晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

北アルプス 白馬岳② 白馬大雪渓大滑走 2012.06.02-03

さあ、一気にいきますか!

 

<メンバー>
サークル 5名
      
<山域、形態>
北アルプス、ハイキング

 

<コース>
白馬岳山頂散策~白馬山荘(8:10)~白馬頂上宿舎(8:20)~白馬大雪渓~白馬尻小屋?(09:20)
~猿倉荘(10:35)
 
<1日目の記録>
 トイレに行きたくて目が覚めた。4時半。外はもう明るい。目を凝らして窓の外を見るとどうやら雨は降っていないようだ。それどころか何だかいい天気の予感。ひょっとしたらいい景色が見られるかもと思い、カメラを持って小屋の裏まで行ってみる。

 

朝、雨じゃない?

 

 外に出てみると一面のガス。それでも頭上に雨雲は無いようで期待できるかも。丁度日の出時刻になったので東の方を眺めているとガスが薄くなった所からぼんやりと太陽が現れた。赤く染まるような感動的なものではなかったが何だか得した気分だ。風が吹いてガスが薄くなると白馬鑓や白馬岳がカッコよく見える。

 

御来光?

杓子岳と白馬鑓

白馬岳

 

 その内、ガスも晴れてきて青空も見えるようになってくると、何と太陽の横には虹が現れた!んー、早起きは三文の徳だなあ。でもうろこ雲も出ているので大きな流れの中では天気は確実に下り坂なのだろう。

 

虹も出た

旭岳

 

 たっぷりと景色を楽しんで写真を撮りまくる。同じく小屋に泊まっていた名古屋からのパーティーの方も御来光を眺めに出てきていたが、何とブログ仲間の「メタボ男爵」さんだった。世間は狭いなあ。

 

もう一度杓子&白馬鑓

パノラマで

写真を撮るメタボ男爵さん

 

 そろそろ朝飯の時間なので小屋に戻る事にする。小屋の周りには昨日から窓をコツコツ叩いていたライチョウがまだやっていた。ガラスに写った自分の姿をライバルと勘違いして縄張り争いをしているのだろうか?

 

山荘へ戻る

窓を叩くライチョウ

朝ごはん

 

 たっぷりと朝食を頂いた後はもう一度頂上まで。昨日はガスで見えなかった小蓮華へ続く稜線がひと目でいいからみたいなあ。山頂付近でもライチョウカップルが餌をついばんでいた。

 

もう一度山頂へ

 

 山頂は晴れいる物の、やはりガスは多く、小蓮華への稜線も見えそうで見えない何だかもどかしい状態。今日は大雪渓を下るだけなのでのんびりとガスが晴れるのを待つ。
 すると一瞬だけガスが切れ、昨日歩いてきたコースが一望の元に見渡せた。長かったなあ。

 

白馬沢

ガス晴れ待ち

昨日歩いた稜線

 

 しっかり見る物も見れたので後は下山だけ。大雪渓は県営宿舎のすぐ上までつながっている。最初は怖々と下っていたが、傾斜が緩くなった所でヒップソリを装着。ピッケルで制動を効かせて一気に下って行く。

 

大雪渓を降りる

結構な角度だ

さあ、行きますか

わーい

 

 途中でボーダーの三人組を追い抜いて一気に下る。気温が上がり雪が腐りかけているので適度なスピードで滑って行く事ができた。ただし合羽を履いていないとずぶ濡れ必至なので注意が必要だ。

 

ボーダーをぶっちぎって

 


大雪渓大滑降1

 


大雪渓大滑降2

 

 傾斜が緩くなり、落石、デブリ跡で滑り難くなって来たと思ったら白馬沢との出合いだった。本当にあっという間だったなあ。建設途中の白馬尻小屋を横目に半分雪で埋まった林道を目指す。振り返ると雲が湧いていた。

 

あー良く滑った

雲が湧いてきた

大雪渓も見おさめ

 

 林道は最初の方こそ雪で埋もれて歩き難かったがやがてそれも消える。道端にはニリンソウはイチゲの花が咲き乱れ、フキノトウもずいぶんと生えていた(伸びてしまっているものが多かったが)。そんな鈴鹿よりも一足遅い春を楽しみながらポクポクと下って行くと猿倉荘に到着。

 

すごい落差の堰堤

猿倉荘

 

 猿倉荘でデポしてあった車に乗り込んで栂池RW駅まで行くと我々が下山するのを待っていたかのように雨が降って来た。近くの露天風呂で汗を流していたら雷までなって来た。早く降りてきて本当に良かった。

 

 最後は美味しい蕎麦の昼食で2日間の山行の締めくくり。何とか天候もまずまずで素晴らしい景色を堪能できた。やっぱり6月のアルプスは(天気さえよければ)狙い目かもしれないなあ。皆さんお疲れ様でした。