晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

南紀 黒蔵谷① 苦難のゴルジュ突破 2017.07.22

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鮎返し滝


<メンバー>

<山域、形態>

<コース>
突合(9:15)~鮎返滝(9:30)~出谷出合(13:00)~アンダーガバの滝(15:20)
~高山谷出合(17:00)
 
<天気>
晴れ

 今回で計画するのは3回目の南アルプス赤石沢。今年は梅雨明けを狙い、わざわざ海の日の3連休の翌週にセッティングした。しかし天気が不安定(夕立が降りそう)なのと参加メンバーの沢習熟度の一抹の不安を覚えたので、天気の安定している南紀の黒蔵谷に転進。

 登攀要素のある沢から泳ぎ渓に変わってしまい、メンバーも戸惑ったと思うが赤石沢参加予定のメンバーがそのまま集まってくれた。コースは2泊3日で黒蔵谷から高山谷下降の周回コース。2年前のお盆に果たせなかった宿題を片付けにいく。

 前回はホイホイ坂のトンネルで通行止めだった林道も今回は通行可能。入渓点の直ぐ近くに車を停める事が出来た。2泊の沢装備にライフジャケットの重装備。肩にずっしりとくる。

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突合いまで車で入れた

 大塔川に降り立った後、黒蔵谷に入って行く。この谷特有のヌメヌメは健在でラバーソールだとまっすぐに立つのも難しくなる所もある。まあ、これも慣れだろうけど。

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黒蔵谷に入る

 最初の関門、鮎返しの滝は定石どおり滝の左側に泳いで取りつき登る。ランニングが取れない厳しい登りだがZろーさんは何とかクリアしてくれた。

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鮎返し滝

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ちょっぴり厳しい登り

 鮎返し滝を過ぎるとすぐに廊下、いきなり泳ぎの連続になる。ここでZろーさんがザックを背負うとまったく泳げなくなる事が判明。沢泊用に新調したザックの背が高く、泳ぐと頭を押さえつけられて全くバランスが取れなくなる。

 仕方ないのでトップがロープを引いて泳ぎ、後続はロープを手繰る、そしてラストのZろーさんをロープで引き寄せる作戦にする。

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さあ、廊下が始まる

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ロープがあれば楽ちんです

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でも先頭は大変かも

 足がつくところは歩き、小滝を登ったりもするが基本は泳ぎ。体感としては歩くよりも泳ぐ距離が長いと思える位(実際そんなことは無いのでしょうが)。蒼く輝く廊下をジャバジャバと進んで行く。

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まだ足がつくところはいいんだけど

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小滝を超えるのも楽しい

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Eだちゃん、がんばる

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どこまでも続く廊下

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きれいだねえ

 出谷出合を過ぎた辺りで時間が気になりだす。前回は昼前に通過したはずだが今回はもう正午を回っている。やっぱり泳ぐたびにロープを出すと時間がかかる。今日の泊池は高山谷出合になるかな。

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出谷出合

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ロープで引かれるZろーさん

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滝も出て来る

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きれいな淵

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これは巻きだね

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プカプカ~

 1日目の核心部、アンダーガバの滝に着いたのはもう15時を回っていた。ここはスムーズに突破したいところだ。

 最初の挑戦は一番登攀力のあるZろーさんだが、ここまでの泳ぎで腕の力を使いきったようで断念。Tよっさんも厳しい。私も2度トライしてダメだったが最後にライフジャケットを外して登ったらうまく登れた。後続を引っ張り上げ何とか通過。

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いいところまで行くんだけど、難しい

 高山谷出合には17:00に到着、ギリギリの時間だった。急いで薪を集め焚火の準備をする。

 夕食はFFさん特性の三色どんぶり、湿った木ばかりだったが何とか焚火も安定し体を乾かす事が出来た。

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三色どんぶり

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焚火も安定

 明日からは未知のコース。今日の進み具合ではどうなるか不安だが考えても仕方ない。幸い日程には余裕があるので何とかなるだろう。

 今回はテントではなくタープで寝たが虫も少なく快適に寝る事が出来た。

つづく