晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

霊仙山 モノトーンのテーブルランド 2014.01.11

白と灰色の世界

 

<メンバー>
サークル2名

 

<山域、形態>
鈴鹿 ハイキング

 

<コース>
榑ヶ畑登山口(9:00)~汗ふき峠(9:30)~経塚山(11:30)~避難小屋・昼食(11:40~12:30)~経塚山(12:40)~汗ふき峠(13:45)~榑ヶ畑登山口(14:00)

 

 1月の三連休は調整不足もあって泊まりの遠征は計画できなかった。その代わりと言っては何だが日帰り2回の山行を計画する。初回は鈴鹿の北端、霊仙山だ。

 

 福寿草で有名な霊仙山、3月には何度となく通っているが冬季は実は初めて。御池岳の代わりに冬季キャンプが出来ないかの偵察も兼ねての山行と考え、少々の悪天でも決行する事にした。

 

 いなべから関ヶ原を経由し醒ヶ井まで移動する。三重県にいる間は薄日も射していたが滋賀県側に入ると予想通りの曇天になる。それでも空は明るく雪は降っていない。林道の積雪も15cmほどで普通車(一応4WDスタッドレス)でも欂ヶ畑の登山口まで入る事ができた。

 

榑ヶ畑登山口、車でここまで入れた

 

 雪は新雪が20cmほど積もっている程度でラッセルまではいかず普通に歩いていける。すぐに廃村(欂ヶ畑)の石垣が現れるが、相当規模の大きい集落だった事がわかる。集落の一番奥に「かなや」が現れる。今の時期は営業していないが、有名な手動飲料販売所には中みの入ったジュースが2本ほど浮いていた。

 

集落の石垣

かなや

泊まれるんだ

有名な手動飲料販売所

 

 「かなや」から少し登ると汗拭き峠に到着。笹峠に向かう道にはトレースは着いていないのでそのまま登る事にする。途中でスノーシューの3人組みを追い抜き、高度を上げていくと展望台に出た。鉛色の空の下に竹生島を浮かべた琵琶湖が銀色に光っている。

 

霧氷が見え出した

展望台、琵琶湖が見える

 

 樹林帯を抜けると霧氷をまとった稜線が見え始める。6合目を過ぎ、クラストした斜面を登っていくと傾斜は緩やかになり、御池、藤原に勝るとも劣らない雪のテーブルランドにたどり着いた。

 

霧氷が美しい

前を行くスノーシュー3人組

青空だったらなあ

立派なテーブルランドだ

 

 雪が思ったよりも多いのでスノーシューを装着する。霊仙山のテーブルランドは思っていた以上に広々としているが、雪原の白にガスの白で完全なモノトーンの世界。景色に奥行きが無いので遠近感が狂ってくる。とりあえず天候の様子を見ようと一旦避難小屋へ移動する事にする。

 

何だか暗く感じる

霊仙山頂方面

山頂を目指す三人組

 

 経塚山から避難小屋は歩いて10分の距離だが、実はこの小屋を使うのは今日が初めて。立派な小屋で土間だけでは無く、仮眠できる床まである。これは雪山のキャンプで使えそうだなあ。のんびり昼ごはんを食べて外に出たらガスが濃くなってホワイトアウト状態になってた。

 

広いなあ(晴れた時に来たい)

 

 これだけガスが濃いともと来たルートを戻るのも心許ない。山頂は諦め、GPSを頼りに何とか戻る。途中何度かコースを外したが、途中でガスが薄くなってきたのでホッとした。

 

下りは早い

 

 雪の下りは楽ちんで榑ヶ畑までは1時間半かからなかった。車も関ヶ原経由でもと来た道を戻ったら、員弁町に入る頃には日差しが出ていた。

 

 ガスガスだったが初の冬の霊仙山。藤原、御池並みに魅力的な山である事を再認識できた。今度は晴れた日に皆を連れてきたいもんだなあ。