北アルプス 穴毛谷から笠ヶ岳 2022.05.28-29 ①
穴毛谷を行く
<メンバー>
鈴鹿ハイキング倶楽部 4名
<山域・形態>
北アルプス・残雪期登山
<コースタイム:1日目>
新穂高温泉P(7:30)~左俣林道~穴毛谷堰堤群(9:05)~渡渉でウロウロ~雪渓末端(12:05)~穴毛大滝下(13:30)~杓子平(16:30)
毎年恒例で続けてきた5月下旬の残雪期登山。昨年は天気が悪く断念しました。今年はすっかり沢登りモードにチェンジしていましたが、やはり最後に雪を踏んでおこうと企画します。行先は6年前に日帰りで行って好印象の穴毛谷、今回はテント泊装備で笠ヶ岳まで足を延ばす事にします。
<2016年の記録>
メンバーは4人。前回からのリピーターがいないのは残念ですが不確定要素の多いバリルート。大人数でも困るので致し方ないかな。
1日目は穴毛谷を詰めて杓子平で泊予定。行程に余裕がある(つもりだった)ので新穂高温泉の登山者用駐車場をのんびりと出発します。
蒲田川の左俣林道を進み、二つ目の橋を渡って穴毛谷堰堤群に向かいます。一部崩落している箇所がありますが歩行に支障はありません。林道終点から最終堰堤の下に降り立ちます。
左俣林道ゲート
堰堤群に向かう林道
穴毛谷堰堤群
堰堤を巻くには右岸に渡渉する必要がありますが、前日の雨で水量はかなり多め。結局、水深が一番浅そうな直下堰堤の上をつま先立って走り抜けました。
第1関門の渡渉
すぎちゃんは靴を履き替えて渡渉
最終堰堤を巻きあがると河原が広がります。雪渓は標高1500m辺りまで後退しているので、雪渓末端まではゴーロ歩き。右岸側を順調に歩いていましたが、壁が立ってきて行き詰まってしまいました。
雪渓末端が遠くに見える
この先で行き詰まりました
渡渉ポイントを探して右往左往・・・、水量が多く、なかなか良いポイントが見つかりません(今回は沢靴は持っていっていませんでした)。結局、大きく戻って谷が少し広がった辺りで渡渉。1時間ほどのロスタイムとなりました。
ここ飛べるかな~(やっぱりやめました)
渡った先は中洲。藪っぽい中を歩いてやっと雪渓に乗る事が出来ました。ふう・・・。ここからが本番。気を取り直して山行再開です。
ようやく雪渓末端にのれました
雪渓は三ノ沢の少し下流から始まっています。これに乗ってしまえば後はアイゼンをはいてひたすら登るだけ。遥か先まで続いている広大な雪渓、両岸にそびえる岩壁、頭上には青空と白い雲。何だか外国の氷河を歩いているような気分です(行った事ないけど)。
日本離れした景色をいく
ただ、雪渓の真ん中にも直径1~2mの岩が転がっています。特に支沢との出会いは雪解けとと供に崩れた岩屑が堆積しており、気が抜けません。四ノ沢の下流の枝沢からは大量の土石が流出しクレバスもあってちょっと嫌な感じ、急いで通過します。
大岩が転がっている
枝沢からは岩屑が・・
気持ち悪いので素早く通過
四ノ沢出合いを過ぎ、右手に穴毛谷の名前の由来となった巨大な洞窟を見送ると穴毛大滝が見えてきます。すごい・・・。あれだけの水量がこの雪渓の下を流れていると思うと少し怖い気がします。
穴毛谷の由来となった洞窟
遠くに何か見えてきた
穴毛大滝
凄い水量
穴毛大滝の巻きはザイテンタール(正面に伸びている雪渓)を途中まで詰め、右岸の尾根を乗越します。幸い、雪はつながっていたので(急ではありますが)思ったよりも簡単に乗越せました。
ザイテンタールを登る
幸い、雪がつながっていた
乗越しからの風景
穴毛大滝から上部からは傾斜も急になり重荷もあって足がどんどん重くなります。おまけに滝やスノーブリッジ(1か所だけ)も出てくるのでルーファイしながら慎重に登って行きます。
どんどん急になってくる
途中力尽き「もうここにテントを張ろう」となりましたが、雪が硬くて整地できなかったので、計画通り平坦地の期待できる杓子平まで頑張る事に・・。おけいさんやりーちゃんはヘロヘロです。(すぎちゃんは相変わらず元気)
この滝の下でテントを張ろうとしたけどNG
そして出発から9時間後、やっとテントの張れそうな平坦地に到着しました。雄大なカールの底からは笠ヶ岳とそこから延びる稜線が見渡せます。四方数キロ以内にはおそらく我々のみ。心配した風も大した事無くて一安心。早速テントをはり、夕食準備。ちなみに水場も徒歩5分。水造りも不要でした。
杓子平へ到着
平坦地にテント設営、最高の立地
今日の献立はガパオライスにアジアンチキンスープ。なかなか上手くいきました。ただ、米は沸点が低いせいか少し芯が残ってちょっと固め。高所での炊飯は難しいなあ。またチャレンジしよう。
張り切るシェフ
野菜たっぷり
ガパオライス(卵は温玉)
アジアンチキンスープ
疲れもあって、宴会もほどほどにバタンQで寝てしまいました。
<翌日の記録>