晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 毘沙門谷からダイラ 木漏れ日のシャワーを浴びて 2013.05.12

谷の奥を行く古道(毘沙門谷)

 

<メンバー>
サークル 5人

 

<山域、形態>
鈴鹿 ハイキング

 

<コース>
時山バンガロー村(8:40)~毘沙門谷出合(9:40)~峠・昼食(12:15~13:00)~三国岳(13:50)~ダイラ(15:05~15:45)~アンゾ谷~時山バンガロー村(17:05)



 アルプス遠征の翌週は鈴鹿で新緑を楽しもうと言う企画。寒さや重荷から解放されて緑の中をのんびりと歩くのもいいだろう。今回に目的地は三国岳の山腹に広がる平坦地ダイラ。御在所や藤原近辺の混雑とは無縁の静かな山歩きが楽しめるだろう。

 

 まずは旧上石津町の時山集落まで移動し、バンガロー村の駐車地から牧田川の上流に向かって歩く。時山から五僧峠への道は立派な舗装林道が開通したのだが、土石流や落石で通行止めになっていた。山間の林道は作るより維持管理の方が大変のようだ。集落から少し離れると対岸にまだ現役の炭焼き窯が見えた。

 

現役の炭焼き窯

 

 途中から林道は山腹にそって高度を上げるので川沿いの道を毘沙門谷の出合いまで。出合いにはずいぶんと古くなっているが軽自動車でも通れそうな立派な橋とつい近年まで使われていた炭焼き窯がある。谷の奥には古い石組みの道の跡。この辺りは人の暮らしと山が密接に結びついていたに違いない。

 

毘沙門谷の入り口

古い古い石組みの道

炭焼き窯跡

 

 古い道型を頼りに谷中を進む。太陽は眩しく、黄緑色の葉を透かして差し込んでくる日差しは何だかとても爽やかだ。途中、ヒルを見つけたメンバーがいたので一瞬緊張が走るが、見かけたのはその一か所のみ。後は何ともなかった。

 

渡渉は慎重に

新緑の谷

 

 煩いほどの鳥の囀りに励まされながら峠を目指す。峠にある山桜は既に花を落とし、足元のカタクリも種子を膨らましている状態。花見には少し遅いタイミングだったが、相変わらずの新緑の眩しさに目を細めながら歩く。

 

峠は近い

さあ、もう少しです

 

 少々時間を喰ってしまったので峠で昼食をとる。このままダイラに下るのも芸がないので三国岳まで登ってみる事にする。樹が生い茂っていて展望は良くは無いがたまに視界が開ける場所では、気持ちのいい青空と鮮やかな新緑の山肌が目に飛び込んでくる。

 

鉄塔の向こうは烏帽子岳かな

アンゾ谷を見下ろす。ダイラが見える。

三国岳で記念撮影

北岳が見える

 

 三国岳で記念撮影の後、もと来た道を戻り、アンゾ谷道を降りる。道が谷を横切る所で少し左に分け入れ場、二次林に覆われた平坦地が広がる「ダイラ」。新緑の天幕の隙間からの木漏れ日がまぶしい。鳥の囀りと風が葉を揺らす音以外何も聞こえない。何度来てもいい所だ。本来ならもっとゆっくりしたかったのだけど、三国岳に足を伸ばしたおかげで少し時間オーバー気味。素敵なティータイムは小一時間で切り上げる事にする。

 

新緑のダイラ、いつ来てもいいなあ

静寂の2次林

ちょっと贅沢なティータイム

 

 帰りの時間が気になったので、一般登山道であるアンゾ谷道を下る事にしたがこれが大失敗。おそらく昨年秋の豪雨の影響で土石流が激しく、道のあちこちで消失している。岩ゴロゴロの谷をあっちに行き、こっちの戻りしていたら、ずいぶんと時間がかかってしまった・・。琵琶池経由の尾根道の方がいくらか早かったかもしれない。

 

ワサビ田跡
 
 土砂で埋もれたサンヤ跡を過ぎると道型は安定し、時山集落はすぐそこだった。思ったよりも時間がかかってしまったのでバンガロー村の駐車地には我々の車だけが取り残されていた。今日も一日良く遊んだものだ。
 

サンヤ跡

 

 これから気温が上がって行くと鈴鹿ヒル、吸血昆虫がうごめく厳しい山域になってくるが、その前に気持ちのいい空気が吸えていいリフレッシュになった。やっぱり鈴鹿はいいなあ。参加の皆さまお疲れ様でした。

 

 

今回のコース