晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

南アルプス 赤石沢 沢登り② 2023.07.15~17

大ゴルジュの巻き、かなり怖い

 

<メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 4名

suzuhai.sakura.ne.jp

 

<山域・形態>

南アルプス沢登

 

<コース2日目>
C1(6:30)~大ゴルジュ下(7:50)~巻き終わり(11:15)~百間洞出合(14:50)~百間洞山の家(18:00)

 

<1日目の記録>

ikuyayuuki.hatenablog.com

 

 翌朝、明るくなってから出発準備、1日目でここまで来られたら今日は余裕があると思い、6:30スタート。てつやさんたちは30分前に出発していきました。

 

2日目スタート

 今日は昨日とは違って天気が良く、太陽の下で気持ちのいい沢登り。赤石沢の名前の由来であるラジオネラの赤がとてもきれいです。

 

ラジオネラが美しい
天気も上々
快適に遡行

 出発から1時間と少しで大ゴルジュのある三俣へ到着。心配していた雪渓もほとんど無くこれなら問題無さそう。大ゴルジュの巻き道を探していると、右岸の支流を下降してくる人がいます。

 

巻き道の取り付きがあるという右岸の支流
大ゴルジュ

 降りて来たのはなんとてつやさん。しかも一人。聞けば若者二人は大ゴルジュに突っ込んで行ったので、巻き道を探していたそうです。過去の記録では30分の歩きで巻けたという情報もあったのですが、どうも踏み跡から先のルートが怖すぎてロープが必要との事。それならばと合流し、5人で遡行する事にします。

 

雪渓は横を通過可能

 それらしい踏み跡を辿って行くと右側が切れ落ちたスラブにうっすらと土がついている場所が現れました。ここを歩いて通過は怖すぎます。ロープを出して何とか越えますが、しっかりとした支点もとれず、かなり難しく感じました。

 

踏み跡と辿ると
かなり怖い・・・

 何とか歩いて行動できる場所まで上がっても踏み跡が錯綜し、トラバースルートを上手く見つける事が出来ません。右往左往しながらGPSで現在位置を確認し、何とか谷に降り立った時には3時間以上経過していました。これはやってしまったか・・・。百間洞山の家の食事の時間までに到着するという目標に黄色信号が点灯します。

 

崩れる寸前のスノーブリッジ

 後は悪場は無いはずですが、そこは何と言っても赤石沢。それなりに小難しい箇所が出てきます。気持ちに余裕があれば遡行を楽しめるのですが、時間が気になってそれどころではありません。

 

なかなか小難しい場所もある
イワナがウヨウヨいるという大釜は右岸から突破
谷の規模もかなり小さくなってきたけど
まだまだこんな所もある

 百間洞出合に着いたのは15:00前。うーん、とんかつは厳しいかな。百間洞も滝がそこそこ出て来て楽しいのですが気持ちに余裕が・・・。15m滝に到着したのは16:20頃

 

百間洞
百間洞の15m滝

 ここさえ越えればあとはゴーロを歩くだけ。左岸のルンゼから巻き上がり、バンドをトラバースして通過します。トラバースはいやらしい感じがしたのでロープを出しました。

 

ヘロヘロの記念撮影
1か所いやらしかったのでロープを出します

 後は山の家まで歩くだけ・・・なのですが、バテてしまって足が上がりません。まだ元気なけい君なべちゃんに先行してもらい、お仲間と合流したてつやさんとも別れ、ふみふみさんと二人でトボトボと歩きます。それでも何とか明るい内に百間洞山の家へ到着出来た時にはほっとしました。

 

やっと小屋が見えた

 今日の宿泊客は我々を除くと4人だけで(あの予約満員は何だったんだろう・・)食事はとっくに終わってしまったとの事・・。それでも何とか温かいご飯にカレーと味噌汁なら準備出来るそうなので、急いで装備を解除します。

 

残念ながらトンカツにはありつけませんでした

 快適な食堂で食べるご飯はレトルトカレーとは言え、体に染み渡ります。落ち着いたら小屋で買ったビールでささやかに乾杯し、後は明日に備えて早々に就寝。今日もとてもハードな一日でした。

 

続く

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