御池岳 晴天と樹氷のテーブルランド 2009.02.01
青のドリーネ
<メンバー>
サークル
<山域>
<コース>
予定であれば御在所本谷へ行く予定であったが、季節外れの(ここ数年は恒例になった)春を思わせる陽気と大雨のお陰で鈴鹿の雪はすっかり融けてしまったようだ。コース変更も致し方ないだろう。
天気予報によれば気圧配置は一時的に冬型となり、気温は平年並みに下がる様なので1000m以上であれば樹氷は期待できるかも。そこで、辛うじて雪が残っていそうな御池岳へ向かう事にする。
国道306号の雪は予想通りすっかり融けており、コグルミ谷の入り口まではすんなり。今日は来週予定しているテント泊の下見も兼ねているので最も安全と思われるコグルミ谷右岸尾根をルートに選ぶ。最初は急登で体がギクシャクしてしまうが、傾斜がゆるくなってくるに従って体も慣れて快適に歩く事ができる。雪は日陰の斜面に辛うじて残っている程度で、木々の周りには丸い雪融けの輪が出来ている。まるで春の様。
国道の雪は殆ど融けている
コグルミ谷右岸尾根は快適
カタクリ峠には登山口から1時間半で到着。まずまずのペースだ。ここから先は少し雪が増えてくるのでワカンを装着。8合目までは夏道をそのまま歩く。雪は柔らかくワカンを付けてもズボズボ沈み、雪道に慣れないメンバーはトラバース苦労している。
それでも徐々に高度を上げていくに従って、雪は締まり、樹上の木々にはうっすらと霧氷が付きだした。真の谷を挟んで見上げる御池頂上台地は真っ白な霧氷に覆われており、一気にテンションがあがる。シリセードを交えて真の谷に降り立つと8合目の道標のすぐ近くだった。
8合目へのトラバース
さっそくシリセード
丸山へは登山道のある谷の右岸尾根を登っていく。足下には1週間前のものだろうか、単独のトレースが小判状に融け残っている。高度が上がるに従って、どんどん濃くなってくる霧氷の白にいつの間にか休むのを忘れて歩き続ける。
丸山では斜面の東側に単独の男性と二人パーティーが休憩中。こんにちはと声を掛けると「たろーさん?」との問い掛け、声の主はたろぼうさんだった。山頂で写真をとっていると今度は二人パーティーの男性の方に声を掛けられる。ん、どこかで会ったことがあるかな?と思ったら、クローバーさんだった。やっぱり冬の御池では誰か知り合いにあうものだ。
融け残った足跡
青空に霧氷
霧氷の森
丸山に到着
お腹が減ってきたが、まずは真っ白な奥の平が見たかったのでボタンブチ方面に進む。樹林を抜け展望が広がるとメンバーから歓声が上がった。冬の御池でこれだけ視界がいいのは珍しい。ボタンブチ、幸助の森はおろか、遠く東のボタンブチまで見渡せる。みんな一斉に斜面を駆け下ったり、お尻で滑ったりしてボタンブチ方面を目指す。
奥の平が一望
また青空が
このなだらかな曲線美
ボタンブチの手前の森の影でお昼ごはんを手早く済ませた後、早速探検に出かける。昨日の強風は御池の森に樹氷の花を満開に咲かせてくれたようだ。期待していなかっただけ、その分感動は大きい。やっぱり冬の御池はいいなあ。
さあ、探検開始
幸助の森
南を目指す
幸助の池
幸助の森を過ぎ、奥の平が広がりを見せる手前に東池があった。普段は大きな窪みの中央に静かに水をたたえている池だが、今日はそこまで雪で埋められたクレーター、絶好のシリセードゲレンデだ。早速歓声を上げながらのシリセード大会が始まった。ちょうど雲の切れ間から太陽も顔を出し、もう最高。
東池
ドリーネと森
シリセード大会
あまり遊んでいては先に進めないので後ろ髪を引かれる思いで東池を後にする。青のドリーネから東のボタブチまで歩くと、時折広がる青空と樹氷で真っ白になった森が太陽の光に一気にコントラストを増す。目の覚めるような光景だ。
青のドリーネ
青のドリーネ2
まだまだ行きます
ここでもシリセード
一気に明るくなる
かなり雪が少ない
でも霧氷は見事
帰りは真の谷へ降りてカタクリ峠経由で帰るルートにしたが、雪解けで真の谷は初めて見るような水量でとうとうと流れていた。両岸の雪は腐りに腐っていて歩き難く、最後は流れの中を飛び石で歩く羽目に。
藤原岳の雪もすっかり融けている
最後は沢登り?
カタクリ峠からコグルミ谷は腐った雪が谷沿いの道に残り歩き難いこと事この上無し、なんとか登山口に着いた時にはすっかり消耗していた。
それでも今日は思いもかけぬ樹氷と青空のテーブルランドが堪能できて、最高の山行となった。ただ、2月もまだ始まったばかり、もう少し雪が降ってくれないと困ってしまうなーと思いながら帰路についた。