晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

愛知川(下谷尻谷)遡行  2005.8.13

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 天狗滝ダイブ

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
朝明~ハト峰~ヒロ沢~七丈淵~天狗滝~下谷尻谷~北谷尻谷出合~お金峠~お金明神~大瀞~中峠~朝明

 

 世間ではお盆だがお盆休みが取れず、今年は帰省の予定は無い。サークルの会長が愛知川に入るというので連れて行ってもらうことに。

 

 2週間前に引き続き朝明に入ったが、今日はお盆休みからなのか行楽客が多い。河原でデイキャンプを楽しむ家族連れでいっぱいだ。

 

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子供たちでいっぱいの朝明キャンプ場

 

 ハト峰は子供たちの歓声でいっぱいだった。今日は知立ボーイスカウトの子供たち。朝明で2泊のキャンプをするらしい。カメラを向けるとピースサイン

 

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ピース!ピース!

 

 今回、愛知川へのアクセスはヒロ沢経由。ハト峰湿原を越え、沢沿いの道を下ると30分ほどでヒロ沢へ到着。

 天気を心配していたが太陽が顔を出す。流れはいつもよりも青く、岩もまたいつもより白く輝いているように感じる。街中の人ごみを避け、このような場所で時間を過ごせるのは最上の贅沢だ。
 

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静寂のヒロ沢

 

 今日はここから下谷尻谷まで本流を下って行く。途中、前回遊びに遊んだ七丈淵、天狗滝を経由する。遡行ではないので半分泳ぎながら、水量の多い淵へは飛び込んで進んで行く。

 

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ぷかぷか泳ぎ~

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七丈淵は滑り台で通過

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 天狗滝ダイブ(上から)

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天狗滝はダイブで通過

 

 天狗滝からしばらく下ると左岸に下谷尻谷との合流点が現れる。合流点は深い釜をもった滝になっている為、左岸から巻いて谷にはいる。

 

 谷の水は本流に比べ少し冷たく、両岸は岩壁に囲まれた深い谷となっている。巨岩を乗り越え滝を登り鈴鹿深遠部へ少しづつ進んで行く。

 

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 下谷尻谷出合(上流側より)

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巨岩を乗り越え進む

 

 しばらく行くと6mのチョックストーンの滝に行く手を阻まれる。さすがに越えることは難しいので左岸を巻いて滝を越える。急斜面の巻き道は緊張するが、岩壁の途中にイワタバコの花が可憐に咲いていた。
              

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滝を巻く 少し怖い

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可憐なイワタバコ

 

 石を飛び越え、淵を泳ぎ、滝を越えて行くと「岩堤の滝」が現れる。深く切れ込んだ谷間で太陽も差し込まない暗い淵の上に岩が堰堤のような形をして滝を形成している。今日は水量が少なく、簡単に越えられた。滝に打たれ日頃の煩悩を落とす。
 

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この淵は泳いで越えます

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岩堤の滝下部の淵                

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シャワークライミング

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すごい水圧

 

 岩堤の滝を越え、最後の見所は大岩に行く手を阻まれた箇所。向かって左側に岩のトンネルがあり、その中をくぐって滝の上部へとでる。登っていて楽しい変化に富んだコースだ。
 

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岩くぐり

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トンネルの向こうには空が

 

 北谷尻谷の出合はコリカキバといって、滋賀県側の佐目の集落から「お金明神」に参詣する人が身を清めたという滝つぼになっている。沢登りはここで終点。沢靴を脱ぎ、山道仕様へ変更する。
 

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身を清めてるの?

 

 ここから朝明まで帰るのに峠を二つ越えなければいけない。ずっと濡れていたせいか体が重い。何とか体に鞭をうち、お金峠を越え、「お金明神」を経由し大瀞まで。

 

 愛知川本流を渡り、中峠経由で朝明まで。今日は本当に疲れ、足はガクガク、途中何度も足を滑らせひやりとする場面も。

 

 朝明のキャンプ場に着くときにはまだ少し明るく、バンガローの灯りがたくさんともっていた。

 

 キャンプ場の売店でアイスクリームを食べ、最後の休憩。最近、山から遠ざかっていたせいか、体力の低下を感じた今日の山行だったが、前回より少しだけ本格的な沢登りに近づいたような気がした。

 

貴重な経験をさせてくれた今日のメンバーに感謝。