晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

入道ヶ岳 春の足音 2009.03.29

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入道ヶ岳 頂上へ


<メンバー>

サークル

 

<山域>

 

<コース>
宮妻峡~水沢峠~盤座尾根~入道ヶ岳~(宮妻新道)~宮妻峡


 家の近所では桜がちらほら。でも戻り寒波のせいで肌寒い日が続く。もうすっかり春山の気分なのになあ。今日はサークルの山行で入道ヶ岳を目指す。もう何回となく訪れた山だが、はたして今回はどんな景色を見せてくれるか。

 

 宮妻峡はすでにたくさんの車であふれていた。ここからは鎌ヶ岳に向かう人が半数以上だろう。やっぱり人気コースだ。林道をしばらく歩き、右へ折れて水沢峠を目指す。このあたりは去年9月の豪雨の影響が少なかったのだろう、辺りの景色も以前の記憶のままだ。足もとにショウジョウバカマが咲いていた。

 

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ショウジョウバカマが咲きだした

 

 植林帯を抜けて谷筋に入るとガレ沢の急登りになる。気温が低いせいかバテることも無く快適に高度を上げることができる。振り向くと背後には伊勢湾の素晴らしい展望が広がる。

 

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水沢峠への急登

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展望が開けてきた

 

 水沢峠で一服。鎌ヶ岳を目指すにはここから北を目指すのだが、今日の目的地は入道ヶ岳。一旦県境尾根を南へ進み、イワクラ尾根分岐を東に向かう。この辺りは脆い花崗岩なので、風化した白いザレ尾根が印象的だ。所々に先日降った戸も割れる雪が残っているが、日たまりにはバイカオーレンが咲いていた。寒さは残るが、春は確実に進んでいるようだ。

 

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入道を目指す

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日だまりのバイカオーレン

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鎌尾根と鎌ヶ岳

 

 イワクラ尾根は盤座(イワクラ)と呼ばれる奇岩が点在する事から名付けられた尾根である。尾根に入ってしばらくするとひとつめの盤座に到着。

 

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盤座(イワクラ)のひとつに到着

 

 激しいアップダウンをこなしながら、奇岩と展望を楽しむ。仏岩で雲母峰をバックにお約束の写真。重ね岩では写真撮影の後、昼食をとる。

 

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アップダウンが激しい

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仏岩と雲母峰

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重ね岩

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重ね岩と鎌ヶ岳

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鎌尾根と鎌ヶ岳2

 

 稜線上の風は強いが、岩陰にかくれれば穏やかな昼食を楽しむことができる。今日はNさんがおいしいケーキを差し入れてくれた。グループ山行にはこういう楽しみもある。

 

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おいしいケーキの差し入れ

 

 松木谷のミニキレットを超え、痩せた尾根をぐんぐん登って行くと周りにアセビが現れる。傾斜が緩くなりアセビの森の中を頭をかがめるように歩くようになるとそこはもう頂上部である。アセビの森からぽっかりと頭を出すと正面にまるでゴルフ場のような入道ヶ岳山頂が見える。

 

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松木谷のミニキレット

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入道ヶ岳山頂部

 

 椿大神社奥の宮でそれぞれにお願い後とをした後は、入道ヶ岳山頂に向けて出発。刈り込まれたように短くなった笹の原を気持ちよく歩く。鳥居の立っている頂上に立つと目の前に伊勢湾がバーンと飛び込んでくる。

 

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椿大神社奥の宮

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それぞれに何かを祈願

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ゴルフ場の様

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鎌ヶ岳が良く見える

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さあ、頂上へ

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伊勢湾が一望

 

山頂では360度の大パノラマが広がる。伊勢湾は対岸の知多半島セントレアが見え、北の方に目を向けるとうっすらと御嶽、乗鞍、白山が見える。やっぱり何度来てもいいなあ。東斜面のアセビは満開状態で小さな鈴のようなかわいい花がたわわに咲いていた。

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御嶽見える?

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アセビが満開状態

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ピンク系

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ホワイト系

 

 頂上でたっぷりと展望を楽しんだら下山にかかる。帰りのルートは宮妻新道。宮妻峡に向かって急降下していくこの道は決して楽しい道では無いが、最短時間で駐車地に着く事が出来る。最後のガレを落石しないように気をつけて下り、沢に出会えばそこはもうキャンプ場だ。水面に太陽の光が反射し、岸辺のアブラチャンの花が春の小川を演出していた。

 

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宮妻新道を急降下

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春の小川

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アブラチャンの花

 

 今回のコース、すでに何回も歩いた事があり、目新しいものは何もないのだけれど、変化にとんだイワクラ尾根、頂上の展望と鈴鹿でもかなりのお気に入り。いい山は何回来てもいい山だなあと、改めて思った今回の山行だった。