鈴鹿 西多古知谷&水量谷 沢登り 鈴鹿スカイライン開通記念① 2011.11.03
幻の西多古知大滝(雨の後だけ現れるという・・)
<メンバー>
山仲間 2人
<山域、形態>
<山域、形態>
<コース>
武平峠P~西多古知谷~御在所~武平峠道~武平峠~水量谷~峠道三つ口谷分岐~武平峠
風邪で体調を崩していたI君がようやく復活したというので久しぶりの沢登り。折しも11月1日に鈴鹿スカイラインが全線開通したばかりなのでスカイラインを利用してアプローチでき、尚且つ未見の沢を探す。(最近これに苦労する)。
今回対象になったのは百間滝で有名な東多古地谷の尾根を挟んで西側にある西多古地谷である。集水面積の関係で雨後以外はほとんど水が流れていないらしいが、一見の価値はあるだろう。あと、それだけでは直ぐに終わってしまうので鎌ヶ岳の峠道の西側を流れる水量谷もセットで遡行する事にする。
開通後、最初の休日だけあって鈴鹿スカイラインはすごい人出。登山者だけではなくバイク乗りや車乗りの人たちまでいる。今までの感覚で車道をブラブラ歩いている登山者もいて危険な事この上ない。当然、スカイラインはかなり上の方まで車で溢れ、武平峠の三重県側Pも既に半分くらい埋まっていた。
たくさんの人で賑わう駐車地で沢装備に着替え、スカイラインを少し下って西多古地谷へ向かう。正面に雨後に出現するという幻の大滝が見えている(今は単なる岩壁だけど)。
スカイラインから見える西多古知、幻の大滝
道路が右へ大きくカーブするところから入渓、最近雨が降っていないせいか水はチョロチョロで岩を湿らせている程度である。奥には倒木も見えちょっと嫌な予感。
入口
最初の滝を適当に越えて奥に進むと西多古地大滝の基部に突き当たった。見上げるような大滝だが、道路から見た通り水はお湿り程度で単なる濡れた岩壁になっている。一度雨の後のスカッと晴れた時に来て見たいものだ。巻きに使うルンゼもそれ程険悪な感じでは無いので少し安心する。
西多古知大滝(左側)と巻きに使うルンゼ(正面)
西多古知大滝 水が流れていたらなあ・・
このルンゼ、鈴鹿の山と谷では「縦横に踏み跡がある」とあるが、そういった様子はまったく無く、きれいに洗い流されたような岩盤が露出している。
登るにつれ角度が立って来たので右の立ち木に逃げ、今度はルンゼを巻き上がることになる。傾斜の緩んだところでトラバースの準備をしていたら頭上から声が聞こえた。見るとハイカーが直ぐ近くを歩いている。どうやら表道の直ぐ近くまで巻き上がってしまったらしい。ルンゼの上部を横断し、杉林の中をトラバースすると大滝の落ち口にドンピシャで出た。うーん、絶景かな絶景かな。
巻きの途中、紅葉が美しい
トラバースで谷に戻る(I君提供)
大滝の上へ、特等席だ
大滝の上は傾斜がゆるくなり快適な花崗岩のスラブの登りになる。水が流れていればきれいなナメになるのになあ。川床には倒木やガレも一切無く、きれいに洗い流されている。豪雨のものすごさを改めて感じる。
スラブを登る
きれいに洗い流された谷
ナメを快適に登って行く
傾斜がきついところでは滝状になっているがホールドが豊富でそれほど問題は無い。やがてゴルジュ状になった3段の滝が現れた。登れない事はないのだが、岩が脆くイマイチホールドが信頼できない。それでも何とか1段目をクリア。2段目は細かいホールドを拾って直登、3段目は岩が崩壊し少しハングしているので右側から巻いて滝上へでる。
傾斜がきついところでは滝状になっているがホールドが豊富でそれほど問題は無い。やがてゴルジュ状になった3段の滝が現れた。登れない事はないのだが、岩が脆くイマイチホールドが信頼できない。それでも何とか1段目をクリア。2段目は細かいホールドを拾って直登、3段目は岩が崩壊し少しハングしているので右側から巻いて滝上へでる。
滝が現れたが問題無し
すっきりとしたナメが続く
三連滝
一番奥の滝
滝の上はこれまでと風景が一転して岩の堆積するガレガレになる。傾斜が緩いので下まで流れなかったのだろうか。少し登るとガレの起点になったと思われる崩壊した滝があった。
ガレが現れた
脆いので注意
ほとんど水の涸れたスラブを快適に登って行くと傾斜が緩くなってきて最後はザレ場に変わった。ザレ場を越えて薄いヤブを少し歩くと峠道に飛び出した。武平峠開通とあって峠道もたくさんのハイカーが歩いている。御在所頂上部の木は葉がすっかり飛んでしまい、冬枯れの風情だ。
まだまだ続くスラブ登り
水が流れていれば楽しそう
水が完全に枯れた
御在所頂上部
今日はこの後もう一本あるので御在所頂上には行かずそのまま峠道を下る。天指し岩を眺めながら下っていくと40分程で車の行きかう武平峠のトンネルの上にでた。
天指し岩と鎌ヶ岳
峠谷の紅葉
トンネルを通過する車列
その2に続く