鎌ヶ岳 未踏コースで秘密練習 2011.02.20
凍る三つ口大滝
<メンバー>
山仲間(3名)
<山域>
<山域>
<コース>
さしあたっての予定の無かった週末。久しぶりに単独でブラブラするかな~と思っていたところへ、Rさんからのメール。鈴鹿の雪もいい具合に締まってきているのでアイゼン、ピッケルなどの練習に行きましょうとの事。ありがたやありがたや。山仲間何人かに声をかけた結果、C君が一緒に行ってくれる事になった。
湯の山温泉奥の駐車スペースまでの道は雪がすっかり溶けてノーマルタイヤでも全然問題なし。今年はここに来るまでに苦労した記憶があるのだが、季節は確実に進んでいる。それでも谷筋にはいると雪は結構残っている。三つ口谷大堰堤も見るのは久しぶりだなあ。
三つ口の大堰堤
三つ口谷コースには前日(土曜日)にもたくさんの人が入ったようでトレースはしっかり付いている。大堰堤のバックウォーターから三つ口谷に入りさらに堰堤を越えて行く。
大堰堤バックウォーター(三つ口谷入口)
堰堤
トレースはしっかり
しばらく行くと何やら見慣れない穴が・・雪洞だ。しっかりと作ってあってなかにはベッドのような段差も見える。C君が潜り込んだが、中は這うぐらいの高さしかないようだ。私も潜り込んでみたが、入口に詰まりそうになったのですぐに出てきてしまった。
雪洞発見
私ものぞいてみる
三つ口大滝までは登山道沿いに進む。滝の手前で右から入ってくる巻き道には行かず、滝の前まで谷を詰める。ここ数日の高温のせいか、氷がかなり溶けているが、溶け残った氷がガラスの覆いのように滝に流れを囲んでいる。気温が低い時はさぞかし立派に氷結していたんだろうなあ。
三つ口大滝
滝の巻きは凍った中間テラスを横断し、左岸から巻きあがる。この辺は何だか沢登り見たいで楽しい。これだけ滝を間近に見る事が出来るのは冬ならではだろう。
中間のテラスを横切る
氷結していた時に見たかった
すごいな~
ここからは登山道を離れて谷筋を行く。締まった雪にキックステップを打ち込みながら歩いて行く。ここな山を始めたばかりの頃によく通ったコースなのだが、まるで初めて歩くコースのようにとても新鮮に感じる。途中、浸み出した水が凍って氷壁状になっているところでC君がピッケルの打込み方を練習する。
谷沿いに行く
雪の回廊
氷への打込み方レクチャー
三つ口谷コース尾根への取り付きを見送ってさらに谷を詰める。滝を一つ越えると二股になっていて直進がそのまま県境尾根へのコース。そして左から入ってくる細い谷がダイレクトルンゼだ。Rさんによれば、ここはあまり人が入らなくて練習には格好の場所のようだが、今日に限ってはたくさんのトレース。少し登ってみてその理由がはっきりした。いくつかの雪洞とテントの跡。どこかの山の会がここで泊まって宴会でもやっていたのだろう。こういう遊びも楽しいなあ。
またもや雪洞
ダイレクトルンゼへ
ダイレクトルンゼは細い傾斜のきつい谷だが雪は安定していて(少し柔らかかったようだが)アイゼンを利かせてサクサクと登って行ける。ここで斜面に対する足の置き方やピッケルの持ち方など基本的な事を教えてもらう。
前爪を利かせて
だいぶ高度が上がってきた
Rさんの思惑ではもう少し雪が締まってステップを切るのにも苦労するような場面を想定していたらしいが、雪が柔らかいので練習としては難易度は下がってしまったようだ。それでも45度を超える急斜面をアイゼンの前歯、ピッケルを使って高度を上げて行く。
急角度~
もう少しで頂上直下の稜線へ出るところで、ロープを使った確保練習。基本的な事から、実際に斜面を滑落した人を確保する場合、どれくらいの衝撃がかかるのか体験させてもらった。あまりスピードは出ていないように思ったが、想像以上の衝撃に驚いてしまう。やっぱり中途半端なやり方はダメだなあと改めて思う。
確保用の足場を切る練習
確保の練習
練習を一通り終えたらいよいよ頂上へ。頂上部は思った以上の雪で社が半分埋もれるほど。やっぱり今年は雪が多かったんだなあ。鎌尾根を見下ろせるところで昼食を摂る。風も無くポカポカ陽気なのでノンびりしてしまう。
いよいよ頂上へ
すごい雪(社が埋まっている)
鎌尾根
昼食、そして写真撮影が終わったら下山にかかる。下山路はこれも初めての日陰尾根(三つ口谷の左岸尾根)を使う。何回かシリセードを交え、時には岩場を越えて高度を下げる。正面に未だ傷跡が生生しい鈴鹿スカイラインを見ながら最後は三つ口谷大堰堤のバックウォーターに降り立つ。
頂上
雨乞岳
ダイレクトルンゼを振り返る
シリセード
復旧しつつあるスカイライン
最後は雪の解けたスカイラインを歩いて駐車地まで。これで昼食込7時間の初級講座は終了。わざわざこんな機会を持ってくれたRさん、そして遠いところから駆けつけてくれたC君に感謝感謝の一日だった。(本当にいい勉強になりました)