晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

北アルプス 立山三山 残雪の霊峰でスノーリゾート① 2013.05.25~26

あ、剱が見えた!

 

<メンバー>
サークル 4人

 

<山域、形態>
北アルプス 積雪期ハイキング(テント泊)

 

<1日目>
室堂Bターミナル(8:55)~一ノ越(10:00)~雄山・昼食(11:45~12:15)~大汝山(12:45)~富士ノ折立(13:10)~真砂岳(14:00)~別山(15:05)~剣御前小屋(15:40)~雷鳥沢野営場(16:40)泊
 
 
 5月の残雪北アルプス第2段は立山。GW後の静かな立山三山を縦走し、雷鳥沢でテント宴会の予定。天気はメンバーの日頃の行いが良いせいか2日とも晴れマークだ。前日夜に集合し東海北陸道を北へ向かう。名古屋から立山駅までは休憩込で4時間ぐらいだった。

 

 駐車場の一角にテントを張り仮眠。早朝から次々に車が入って来るのもあったが、夜明け前から鳥の囀りがうるさくて寝られなかった(さすが富山)。富山組の集合を待ってケーブルカーに乗り込む。待ち時間は無しだった。

 

このケーブルカー、久しぶりです

 

 美女平からはバスに乗り換える。少しでも仮眠しようと思ったが次々に現れる美しい景色に見とれついつい寝そびれてしまう。雪の大谷に入ったなと思ったらもう室堂についてしまった。まあ、今日はそれ程きつい行程では無いのでまあ良いか。

 

 バスターミナルから一歩外へでるとそこは別世界。これから登る立山が青空の下、残雪を纏ってバーンと聳えている。さすがに稜線の雪は溶けていて山肌は独特の斑模様。春だなあ。 

 

立山(雄山)がバーン

 

 たくさんのスキーヤー、登山者に囲まれ一ノ越しを目指す。気温が高く雪はザクザクのザラメ状なのでアイゼンは不要だ。一気に2450mまで上がって来たので最初は息が切れるがすぐに慣れる。振り返るといつの間にか室堂のバスターミナルが小さくなっている。メンバーはまだ元気だ。

 

まずは一ノ越を目指す

奥大日岳をバックに(まだまだ元気)

 

 一ノ越しで一休み。ここから見える北アルプスの山並にみんな見とれている。残念ながら山座同定はからっきしでスキーヤーのおじさんに教えられてしまった。

 

一ノ越で記念撮影

 

 一ノ越しからは稜線に乗って雄山に向かう。幸い、稜線上に雪は無いので足元の心配をしなくていい。高度を上げるに従って徐々に姿を変えて行く山々の姿は実に感動的だ。いい天気で良かった~!。

 

奥大日岳と室堂

やっと雄山に到着

 

 雄山で昼食を摂り、いよいよ三山縦走に出発。山頂の祠で今日の山行の安全を祈念した後、少し戻って巻き道で大汝山に向かう。登山道上には雪が無く、夏山の感覚で歩く事が出来るがザックには冬山に近い装備が入っているので登り返しはきつい・・。

 

縦走に出発

角度を変えて室堂

けっこうアップダウンあるなあ

人がいっぱいの雄山神社

稜線上には雪は無い

登りはきついなあ

 

 雪に埋もれた大汝山の避難小屋を過ぎると真砂岳別山の向こうにようやく剱岳が見え始めた。残雪を纏った岩の要塞の様な山容はいつ見てもカッコイイ。まずは残雪の時期でいいのでいつか登りたいもんだ。

 

大汝山の避難小屋

あ、剣が見えた

富士ノ折立

 

 富士ノ折立からはせっかく稼いだ高度がもったいないなあと思う位の急降下・・。ここまで何とか着いてきていたCさんもちょっとペースが落ちて来たので少し休憩を入れる。眼下には今日泊まる予定の雷鳥沢キャンプ場がとても小さく見えた。

 

ガス欠のCさん

 

 富士ノ折立からの急降下は途中でライチョウに遭遇。立山ではもっと見られるかと思っていたけどこれだけ晴れていれば隠れているかな?メンバーのテンションは一気に上がって撮影タイム。しかし、保護色が絶妙の配色なので写真では何処にいるのか判り難いものになってしまった。

もったいない下りが続く

今回初雷鳥

 大走りの分岐を直進する事を選択すると後は何が何でも別山までは歩かなくてはいけない。真砂岳まではカールを眺めながらなだらかな道だが、Cさんのペースは徐々に落ちてくる。

カールの縁を歩く

 いよいよ別山への登りなると3分歩いて5分休憩のペースになってきた。Cさんをなだめすかし、励まし、荷物を持って何とか登ってもらう。キャンプ地到着時刻が少し心配だが、剱御前まで行けば後はシリセードで下れるので何とかなるだろう。室堂方面は立山カールと渓谷を刻む称名川のカーブが美しい。

奥大日岳と称名川の源頭

奥大日岳と称名川の源頭

立山三山

立山三山(パノラマ、クリックで拡大)

 真砂岳から1時間をかけてようやく別山に到着。念願の剱岳の雄姿を思う存分楽しむ。記念撮影の後、最後のひと踏ん張りとばかりに剱御前小屋まで移動する。

剱沢と剱岳

 剱御前からは雷鳥坂を一気にシリセード下降。鈴鹿でやるシリセードなんて目じゃない位距離が長く楽しい。調子に乗ってしまった一部のメンバーはズボンがびちゃびちゃになってしまったらしい。

さあ、テン場に向かおう

雷鳥坂を下る、何だかガスってきた?

雷鳥坂シリセード1

雷鳥坂シリセード2

 キャンプ場はテントも少なく、どこでもテントを張る事ができる。Yさんのお友達が先にテントを張り、隣を整地もしてくれていたのであっという間に完成した。夕食はすぐ近くにスノーテーブルを作って屋外でワイワイと鍋をつつく。

温かいので外で鍋

 さすが地元富山の人だけあって、Yさんのお友達のおじさま二人は持ち上げていただいたお酒の美味しい事。普段以上に飲んでしまいいい気分になってしまった。いい気分なのだが、日が傾くと急に寒くなってきたので、宴会はお開き。明日はもう帰るだけにしたので目が覚めるまで寝ようと言う事になった。

 テント泊に不安のあるCさんは一人雷鳥沢ヒュッテに泊まりにいってしまった。

一人ヒュッテに向かうCさん
 
<2日目へ続く>