晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 和南川 登谷からシャクナゲ回廊 沢登り 2012.05.26

落ちろ~落ちろ~

 

<メンバー> 
山仲間 3名
      
<山域、形態> 

 

<コース> 
入渓(07:40)~大堰堤(8:00)~取水堰の滝(08:15)~P614二股(10:35)~稜線(12:25)~イハイガ(12:35)~大峠(13:45)~奥ノ畑谷右俣下降(14:35)~奥ノ畑~フジキリ谷(16:20)~桜地蔵(16:45)~登山口(17:30)~入渓地(17:55)

 

 5月2回目の沢登りも「鈴鹿の隠れた名渓を探せ」シリーズで滋賀県側へプチ遠征。ターゲットの登他はイハイガと綿向山の稜線に源を発する谷で「鈴鹿の山と谷」でも1ページを割いて遡行図を掲載している谷だ。今回は石楠花が見たいというEちゃんが稜線を詰めてから奥ノ畑を周回するという欲張りなコースを設定した。

 

 フジキリ谷への登山口から少し戻った橋から入渓。谷沿いに立派な道があり最初は大きな堰堤が現れる。堰堤の奥も平流なので導水管の走る左岸に着いた道を歩く。道の途中には不動祠とそれを守るような巨木も残されており、甲津畑の水源の谷として大事にされてきたことが伺える。

 

巨大な堰堤

導水管の道

不動さんの祠

 

 しばらく歩くとF1が現れる。主水管はこの滝上まで続いている。せっかくなので直登。最初は緊張したがするっと上がることが出来た。直ぐに次の滝が現れるがこれは巻き。(まだ泳ぎたくない)その後も小滝がチョコチョコ現れるが傾斜がゆるいので基本ゴーロ歩きだ。

 

取水堰の滝 右から直登

廊下っぽい

まだ泳げない

 

 右から滝になった支流が入るとゴルジュが現れた。ちょっとドキドキ。腰まで水に浸かりながら通らずを突破し、小滝を登る。更に奥の象の背中のようなツルツル岩を登ろうとしてドボン・・。今シーズン初水没になってしまった。

 

支流の滝

中を行くしかない

Eちゃんは上手くヘツル

I君はツルリ

岩がツルツル(この後ドボン・・) I君提供

 

 ゴルジュのドン詰まりは突破できない滝なので左から巻き。傾斜が立っていたのでロープを出したが、登った先には立派な道が通っていた。

 

これは無理だなあ、少し戻って左から巻き

これも巻き

 

 再び平流を延々と歩いてP614の分岐へ到達。最短で稜線に抜けようという事で左股に進路を取る。1箇所ボルタリングの要領で越える小滝があった他は大した見所もなく、水が枯れた。

 

P612二股 左へ入る

右からボルダリングチックに

頑張るEちゃん

 

 谷はすぐガレになったので尾根に逃げる事にする。足元に何やら怪しい気配を感じるとヒルがいた!。そういえば、イハイガ、フジキリ谷界隈は鈴鹿屈指のヒル地帯だったのを忘れていた。幸い、この所雨が少ないのと気温もまだ低めなのでそれほどの密度では無い。谷筋を離れ樹林帯に入ると後は見えなかった。

 

尾根に逃げると

ヒルに襲われる

緑の中を急登

 

 転ぶとどこまでも転がって行きそうな急斜面をヒーコラ言いながら登ってようやく稜線に辿り着いた。狙い通りイハイガ岳のすぐ西だった。イハイガ山頂で昼食を取った後、一旦雨乞岳方面へ稜線を進む。

 

稜線へ出た(背後は綿向山)

イハイガ

 

 イハイガから雨乞岳への稜線はアップダウンが激しく、やせ尾根、シャクナゲのジャングルと決して歩きやすい道では無い。すぐにイハイガを呑みこんでしまいそうな大崩壊地を見ながら、大峠を目指す。稜線上はヤマツツジが最盛期。Eちゃんお目当てのシャクナゲは盛りを少し過ぎていたようだ。

 

大崩壊地を見ながら

 

 シャクナゲは堪能できたものの、激しいアップダウンでこれ以上の尾根歩きはギブアップ寸前。尾根が南から東へ大きく屈曲する所で奥ノ畑谷の右股に入る。

 

奥ノ畑から雨乞岳

 

 奥ノ畑右股は荒れた谷で期待した杣道も無く、ガレの急降下だった。しかし傾斜が緩くなってくると気持ちのいい樹林帯になり奥ノ畑に入った事がわかる。ふ~、ヤレヤレ。

 

奥ノ畑谷右俣下降

奥ノ畑

 

 奥ノ畑からは登山道を辿って千草街道をテクテクと歩く。桜地蔵まではあっという間だったが、登山口から駐車地までが長いの何の。久しぶりの10時間越えになってしまった。

 

 やはり鈴鹿滋賀県側の谷は傾斜が緩いせいか大水量の谷でもないと沢登りの要素は少なくなってしまうのだろう。秋にのんびりと歩くのにはいいかもしれないが、そろそろシャワーも恋しくなってくるこの季節はバシっと滝の多い沢がいいようだ。I君、Eちゃん、お疲れ様でした。

 

今回のコース