晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

百間滝へ 御在所東多古知谷 沢登り 2007.09.01

御在所 百間滝

百間滝


<メンバー>

単独

 

<山域>

 

<コース>
鈴鹿スカイライン-東多古知谷-(百間滝)-御在所山上公園-(表道)-鈴鹿スカイライン
 
 明日(日曜日)も愛知川へ出動予定だが、どうも天気が怪しい。で、今日の土曜日はまずまずの青空なので、半日のショートコースとして御在所の東多古知谷へ出かける事にした。

 

 この谷は短い谷ながら落差70mという百間滝があり、いつかは行こうと思っていた谷だ。

 

 鈴鹿スカイランを登っていくと、裏道、中道の登山口近辺には結構な数の車が止まっている。やっぱり御在所は人気の山だな。

 

 表道とスカイラインが交差する所の駐車スペースに車を停め、身支度をする。表道への入り口は草が生い茂っている。表道を少し登り、堰堤の上にでて少し偵察。最初の8m滝は少し厄介そうなので表道をもう少し登り、滝の上に降りる。

 

堰堤を越えて入渓


 空にはまだ青空が広がっていたが、谷の底に下りると太陽は届かない。両側の切り立った狭い谷。他に歩く人もいないであろうコースを単独で行くとなるとプレッシャーがかかる。

 

狭い谷と切り立った両側

 

 3m~4mの滝をいくつかこなすと右側から20mの斜瀑が流れ込んでくる。最近雨が少ないせいか、水量はショボショボで岩の表面もぬめっている。難しい登りでは無いが緊張する。シャワーで通過。

 

20m斜瀑 シャワーで

 

 斜瀑の上は広場になっており、正面の百間滝からはまるで空から降ってくるように水しぶきが落ちてきているが、やはり水量が少なく迫力はいまいち。おまけに空も曇っており、青空から豪快に流れ落ちる百間滝の写真を撮ろうと考えていたので残念だ。広場には鈴鹿の沢屋さんが流木を集めて造ったというベンチとテーブルがあった。

 

百間滝(曇り空が残念)

登山道も無いところに木のベンチとテーブルが


 百間滝は右側に明瞭な踏み跡があるので、それを使って巻く。しかし、そのうち不明瞭になるので木の根を掴んでのモンキークライミングになるが、木の根もしっかりしており、確実に登っていけば大丈夫。上部で再び明瞭な踏み跡が現れたのでしっかりした道が続いていたのだろう。

 

 落ち口に降り立つと鈴鹿スカイラインを挟んで向こう側に鎌ヶ岳が見える。

 

滝落ち口より鎌ヶ岳を望む


 百間滝から上はさして緊張を強いられる場所は無く、滑床を過ぎると6mの滝、10mの滝が現れるが簡単に超えられる。やがて、二股を右にとると傾斜が立ってきて体を持ち上げるように廊下の底の小滝を次々と越えていく。途中、どこから落ちてきたのか古タイヤが転がっていた。

 

登れる滝が続きます

なぜかタイヤが?

これは右を巻き

直登

結構な高度感

ツメの小滝群


 やがて、ロープが目の前を横切る箇所が現れる。表道との交差点だ。遡行はここで打ち切り。登り始めて約1時間と少し。このまま登山道を歩いて御在所山上公園に向かう。

 

表道が横切る


 御在所山上公園は、夏休みが終わった(?)事もあってか、人影はまばらで閑散としていた。旧カモシカ動物園は御在所自然学校(NPO)となっており、子供たちが自然に興味を持つような催し物をやっていた。

 

人影まばらな御在所山上公園


 今、やっているのは(夏休みの間中やっていたらしい)赤トンボのふるさと探し。御在所に集まってくる赤トンボはいったいどこから来たのかを調べるらしい。子供たちに網を貸し出し、赤トンボを捕まえてもらう。そのトンボに"G"マークをつけて放し、Gマークの赤トンボの分布を調べるのだそうだ。

 

 子供たちは何匹目標といいながら盛んに網を振り回している。こういうイベントは積極的に行ってほしいものだ。

 

赤とんぼのふるさと探し

ふるさと探しに協力する子供たち


 帰路は最短で帰れるように表道で下山する。決して歩きやすい道ではなく、利用する人はほとんどいない。ガレた下り坂を転がるように下り、約30分で鈴鹿スカイラインに到着。

 

 途中、百間滝を上から見たが、水量が多ければ結構な迫力なのだろうと思った。

 

表道から見た百間滝

傍らのお不動様


 車に戻り、着替えたらちょうど12時だった。半日山行にはちょうど良いコースだが、沢登りだけで来るのは少し物足りない。あまり濡れなくて良いので今度は紅葉の季節に来てみるのもいいなと思った。

 

 車を走らせると太陽が顔を出し、夏の名残のような入道雲が湧き上がっていた。