南紀 八木尾谷左俣 お手軽ゴルジュ沢を行く1 2011.07.29-30

美しい廊下

<メンバー>

山仲間(２名)
　　　　　　
<山域>

南紀

<コース>

八木尾集落～八木尾谷～二又(泊）

　本来であれば2011沢シーズンの一つのメインイベントになるはずだった7月最終週。打込谷から笠ヶ岳の予定だったが天気予報は生憎の曇り時々雨。未見の沢、しかも北アルプスの沢へ雨覚悟で突撃するのは余りにも無謀なので比較的天気が安定していそうな紀伊半島で転進先を物色する。

　ここでもまた、頭を悩ませる事態が発生。台風6号の影響で奈良県南部から和歌山県の道路が深刻なダメージを受けている。いざ乗り込んで林道が土砂崩れで通行止めというのも泣くに泣けないので、健全な事が確認できる国道から簡単にアプローチでき、尚且つ泊まりで行く規模、さらにそれほど難しくない谷・・、先日購入した｢関西起点沢登りルート・・｣をいろいろと調べた結果行き先は八木尾谷に決定。

　初日の泊予定地まではそれほどかからないだろうと踏んで出発は金曜日の早朝。新宮から本宮へ向けて走る途中見える熊野川は台風の影響か白く濁っていた。
　世界遺産の登録で盛り上がる？本宮から少し北上し、萩集落を超えると八木尾橋が現れる。橋の下の広場に車を止めて準備をして入渓。

 

 八木尾橋からスタート
　
　最初はとても沢登りの対象になるような雰囲気の無い水の少ない河原歩きからスタート。鉄製の堰堤一つとコンクリート製の堰堤3つを越えるとようやく雰囲気がでてきた。

堰堤を越える

ようやく谷らしくらってきた

　両岸が狭まってきたなと思ったらいきなり7ｍの直瀑に行く手を阻まれる。これは左から巻き。その次の斜滝は越えられたが次の2段7mは厄介だ。右手に残置ｽﾘﾝｸﾞがあったのでC君が空身で突破。ザックを荷揚げして私も続く。その後も5～6ｍの滝が現れるがどれも釜が大きく、もうザブザブと入らなくては突破できない。ただ、岩質は見た目以上にフリクションが効き、ホールド、スタンスもそこそこあるので、いざ取り付いて見ると登れるという滝が多い。

左から巻き

規模は小さいが釜が大きい

右からへつる

残置スリングを使って

泳ぐか

これは直登

直登のＣ君

　
　やがてドドドという爆音の向うにカッコいい幅広の滝が現れたのでしばし休憩。岩のあちこちから水が染み出してきているのがわかる。C君は染み出した水をコップ受けようと苦戦している。幅広滝を左から簡単に巻ける。

美しい15m滝

滝の水をコップで受けるＣ君

水しぶきがすごい

巻きの途中から

　幅広滝の上流は傾斜がゆるくなり落差のある滝は見られなくなったが広い釜を持つ小滝が次々と現れる。やがてちょっとしたゴルジュ状になると、そこからは泳いだりへつったり、滝の裏側を潜ったりと、とても楽しいワンダーランドが広がっている。ちょうど日差しが谷底にも届き、きらきらと輝く水面に我を忘れてしまう。

日が差してきた

ここも泳ぎ？

こういうのが多い

慎重にへつって

美しい（ミニ）廊下

水はそれほど冷たくない

でも極力入りたくない

泳いで滝を潜る

Ｃ君チャレンジ

見事突破

巻いたっけ？あまり覚えていない

　ゴルジュを抜ける15ｍほどの立派な直瀑が現れる。ここは取り付く島も無いので少し戻って右側から大きく巻く。どんどん巻き上がっていくと古い道型にぶつかった。石碑も立っていてなんと昭和8年のものだった。

右から大巻き

その前に滝に打たれてみる

古い道にでた

古い記念碑(戦前)

そのまま二股へ

　半分崩れかかった道型をたどっていくと二股に到着。ここは昔の飯場があったのか平坦な石組みがあり絶好のテン場になっている。時間もいい頃合、夕立に降られる前にねぐらを設営しておきたかったので1日目はここで終わり。寝不足が続いていたので早めにご飯を食べ、焚き火を楽しんで直ぐに寝てしまった。

今日のねぐら

あ～腹減った