仙ヶ谷出合の巨岩
<メンバー>
山仲間
<山域>
<コース>
小岐須山の家~小岐須渓~大石橋~大岩谷~稜線手前~(登山道)~小岐須山の家
異常な2月、3月の陽気はどこへいったのか。櫻が開花してからというもの、この時期にしては強い寒波が居座り、
鈴鹿でも
樹氷の便りが聞こえてくる。しかし、季節は着実に進行しているはずである。水が温むには若干早い気がするが、昨年からの懸案であった花探しを兼ねて2009年初沢にチャレンジする。
行き先は、昨年の締めを飾った小岐須渓谷から大岩谷。小ぶりな谷ながらソコソコに楽しめる谷だ。そしてこの小岐須界隈の谷にはこの時期、トウゴクサバノオが咲いているらしい。という理由で2009初沢に認定。
天気予報は見るたびにどんどん悪い方向に変わってしまい、午後からは確実に雨が降るという。こんな
モノズキ企画に賛同してくれるEちゃんに確認すると、迷うことなく「行こう!」との返事。うーん、頼もしい。
小岐須山の家に着くと既にどんよりとした曇り空。予報よりも崩れが早いなあ。支度をしていると上下合羽に身を包んだパー
ティーが出発するところ。雨覚悟で登るとはご苦労様。
石大神と桜
今回、ドボンは避けたい為、リスキーな下部廊下はパス。林道を歩き、堰堤を越えたあたりから入渓。最初は退屈なゴーロ歩きだが、久しぶりの飛び石は上手く体が順応せず、眠っていた神経と筋肉をフル活用する。ハイパーVの
フリクションはまずまず。ネオプレーンソックスを履いているお陰で水温の低さも気にならず、まずは順調な滑り出しだ。
白い岩が目立つ
屏風岩を過ぎ、大きな石灰岩が露出している仙ヶ谷の出合いでは、真っ白な川床が泡立つ水流と共にコバルトブルーの神秘的な色合いを醸し出している。やっぱり沢はいいなあ。時折現れる小滝の乗り越しにも体の反応はまずまず。エンジンがかかってきたなという辺りで、堰堤に行き当たる。一旦林道に復帰して前半戦はここで終了。大石橋まで歩き、大岩谷に入る。
屏風岩
仙ヶ谷出合
青く光る川床
よっこらせっと
壁に刻まれた浸食の跡
指差し岩
小滝が続く
まずは小手調べ
泣き顔のような堰堤
大岩谷に入ってすぐ、小ぶりだが綺麗な滑に出合う。ふと見上げるとイワウチワが咲いていた。今年初見なのでうれしい。谷中は薄暗いので撮影に苦労する。
ここからは眼を皿のようにして、花を探すが、見つかるのはシロハナネコノメばかりだ。紺屋谷、松木谷の出合いを過ぎても見つからない。このままでは全然前に進めないので、花探索は一旦打ち切り、遡行に集中する事にする。花はまた来年探しに来よう。
大岩谷の滑
大岩谷の滑2
イワウチワ
シロハナネコノメソウ1
シロハナネコノメソウ2
シロハナネコノメソウ3
ショウジョウバカマ
白滝までは、ソコソコの傾斜で小滝がいくつか現れる。調子も出てきたので流の中を積極的に攻めるが、いかんせん手が冷たい。流れの中でホールドを探っているとあっという間に手がジンジンしてくる。この辺りの対策は春沢秋沢の課題だなあ。
沢登りのいいところは、一旦谷中へ入ってしまえば天気はさほど気にならない事だ。空は意外に明るく、雨はまだ降っていない。時折薄日が差してくるほどだ。白滝を眺めながらのんびり昼食をとる。
さて、この白滝、
鈴鹿の山と谷では直登可能となっていたけど、どうなんだろう。ぱっと見た感じ、なかなか手強そう。今回は当然巻き。すぐ右に登山道が走っているので簡単に巻く事ができる。
直登に挑戦
花崗岩の谷に
黒い滝
白滝
白滝の上もちょっとした連瀑帯になっていて、ここが一番楽しいかもしれない。岩質は
花崗岩に変わり、明るい雰囲気になっている。やがて、まるで炭焼きの基地のような平坦地にでる。
谷はここからいくつか分岐し、流れはぐっと少なくなるので、遡行が楽しい
区間はこれで終わり。天気も下り坂なので打ち切ってもいいのだけれど、Eちゃんが地図読みの練習をしたいというので
イワクラ尾根の稜線まで行こうと言う事になった。地形図を睨みながら、谷の方向を確かめ、本流をつめる。やがて、谷はV字になり、落ち葉が埋まる溝になってしまったので
イワクラ稜線の手前で打ち切り。左岸の尾根に逃げてから登山道を使って小岐須まで戻る。
ちょっとした連瀑帯
どうやって行こうかな?
最後はルート読みの練習
ちょうど車まで戻ったタイミングで雨が降り出した。いいタイミング。雨脚は結構強く、朝、有ったパー
ティーは苦労しているだろうな。
沢初は悪い天気をものともせず、とても楽しいものになったが、トウゴクサバノオ探索はまたしても徒労に終わった。来年はもっと情報を集め、別の谷に調整してみよう。
Eちゃん、今年もよろしくね。