晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御池岳 GWは鈴鹿高原ホテルで② 2007.05.04

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T字尾根から見上げるボタンブチ

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
真の谷-奥の平-ボタンブチ-T字尾根-奥の平-真の谷-カタクリ峠-コグルミ谷 

 

 気がつくとテントの外は薄明るくなっている。久しぶりにぐっすり寝たような気がする。耳をすませるとうるさいほどの鳥のさえずりが聞こえる。どうやらこのさえずりに起こされたようだ。

 

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テン場の朝

 

 そうこうしていると他のテントも起き出して来て騒がしくなってきた。早々に録音を切り上げて朝飯の準備。アルファ米とラーメンを食べ、テントを撤収。二日目のみ参加のリーダーを待つ。

 

 待っている間にも小鳥が近くに飛んできて賑やかにさえずっている。なんとか苦労して写真に撮るが、木の枝の影にかくれてしまった。

 

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声の主たち

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朝日が差し込む

 

 メンバーが全員そろったところで出発。今日の予定は直接テーブルランドに這い登り、奥の平を横断してT字尾根に向かう予定。テーブルランドへの斜面は雪のときは息を切らして登った急斜面だが、今日は花が咲き乱れ、目を楽しませてくれるので、しんどさも少しはまぎれる。途中、バイケイソウが広がるところで記念撮影。

 

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ニリンソウが花盛り

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ピンクのミヤマカタバミ

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はい笑って笑って~

 

 急斜面に潅木が現れるとテーブルランドはすぐ。急に目の前が開けたとおもったら広大な笹原に飛び出す。丁度、奥の平のピークにでたようだ。西の方にはボタンブチとそこまで続くなだらかな笹原が見渡せる。空には雲ひとつない。笹をかきわけながらボタンブチに向かう。

 

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奥の平に出た

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ボタンブチ方面が一望の下

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ボタンブチ

 

 ボタンブチで休憩をとった後、幸助の池を越えてT字尾根に向かう。上から見たところ、新緑はまだずっと下の方までしか上がってきていないようだ。下りは急なので一旦、土倉岳側に下りてからトラバースでT字尾根に取り付く。途中でいつもボタンブチを撮る場所にさしかかる。また、同じように写真を撮ってしまった。

 

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T字尾根を見下ろす

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青空に浮かぶボタンブチ(いつものアングル)

 

 T字尾根に取り付いたら「ぶな権現」と呼ばれるぶなの巨木が集まるコバで昼食をとる。見上げると木々の合間から今までいたボタンブチがはるか上に見えている。この辺りはまだ新緑にはなっていないが、チラホラと若葉が芽吹いていた。

 

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T字尾根から見上げるボタンブチ

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若葉

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ぶな権現と呼ばれる場所

 

 いつもはここで引き返すのだが、今日はせっかく泊まりで来たのだからと、T字尾根の先端まで足を延ばす。途中、イワカガミ、石楠花が咲いていた。
 

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石楠花

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イワカガミ

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新緑の斜面

 

 目的の場所には「お母さんブナ」とあだ名される大きなぶながある。みんなブナの傍らに腰を下ろして、うとうと。頬をなでる風が気持ちいい。

 

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通称「お母さんブナ」

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ぶなの根元に腰を下ろして

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午睡

 

 いつまでものんびりはしていられない。ふもとの喫茶店「アタント」で打ち上げをする為に、閉店時間までに下山しなくてはいけない。来た時よりも早いスピードでテーブルランドに駆け上がり、テン場へ戻る。荷物を回収して、一路コグルミ谷へ。カタクリ峠に差し掛かる頃には傾きだした日の光が新緑の森をやさしく包んでいた。

 

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さあ、カタクリ峠はもうすぐ

 

 二日間、良く遊び、良く笑い、良く食べた。やっぱり山はいい。そして仲間と来る山はもっといい。改めてそう感じた今回の山行だった。