晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 ツメカリ谷遡行 曇天も楽し 2007.09.02

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スダレ滝

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
朝明-ハト峰-白滝谷出合-ツメカリ谷遡行-(ヤブ漕ぎ)-白滝谷道-ハト峰-朝明

 天気予報は微妙だ・・。午前中の降水確率は三重県北中部50%、滋賀県南部30%(※愛知川は滋賀県側)。リーダーのBやんの判断は如何にと、メールを待っていると決行の連絡。強気だな~。

 

 それでも山行が実施されるとなると気分はウキウキするもので、天気予報を何度も眺めながら(変わるはず無いのだが)荷造りをする。

 

 朝、名古屋地区は小雨が降っていた。少し考えたがリーダーはあくまでも決行するようなので、いざ出発。近鉄湯ノ山温泉駅でいつものメンバーBやん、Eちゃんと合流。丁度予定が空いていたというはなごんさんとも合流し、朝明へ向かう。

 

 身支度をして歩き始めたが、湿度は限りなく100%に近く、蒸し風呂の中を歩いているようになる。ヒルにおびえるEちゃんはすごいスピードで登っていく。汗だくになりながらハト峰に到着。いつもなら記念撮影するのだが今日はガスで何も見えない。

 

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視界10mのハト峰


 それでも滋賀県側へ下りていくと空は心なしか明るくなってきて、雨の振る気配もどんどん消えていく。アカナメに着く頃には空もすっかり明るくなる。適度に増えた水流が床を洗っていく光景を眺めると、これから行く沢への期待がいやがうえにも高まる。

 

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白滝谷道のアカナメ

 

 心配したヒルに遭遇する事も無く白滝谷出合に到着。空模様は普通の曇りになっていてコレなら充分楽しめそうだ。今日は辺りに人気が無いので出合にかかるブランコで遊ぶ。

 

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白いブランコ
 ツメカリ谷出合まではゴーロ歩きとなる。水に濡れずに歩けるのだがEちゃんは敢えて泳ぎを選択。ドンブラコと流されていく。はなごんさんもつられて泳ぎだす。

 

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あえて泳ぐEちゃん

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寒いけど気持ちいい~


 天気がよければまだまだにぎわう愛知川だが今日の天気では人はいないだろうな~。と思っているとツメカリ谷出合の川原でコーヒーブレイク中のパーティー。おそらく発電所から遡ってきてここで引き返すのだろう。今日の天気では泳ぎ主体の本流遡上はきついだろうな。

 

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物好きは他にもいるもんだ


 ツメカリ谷に入るとすぐに小滝が現れる。流木によじ登ったり、滝を超えたり、いきなりアドベンチャーな遡行が始まりテンションは急上昇。水温も思ったほど低くなく、シャワークライムも何の問題も無い。

 

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ツメカリ谷はいきなりアドベンチャー

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簡単に登れる滝ばかり

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シャワーも爽快


 廊下の出口に懸かる釜を持った滝は釜を泳いで左側に取り付く。階段状になっているので簡単に登れる。プカリと浮かびながら滝の落ち口を見上げる。

 

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廊下出口の滝、左側を登る

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下から見上げる

 

 小さな滝が連続する楽しい遡行が続く。もう濡れるのもへっちゃらでどんどん直登をこなしていく。Eちゃんはわざと水の中を登っていっているような気がする。

 

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直登は楽し


 ツメカリ谷名物のスダレ滝は前回よりの水量が増えて見事なスダレになっている。青空だったらもっと映えただろうな~。Bやんが正面突破を試みるも水圧に負けてドボン。はなごんさんも挑戦したが同じくドボン。私は堅実に左側から登る。

 

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スダレ滝正面突破を試みるBやん

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水圧が~

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はなごんさんもトライ


 滝上で、「下りるときはここを飛び込むんやで」と話をしていると、Eちゃんが飛び込んで見るという。それなら、とカメラを回して準備していると、逡巡してナカナカ飛び込まない。根性や行け~。

 

 たっぷり楽しんだのでお腹もずいぶん空いてきた。階段状の滝が現れたところでお昼にする。滝の上でお湯を沸かしてソーメンタイム。ハムやネギ、玉子焼きまで現れる豪華ソーメンだ。ゆで時間によって麺の食感がバラバラで、なかなか奥が深い。結局、水はたっぷりで茹でたほうが美味しいとの結論に達した。

 

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赤木沢を思い出す階段滝

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ランチはソーメン

 

 ソーメンでお腹一杯になったところで遡行再開。いったん、水から上がると再び濡れるのは億劫になるが、すぐに現れた裏見の滝で滝裏を通過するとすぐにびしょ濡れになってしまった。

 

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裏見の滝は裏から

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トンネル通過

 

 裏見の滝の上は滑滝が続く癒しゾーン。しかし、遡るにつれてガスがかかってきた。やはり三重県県境に近づくと雲が濃くなってくるようだ。谷はどんどん小さくなり、やがて森の中を流れるようになると遡行終了地点も近い。目印のケルンが現れたところで遡行終了。右の支沢に入り尾根を乗越して白滝谷へと下りる。

 

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源流へ近づく

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ケルンが現れると遡行終了

 

 何回も通い詰めているBやんのナビゲートでドンピシャで白滝谷道へ出た。再び登山道をたどりハト峰へ向かう。ハト峰はやはり濃いガスの中だった。

 

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再びガスのハト峰へ

 

 帰りは濡れた石の上を歩く神経を使う下山だったが沢靴で通したのでスリップの心配は無かった。スタートから7時間かからずに駐車場へ帰還。お疲れ様でした。

 

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晩夏の花 ヤマジノホトトギス

 ヒルチェックをするとはなごんさんだけ被害・・。どこでやられたのだろうか?

 

 今日は悪天を予想したのだが、予想に反して楽しい遡行をすることができた。やっぱり、仲間とコースに恵まれると、少々の天気の悪さも帳消しにしてしまうのだろう。Bやん、Eちゃん、そしてはなごんさん、ありがとうございました。