晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御池岳 山上の池巡り  2006.04.09

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大賑わいの鞍掛峠から鈴北岳の稜線

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
鞍掛峠~鈴北岳~池の平池巡り(元池~お花池~夕陽のテラス~丸池~沢ぐるみの池~南池~真の池~北池)~真の谷~幻池~カタクリ峠~コグルミ谷
 
 御池岳 鈴鹿山系の最高峰。頂上部は広大なカレンフェルトの台地となっており、その名のとおり、無数の池、ドリーネが佇む。笹に覆われた台地は鈴鹿の名所のひとつで「テーブルランド」「奥の平」「池の平」「日本庭園」等、多くの呼称があり、その景観はハイカーを魅了してやまない。

 

 特にアプローチが困難となる冬季は、道行きの困難さ、樹氷に覆われた雪原の美しさとあいまって、鈴鹿イカーのあこがれの地「雪の奥の平」となり、毎年多くのハイカーが挑戦と敗退を繰り返している。

 

 なんていう、ガイド本の解説のような文章はさておき、今日はサークルの仲間と御池岳地図読み山行に出かけた。
 
 4月から国道306号線鞍掛峠が開通するので、御池岳は一気に身近な山となる。山頂部に眠る多くの池は一般登山道には乗っておらず、この池巡りは地図、コンパスの練習を行う格好のフィールドだ。初級者の訓練をかねて、私自身も未踏の池の平、西部を回る。

 

 鞍掛トンネルの駐車場はとてつもなく混雑していた。中型バスも2台ほど・・。何でこんなに多いのかと思ったら、トンネル開通後初の休日、いわば解禁日である。山へ繰り出す多くのパーティーは元気なおじさん、おばさん達だ。

 

 急な斜面を登り、お地蔵さんのある鞍掛峠からは稜線上を鈴北岳まで歩く。思ったより雪が多く残っており、少し驚く。残雪の稜線は展望が良く、鈴鹿らしからぬ素晴らしい光景が広がる。

 

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雪が残っています

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霊仙山

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霊仙山をバックに


 鈴北岳に這い上がると、池の平の光景が飛び込んでくる。まだ雪がたっぷりと残り、冬の表情を残している。しかし、今日は本当にハイカーが多い。鈴北岳でも記念撮影や昼食、早くも下山にかかる人も見える。

 

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 日本庭園付近 まだ冬の佇まい

 

 池めぐりは地図を頼りに各メンバーが一人ずつ先頭に立ち、仲間を案内するという趣向。一発目は真の池。御池最大の池で道もしっかりしており、目で確認できるのでまずは初級だ。秋にはたくさんの蜻蛉が飛び交うこの池も雪に半分埋もれていた。

 

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真の池

 

 真の池から西に少し行った傾斜地で昼食を済まし、次なるお題は「お花池」。竜神に魅入られたお花とお花を愛する幸助の悲恋の物語の舞台である。(幸助の池も御池岳山頂部にある)

 

 ここからは登山道も無く、地図とコンパスを使い、地形と見比べながら進む。雪が積もっているので障害物が少なく、歩きやすい。

 

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お花池を目指し

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悲恋の池 おはな池

 

 お花池の次は夕陽のテラスを経由して丸池へ向う。夕陽のテラスはその名の通り、西に面した絶壁上のテラスで、ここで夕陽を見たらさぞかし美しいだろう(テントを張って見たい)という場所。福寿草が群生しており、おなじみの黄色いパラボナアンテナを太陽に精一杯向けていた。

 

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夕陽のテラスからの眺め(T字尾根、天狗堂) 

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夕陽のテラスにあった福寿草

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夕陽のテラスにあった福寿草

 

 丸い池は夕陽のテラスの南側に位置する割と大きめの池。ここも大半が雪で埋もれており、大きな窪地にしか見えない。雪の消えた頃に来てみよう。

 

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丸池
 
 丸池からは東へ進路をとり、丸山(御池岳山頂)の北側を歩く。ここは池銀座と呼ばれているらしく、小さな池がたくさんある。大きな沢ぐるみの木が特徴と言われる沢ぐるみの池も疑わしい場所が2箇所出てきた。雪で埋もれていて同定が難しい。南池から登山道に戻り、真の池を見て、真の谷に入って行く。

 

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池銀座は雪でいっぱい

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沢ぐるみの池(候補1)?

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沢ぐるみの池(候補2)?

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南池


 真の谷から再び尾根に出てカタクリ峠まで戻る。途中、啄木鳥のアパートのような木があった。今日はみんな真剣に地図とコンパスとにらめっこしており、いつもの山行とは違った面白さがあった。

 

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啄木鳥のアパート

 

 いよいよ鈴鹿も本格的な春を迎える。これから雪のモノトーンの世界から花や新緑に覆われた眩しい季節に入る。次に山に来た時、どんな顔で出迎えてくれるか、とても楽しみである。

 

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今回の地図(御池岳山頂部)