晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

台高 古川 ゴミキ谷遡行~滝谷下降 カクレ滝キャニオニング 2023.10.07

やり切った~

 
<メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 6名

 

suzuhai.sakura.ne.jp

 

<山域・形態>

台高・沢登

 

<コース>
ゴミキ谷出合(8:10)~ゴミキ谷遡行~中間尾根乗越し(11:40)~滝谷下降~昼食(12:20~12:45)~カクレ滝上(14:30)~カクレ滝下(17:00)~R425~ゴミキ谷出合(17:15)

 

 10月の三連休はアルプスの紅葉山行に行く事が多かったのですが、今年は所要もあり、天気もイマイチなので台高南部へ日帰り沢へ行く事に。

 

 行先は古川支流のゴミキ谷。隣の滝谷の下降行とセット楽しめる谷です。核心は何といっても90m以上あるといわれるカクレ滝の下降で、2015年に行った時の樹林の中を何回も懸垂したのを覚えています。

<2015年の記録>

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

 そして2019年には、なべちゃんが懸垂下降を失敗し、ロープ宙づり状態で一晩過ごした因縁の谷。今回、キャニオニングの技術を使ってカクレ滝のダイレクト下降に挑戦しました。はたしてリベンジなるか!

 

 尾鷲からR425のクネクネ道を走り、気分が悪くなりそうな頃にゴミキ谷出合いに到着。橋の袂に車を停めて出発準備をします。

 

ゴミキ谷出合からスタート

 谷沿いに伸びる林道はすぐに行き止まり、谷に入り巨岩を超えていくと20m滝が現れます。ここは流れの右側をロープを出して登りました。8年前よりも簡単に感じたのは成長したせいかなあ。

最初の20m滝は
ロープを出して突破

 20m滝の上も淵や小滝が出てくるのでどんどん登ります。15mチムニー状の滝は前回巻きましたが、今回は直登にトライします。

釜が深そう
うまく回り込んで突破
ヌメヌメの滝
細い滝
シャワーで突破

 約3時間半で滝谷との中間尾根に詰めあがります。人数も多いけどまずまずのコースタイム。小休止の後、滝谷を下降します。

急登を終えて中間尾根を乗り越す
滝谷下降開始

 最初は傾斜の急なナメを歩いて下りていきますが、そのうち滝が出てきました。幸い、懸垂下降をするような所はありません。


細い滝を下降

 前回、懸垂下降した石塔のある岩間滝は右岸のルンゼを巻き降ります。釜も出てきますが、それほど寒くないのでドボンしても大丈夫。

石塔の右側を巻き降りる
ドボンも辞さず

 

 そしていよいよやってきました。カクレ滝の上に到着です。この時の為に用意した70mのスタティックロープを立ち木を支点にしてセットします。

 

 トップで下るのはてつやさん。ロープダウンの要領で上にいる人間がトップを下ろしていきます。

 

 70mロープで次にピッチが切れる所まで降りていけるかがポイント。(ダメだったら登り返し、もしくは引き上げ・・)トランシーバーで連絡を取りながらロープを繰り出したり止めたり。降ろすほうも緊張します。

 

カクレ滝の落ち口
サクッと下りていくてつやさん

 

 トランシーバーからは「どんどん降ろして」との指示。一方、残りのロープはどんどん少なくなっていきます。

 

 やがて「テラスまであと5メートル」のコール。何とかロープが足りそうでホッとします。

 

 そして下降完了、支点工作を終えたてつやさんから「次の人下りてきてください」との連絡。ロープを固定し、後続メンバーも下降します。

 

しっかりチェックして
怖いよ~

 みんなが順番に降りていき、最後は自分の番。エイト還をセットし下降を始めると今まで体験した事のない高度感。ロープを掴む手にも力が入ります。

下降中

 下を見るとロープが右岸の樹林帯に向かって伸びています。実は70mでは中間テラスには届かず樹林帯に逃げたみたい。かなり強引な斜め懸垂になってしまいました。トップはよく降りたな~って感じ。

途中からナナメ懸垂になるのが難しい
高度感、最高記録更新

 何とか1ピッチ目を下りきり、今度はロープの回収。70mと長いのとナナメになっているせいで抵抗が大きく、いくらロープをっ引っ張ってもうんともすんとも言いません。ふたり掛かりで思い切り引くと何とかロープがズリズリと動き始めました。ほっ。


みんなの下降を見守るてつやさん

 

 結局、全員が滝を下降するのに2時間ほどかかったでしょうか。6人もいると大変です。でも登りならとても手が出ないような大滝の水線に下降なら降れる事の出来るキャニオニングは何だか楽しい。来シーズンはもっといろんな所へ行ってみたいなあ。

 

ミッションコンプリート

 

 すごく怖いことをやり切った後はみんな何故かドヤ顔になっていました。

 

 参加者の皆さん、お疲れ様でした。