北アルプス 白馬岳① 残雪の坂の上の雲を往く 2012.06.02-03
遠くに大雪渓、白馬山頂は雲の中かな
<メンバー>
サークル 5名
<山域、形態>
<山域、形態>
北アルプス、ハイキング
<コース>
6月、残雪のアルプスは1泊2日の行程、山小屋の有無、気象条件を勘案し、梅雨前線から遠くなるだろう、後立山連峰の白馬岳に設定。白馬大池から小蓮華山の稜線はNHKドラマ「坂の上の雲」のエンディングに使われていて、是非ともそこを歩きたいというメンバーの要望に応える事にする。
しかし、この時期、栂池のロープウェイは始発が8時と遅い。当初は帰路に使う予定だったが、直前の天気予報では日曜日には崩れ始めるらしい。それならばとメンバーの足を信じて1日目に栂池~白馬岳、2日目に大雪渓を下るというコース設定にした。(GWの遭難者と同じコース設定・・)
猿倉荘の前で仮眠の後、車を1台デポし、栂池RWの駅に向かう。この時期、RWに乗る人は少なく、改札も8時きっかり。ゴンドラ、RWと乗り継いで自然公園に降り立つと既に8時40分だった。
RW車窓より白馬槍
ロープウェイ下車
まだこんなに雪が
夏道は良くわからなかったので自然公園事務所の裏から斜面に取り付く。乗っけからのヤブコギで少々辟易するが、すぐに雪渓の広がる斜面へと変わる。気温が上がって来たせいか雪が柔らかい。ロスを少なくするために早々にアイゼンを付ける。天狗原に辿りつく前に早くも雲が湧きだした。
ん、雲が出て来たか
まだ元気
天狗原から乗鞍岳への斜面に取り付く辺りで頭上が完全に雲に覆われてしまった。登って行くにはまるで雲の中に突っ込んで行くみたいだ。GWの遭難が頭をよぎり、少しだけ嫌な気分のまま雪の斜面を登って行く。
山の上は雲・・
雲に向かって突っ込む
そんなに飛ばさなくても・・
乗鞍岳(P2455)のピークを巻く辺りでコースアウトしてしまった。本来であればピークの右側を行かなければいけないのに雪渓につられてピークの左側を巻いてしまった。そのまま鞍部をトラバースしようと思ったがハイマツのヤブに阻まれて断念。元来た道を戻り正規ルートに復帰。40分ぐらいのロス。
あれ、間違ったか
正規ルートに復帰
白馬大池が見えた
白馬大池と小蓮華山
池の淵を歩く
山小屋の近くで昼食を兼ねた大休止。引き返すのならここがリミットだ。見上げる稜線には雲が掛かりいつ雨が降ってきてもおかしく無い。しかし、時間的には間に合いそう。雨が降ったとしても強風にならない事は判っていたので予定通り進む事にした。小蓮華山への稜線は夏道が現れていたので、アイゼンを外す。
稜線には雪が無い
大池が小さくなる
稜線に出ると天気が悪くなるのを待っていたかの様に雷鳥が現れる。こればかりは曇天を呪ってばかりはいられない。みんな夢中でシャッターを切っている。
ライチョウが現れた
と言う事は・・やっぱりガス
空気の薄さに参りながらも稜線歩きは何とか快適、ガスが薄れると低山では見る事の出来ない景色を見る事ができる。ああ、晴れていたらなあ。雪の残る部分では慎重にキックステップで登る。
まあでも先は見通せる
キックステップで
晴れていたらなあ・・
時折ホワイトアウト
小蓮華山を過ぎ、緩やかなアップダウンを繰り返すと三国境付近に到着。ここはGWで遭難者が出た所。確かにここで吹雪かれたら進退窮まるなあ。辺りには遭難者のものと思われるヤッケがまだ放置されていた・・。
GWの遭難現場付近
ようやく最後の登りに差し掛かる。見上げるとガスの中にぼんやりと白馬岳の頂上の姿が。あと、もう一息だ。
ガスの向こうに
あと一息
出発から7時間半でようやく白馬岳に到着。ガスで景色は何も見えなかったがとりあえず山頂で記念撮影。小屋には予約を入れてあったので心配されているだろう。急いで白馬山荘に向かう。
白馬岳山頂
白馬山荘へ
白馬山荘は300人収容(もっと?)大規模な山小屋だが、今日の宿泊客は我々を入れて12人。5人で6畳間3つを割り当てられるほどの贅沢さ。夏では味わえないなあ。夕食の時間まで談話室で宴会モード。ストーブの回りでのんびり。
ガラガラ
夕食もボリューム満点で女性陣は食べきれないほどだった。前夜の移動と今日の歩きでヘトヘトになっていたので、食後の宴会もほどほどに9時過ぎには就寝。天気予報によれば明日は雨、または雪という・・。まあ、ここまで来れただけでも良しとしよう。
今日の夕食
<2日目へ続く>