御池岳 遭難者捜索その1 テーブルランド北東斜面 2012.03.03
雪のテーブルランド(どこにいるのでしょうか)
<メンバー>
山仲間(2人+1)+捜索隊の方々
<山域、形態>
<山域、形態>
鈴鹿、捜索活動
<コース>
コグルミ谷登山口(09:00)~冬道~県境稜線(10:50)~7合目~P1241(12:20)~テーブルランド北東斜面~真の谷(14:00)~カタクリ峠~コグルミ谷右岸尾根~コグルミ谷登山口(16:20)
なんとかスケジュールの調整がついたので気になっていた御池岳の捜索に参加する事にした。一人では不安もあったので大阪からEちゃんを助人に頼む。7時半の大貝戸登山センターには30人程の有志の方が集まっておられた。
今日の捜索のメインは迷い込む確率が高いと思われる場所で、なおかつ捜査の空白域であるタテ谷とテーブルランドの北東斜面。我々はJACの皆さんと共にテーブルランド北東斜面捜索班に入る(隊長さんたちはタテ谷にはいるようだ)。
国道のゲートを明けてもらってコグルミ谷の登山口まではいる。雪はすっかり溶けており、ノーマルタイヤで全然問題無し。
R306はすっかりドライ
準備をしてコグルミ谷を詰めて行く。谷の中には雪がまだたっぷりと残っている。まさかとは思うが不自然な盛り上がりなどに目を凝らしながら歩く。日当たりのいい斜面はすっかり雪が溶けていて春の雰囲気。
タテ谷分岐、日当たりのいい斜面は春の雰囲気
雪は締まっていて快適に登れるが油断しているとズボっと行く。長命水で休憩し冬道を詰めて県境尾根まで行く。ここも既に捜索に入っているようだが辺りを気にしながら歩いて行く。
谷中は雪がまだ多い
近藤岩
県境稜線でテーブルランドへのルートを検討する。が、JACの皆さんはあまりこの山域に詳しくなさそうだったので、ここから斜面取り付きまでの先導を引き受ける。7合目からトラバース道に入り、乗り越し部分の平坦地を下り真の谷の上流部へ下りる。そこから横に間隔をあける形で各々P1241を目指す。気温が上がり雪も腐ってきたのでワカンをつける。
県境稜線に出た
P1241直登ルートは傾斜がきつくて何度も足が止まる。が、青空と思いがけない樹氷が元気を分けてくれる。ヒーコラいいながらP1241へ到着。気持ちのいい青空の下で昼食休憩。テーブルランドの雪はかなり溶けている。
樹氷がキラキラ
青空だ
P1241からボタンブチを見る
昼食後、いよいよ今日の捜索エリアであるテーブルランド北東斜面の探索である。さあ、出発と思ったらkasayaさんが現れた。kasayaさんも気になって木和田から御池に入られたようだ。帰路と捜索ルートが同じだったので御一緒する事にする。
私、Eちゃん、kasayaさん、そしてJACの方々と間隔をあけてテーブルランド北東斜面を真の谷へ下りて行く。
私、Eちゃん、kasayaさん、そしてJACの方々と間隔をあけてテーブルランド北東斜面を真の谷へ下りて行く。
真の谷へ向かう
残雪のテーブルランド
ドリーネ
腐った雪は腰まで埋まる事もあり、歩くのに苦労する。おまけにワカンが壊れてツボ足で歩く羽目に。(フレームを連結するアルミのリベットが折損していた・・雪山での装備の故障はトラブルにつながるなあと反省)時々、踏みぬきに苦労するも左右に注視しながら斜面を下って行く。なだらかな斜面は滑落も考え難く、こんな所では行動不能にはならないなと言うのが正直な感想。
テーブルランド北東斜面、トラブルが起こりそうにないが・・
斜面を見上げる
真の谷で他メンバーと合流し、カタクリ峠を目指す。谷は増水していて渡渉がいやらしかったので早々に上部にトラバースして県境尾根に逃げる。辿り着いた所は丁度カタクリ峠と冷川岳の中間部。三重県側の斜面は急峻で、ここに落ちたら登山道からは判らないような気がした。
雪解けで水量の多い真の谷
県境尾根
下山は気になる所があったのでJACの人たちと別れてコグルミ谷の右岸尾根を下りる。途中、P801から右側に派生する尾根が気になっている。斜面は穏やかで意識的に右に降りて行くと思っていれば間違えやすい所。現地で確認すると赤ペンキマークもあり、古い足跡も残っていた。このまま進めば犬返し谷なのだが、どうなっているのだろうか?しかし今日は時間切れで断念。今度来るチャンスがあれば末端まで降りてみよう。
h
怪しいペンキマーク
トラバースして尾根芯に復帰後、勝手知ったるルートで鉄梯子に到着。R306に降り立つと先に降りていたJACの皆さんが心配して見に来てくれたところだった。(御心配おかけしました)。
鉄梯子で着地
本部に立ち寄り、他の班でも成果が無かった事を聞いてガックリ。帰りにセツブンソウ、セリバオーレンを見物し、少しだけ気分を整えて帰る事にした。
本日(3/3)の捜索範囲
セツブンソウを見物に
きれいだなあ
いつの間にか春
セリバオーレン
初めて遭難者捜索に参加して、山で人間一人を見つける事がどれだけ困難な事かよくわかった。どうも長期戦になりそうな嫌な感じだ。
捜索に参加されたみなさまお疲れ様でした。
今回のコース