奥美濃 前谷川から大日ヶ岳 沢登り 癒しの滑から激藪までのフルコース 2013.09.14
核心の15m滝、巻きが渋かった・・
<メンバー>
山仲間 5人
<山域、形態>
<コース:>
魚返し橋(7:10)~きれいな滑~取水施設(7:35)~最初の滝(7:50)~堰堤(8:30)~15m大滝(9:00)~V字の滝(10:05)~2条の滝(10:20)~二股の滝(11:10)~二段の滝(11:30)~ねじれ滝(11:45)~黒壁の滝・昼食(12:40~13:00)~黒壁の滝2(13:30)~登山道(16:10)~大日岳(16:40)~鎌ヶ峰(17:20)~水後山(17:55)~ゲレンデトップ(18:40)~満天の湯(19:20)
9月の最初の三連休、本来であれば北アルプスの金木戸川に挑戦する予定だったが、週末→雨のサイクルはまだ続いているようだ。沢泊はあきらめて日帰りの沢に変更する。
行き先は奥美濃、大日岳に突き上げる前谷川。michi君が最近ネットで見つけた沢だが、奥美濃愛好家の間ではメジャーな沢だったようだ。今回のメンバーは、F~さん、Tっちゃん、Tsutomuさん、michi君、私の5人。michi君を除いては久しぶりのメンバーばかりだ。
長い沢なので少し早めに集合し、満天の湯の駐車場に車をデポ。前谷川にかかる橋(魚返り橋)から入渓。
橋の上から、いい雰囲気
入渓後すぐは御嶽、乗鞍あたりの滑を思わせるすばらしい渓相、小滝が一つあるだけで後はヒタヒタと滑床を楽しんで歩いていく。谷幅も広く、頭上も開けているので何だか奥美濃らしくない。
美しい滑がお出迎え
チョックストーンの小滝
圧巻の滑滝
これはすごい名渓か?
ひたひたと歩ける
しかし、楽しい区間はあっという間終わってしまう。取水堰堤施設が現れるとゴーロになる。直ぐに現れる10mほどの滝を左から越えると、途中で泳ぐ淵が1箇所あるものの、延々とゴーロが続く。堰堤を超え15m大滝に辿り着くまで約1時間。
ナメはすぐに終わり最初の滝、左から簡単に越える
ここは泳ぎか?
左から胸までのヘツリで
こんな所に堰堤・・
15m滝は流れの直ぐ右が登れるかと思ったが、上部が良く分からない。辺りを良く見ると上部に残置ロープがあるラインが在ったので、ロープを引いて取り付いてみる。岩が脆く、ヒヤヒヤ物だったが何とか滝上に上がり後続を引き上げる。5人いると結構時間がかかってしまうなあ。
15m大滝、右から渋い巻き
直ぐに現れるV字の滝は滝の左側を簡単に登れる。次の2条の滝は右側を巻き。一旦何もないゲジゲジマークを超えると再び滝が現れる。2股の滝は左側から簡単に越え、2段の滝は中段をトラバースし上部を滝の左から越える。ねじれ滝は右側のバンドからロープを出して超えた。ここまでは滝が連続して現れる楽しいエリアだ。
V字の滝、左から簡単に越える
2条の滝、右から巻き
二股の滝、左から簡単に
michi君がルートを探る
2段の滝、
中段をシャワーを浴びて横切る
ねじれ滝
右のバンドから直登
クールダウン
楽しい滝登りが一段落すると黒い一枚壁の滝に行く手を阻まれる。滝の下で昼食を摂りながらルートを探るがどうもいいルートが見つからない。結局、滝の右側のルンゼから巻く事にしたが、これがいやらしい草付の泥壁でズルズルすべる事この上ない。体重が重い私はいつ抜けるか分からない草をつかんでだましだまし這い上がる、巻きも激しい藪で、谷に戻ると心底ほっとした。
黒壁の滝1 左の草付き泥壁を巻き。。きつかった
藪をトラバース
直ぐに似たような黒壁の滝が現れた時はうんざりしたが、ここはF~さんが上手くルートを見つけてくれたのでスムーズに巻く事ができた。
黒壁の滝2 左から巻き
標高が1350mを超えると水は細くなり、両岸からは藪が覆い被さってくる。藪を避けながら忠実に谷芯を詰めるが、1550mを超える辺りでついに谷は不明確になり、踏み跡の無い激薮に突入。顔や手に擦り傷を作りながらもがく事1時間半でやっと大日岳に東側にある小ピークを通る登山道に飛び出した。ふー・・・。
藪が濃くなってきた
激藪・・
ようやく登山道に飛び出す
靴を履き替え、登山道をたどって桧峠を目指す。途中でヘッデンになったが道は明瞭で快適に歩く事ができた。スキー場の長いゲレンデを歩いて車にたどり着いた時には出発から12時間かかっていた。まあ、2泊3日を1日に短縮したんだからこのくらいのハードでちょうど良かったのかもしれない。
ゲレンデトップ、日もとっぷりと暮れた
前谷川は癒しの滑、直登できる滝、いやらしい巻き、長いゴーロ、薮こぎと沢登りのあらゆる要素が詰まった谷だった。久しぶりの大人数での遡行という事もあり、多少きつくても楽しくワイワイと遡行する事ができた。同行の皆さんありがとうございました。
今回のコース