晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

南アルプス 赤石沢 沢登り① 2023.07.15~17

門の滝 すごい迫力

 

<メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 4名

suzuhai.sakura.ne.jp

 

<山域・形態>

南アルプス沢登

 

<コース>
椹島(8:30)~赤石沢入渓(8:55)~取水堰堤(12:55)~門の滝下(15:15)~洞窟の滝(17:10)~大ガラン(18:10)~Ca1680m・C1(18:35)

 

 この沢を最初に計画したのは2015年。天気や事故やコロナ禍に翻弄され、転進、中止を繰り返しているうちに、あっという間に8年たってしまいました。

 しかし、今年は海の日の三連休の天気がよさそう。コロナ禍も収束し、長年恋焦がれていた赤石沢へチャレンジする機会がようやくめぐってきました。

 メンバーは計画当初から一緒に経験を積んできたふみふみさん、そして最近は精鋭メンバーにまで成長したなべちゃん、けい君の4人です。

 畑薙ダムの駐車場には5時前に到着しましたが、椹島行きのバスは完全予約制になったせいか早めの臨時バスが出る事もなく、定刻の7:15(より少し遅れて)スタートです。

予約制になったので早く来て並ばなくても良い

 バスに乗る時には明るくなっていた空も椹島に近づくにつれ車窓に雨粒があたり始めました。おまけに工事のダンプとひっきりなしにすれ違うので、遅々として進まず、椹島到着は8:30になってしいました。
 牛首峠まで林道を歩いている時には空模様のように重い気分でしたが、「一級河川 赤石沢川」の看板の前に立つと憧れの沢のスタート地点に立てた喜びから一気にテンションアップ!!!

 

やっと立てました

 最初は左岸の杣道を少し歩き、吊り橋の手前から沢に降り立ちます。すぐにWEBでよく見る水位計が出てきます。水量は少な目のようで一安心。

水量はずいぶんと少ないようだ

 事前の情報では数年前の台風で前半のゴルジュ部分が埋まってしまったとありましたが、よくわからない位の素晴らしい渓相です。次々と現れる淵と小滝を泳ぎを交えて突破、ただ太陽は雲に隠れていて水温も低いので体温を温存しながら進みます。

 

イワナ淵?泳いで突破
ここはへつって行こう
ニエ淵?ここは泳がな無理だね
水はやっぱり冷たい

 右岸からスダレ状の滝が流れる所は左岸の残置スリングを使って振り子状にトラバース。ラバーシューズのフリクションがいいのでそれほど難しくはありませんが、落ちたらただでは済まないので慎重に通過します。

 

右岸から滝が出会う
慎重にトラバース

 その後出てくる難所も水量が少ないせいか、思ったよりも簡単にクリア。巨岩帯を越えると取水堰堤が現れました。入渓後4時間で来られたので「わがパーティーもなかなかやるなあ」とこの時は思っていました。

 

大岩が鎮座する滝
左岸から簡単に突破
直角に曲がるゴルジュ、水量少ないので容易
取水堰堤

 取水堰堤を越えると赤石沢本来の水量になり、体にかかる圧も一気に増えた感じがします。流されるとただでは済まないのでどうしても慎重になってしまいました。ちょっとした滝も大きく巻き過ぎて時間をロス・・。難易度アップです。

 

赤石沢本来の水量
この小滝の巻きで時間ロス

 そしてついに門の滝が現れました。谷を塞ぐ超巨大なチョックストーンの両脇から噴き出す水は圧巻。今までWEB上で見たどんな写真よりも迫力があります。右岸のテラスからアプローチし、突破方法を探ります。

 

ついに門の滝
凄い迫力

 よく記録に上がっている右岸のバンドはちょっと怖すぎ・・。対岸へ渡渉出来る水量では無いので左岸巻きも問題外。安全策を取って右岸から流れ込む支流を使って巻きます。

 

このバンドを登るのは怖すぎ・・

 支流の右岸をロープを出して登った後はトラバースをして支流を渡り、小尾根を乗越しますが、ここで慎重になり過ぎてしまい、計3ピッチロープを出す事に。結果、門の滝を越えるのに2時間もかかってしまいました。この辺は反省点です。

 

このトラバースはロープいらんかったかな・・

 門の滝を越えるとすぐに洞窟滝。アブミを使った突破にも手こずり大ガランに取り付いた時には18:00を回っていました。

 

ちょっと怖い渡渉
洞窟の滝

あぶみで超える

 

 大ガランも随分と高い所まで巻き上がって通過。この辺のルーファイは難しいな。何とか右岸の泊適地に辿り着いた時には暗くなりかけていました。

 

大ガランの巻き

 テン場では先行パーティーの方が既に食事を終え、焚火を楽しんでいました。何とか横のスペースにタープを張り、焚火に当たらせてもらいます。
 ここで思わぬサプライズ。先行Pはてつやさんと若者二人のパーティーでした(自転車で林道を走ってアプローチとの事)。肩身が狭くなってもおかしくない状況でしたが、快適に過ごさせて頂きました。ありがとうございます。
 てつやさんからは誕生日が近いふみふみさんへのミニバースデーケーキ(できる男は違います)。

 

赤石沢で誕生日を祝う

 ヘッデンで米を炊いて夕食を作り、ご飯を食べると何とか落ち着いてきました。いろいろ苦戦しましたが目標だった大ガランを越え予定の泊地に辿り着けたので明日の行程は余裕があるはず。そう思いながら早々とタープの下に潜り込みました。

 

続く

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