晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鎌ヶ岳 にごり谷 (谷歩き) 2005.8.20

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迫る岩壁

 

<メンバー>
単独

 

<山域>

 

<コース>
鈴鹿スカイライン~にごり谷~岳峠~鎌ヶ岳~武平峠~鈴鹿スカイライン

 

 6月、7月は体調、天候、仕事の関係でほとんど山歩きが出来なかった。そのせいか、先日の沢登りの帰路の峠越えはとてもへばった。

 

 体力回復とルート読みのトレーニングの為、鈴鹿のバリエーションルートを歩くことにした。

 

 登山口は鈴鹿スカイライン滋賀県側に降り、雨乞岳の稲森谷登山口近く駐車スペースからスタート。東芝山岳会の道標がガードレールにぶら下げてあるのでそこから松尾川の河原へ下りる。

 

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少し判りづらかった

 

 下りた河原は花崗岩の大石に澄んだ水が流れている。この頃はまだ日が差しており、明るい雰囲気の谷歩きとなる。水辺には川蜻蛉やカラスアゲハが舞い、まだまだ夏真っ盛りである。
 

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明るい雰囲気の谷

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川蜻蛉

 

 今回は登山靴で来ているので濡れた石に足を滑らせないように慎重に歩く。しかし、谷のすぐ横にはと薄い踏み跡があり、テープもところどころ巻かれている。樹木が生い茂り日が差し込まないところでは少し暗くなるが道に迷うことはなさそうだ(ルート読みのトレーニングにはならないが)。

 

 しばらく歩くと炭焼き窯の跡がいくつも見える。この踏み跡は窯の持ち主や樵たちも利用したのだろう。
 

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マイナスイオンを浴びて

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こんな山奥にも炭焼き窯がある

 

 道はなだらかなのぼりだが、今日は暑く湿度が高い。おまけに谷中は風が通らず、流れのそばにも関わらず汗が噴出す。

 

 見通しの利かない谷歩きに退屈し始めたところ、木々の間からポッカリと鎌ヶ岳が顔を覗かせていた。

 

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鎌の頭が見える

 

 谷をどんどんつめて行くと流れはいつの間にか伏流となり、あたりはガレ谷となってきた。傾斜もきつくなり、一歩一歩に気を使いながらの登りになる。

 

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ガレガレ(ヒヤヒヤ)

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振り向けば雨乞い岳

 

 稜線が近づいてきて、もう少しで岳峠というところで、雲行きが怪しくなってきた。峠が雲の通り道となっているようだ。こんな急斜面のガレで降られると厄介なので急いで峠まで上がってしまう。

 

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峠は目の前

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なのにガスが・・・

 

 岳峠で大休止をしておにぎりを食べ、鎌ヶ岳の山頂に向かった。いつもたくさんの人で賑わっている山頂も今日は誰一人としていない。無人の鎌の山頂は今まで1回しか見ていない。

 

 山頂から武平峠への道は下界への最短コースである。見るたびに割り堀が深くなる登山道を転がるように駆け下りていると、雨がポツリポツリと振ってきた。カメラをザックにしまい、ザックカバーをかけたのでここから先は映像なし。

 

 予定通り、山頂から30分ほどで武平峠の駐車場へ到着。

 

 本来であれば車を止めたところまで、延々と歩かなくてはいけないが、今日は秘密兵器を用意してきた。行きに自転車をデポしておいたのである。

 

 最近流行の折りたたみ式ではないが、マイカーは1BOXなので普通の自転車でも搭載することが出来る。

 

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秘密兵器、スーパータロー号(アルミフレーム、18段変速、26in)

 

 これで、後はこのスーパータロー号が万有引力の法則にしたがって、私を車まで運んでくれる。車まで一気にダウンヒル

 

 車には5分で着いた。歩くと1時間以上かかる距離だ。この手は使える。今度は石グレ峠でも使ってみるか。

 

 今日は人が少ないので久ぶりに希望荘で汗を流して帰ることに。売店の生ビールに思わず唾を飲んだがガマンガマン。

 

 さっぱりした体で車を東に走らせ、家に向かう。3時間半のショートコースだったが、リハビリにはちょうど良い負荷だった。何とか続けていれば体力も直に回復するだろう。