晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 竜ヶ岳 吹雪とホワイトアウトでヒヤリ・・  2013.02.24

こうでもしないと吹き飛ばされるんです

 

<メンバー>
サークル 4人
      
<山域、形態>
鈴鹿、ハイキング(積雪期)

 

<コース>
宇賀渓(8:45)~金山尾根取り付き(9:30)~金山尾根~クラP1042・昼食(12:20~13:05)~竜ヶ岳(13:40)~ホワイトアウト~クラP1042(14:25)~金山尾根~宇賀渓(16:40)



 最近初心者向けののんびり山行が続いていたので、この辺で自分に活を入れようと御池岳日帰りにチャレンジする事にした。そんなチャレンジ企画にもかかわらず3人の参加者があったのはうれしい限り。少し早目に集合時間を設定し、藤原簡易Pでメンバーを待っていた。

 

 しかし、最後の一人が集合時間を過ぎても現れない。降り続く雪で事故でもあったのかな?と心配し、メールしてみると、まだ家で寝ていたようだ。仕方ない、雪もやむ気配もないし、御池はあきらめて寝坊したメンバーを待つことに。行先は竜ヶ岳に変更。

 

 こんな天気にもかかわらず宇賀渓Pには車が何台か止まっていた。環境協力金という名の胡散臭いお金を払うのは嫌なので、有料駐車場に乗り付け、駐車料金を払う。

 

 冬の竜ヶ岳の定番は新しく整備された遠足尾根だが、吹きさらしの時間が長くなりそうなので金山尾根から行く。幸い先行者のトレースもあるのでラッセルの負担はそれほどでもなさそう。雪は相変わらずやむ気配もなく、吊り橋も真っ白になっていた。

 

吊り橋あたりも真っ白

 

 金山尾根への取り付きは先行者のトレースがあったのですぐに分かった。思った通り風の少なく歩くのにさほど苦労もない。先頭はぴちぴち20代のN君がラッセルしてくれるのでラクチンだ。高度を上げてれば雪はどんどん深くなるし、止まっても寒いだけなので黙々と高度を上げる。

 

谷筋はまだいいが

尾根に出ると雪が・・

雪がだんだん深くなる

吹雪いてきたなあ

 

 樹林帯を抜けても雪は全くやむ気配がない。だんだん回復傾向は確かなので風も収まるかなと思ったが甘かったようだ。県境稜線に向けて進む頃にはガスと雪で地面と空の区別がつかなくなってきた。お腹もすいてきたのでP1024の辺り、風を避けて斜面の影にツエルトを被ってお昼ご飯。4人だったので狭いながらもゆっくりとご飯を食べることができた。

 

かわいいけど雪で見えない

元気いっぱいのN君

地面と空の区別がつかない

 

 昼食の後、もう帰ろうかとも思ったがメンバー4人中、2人が竜ヶ岳未踏ということなのでとりあえず頂上を目指す。こんな天気にもかかわらず、5人の人とすれ違ったのは少し心強い。県境三叉路を超え、P1053の東側をトラバースして頂上への取り付きに向かう。鞍部を超えるとまっすぐに歩けないような風に阻まれる。時折耐風姿勢を取りながら何とか登っていく。

 

頂上へ最後の登り

視界が悪い

かわいいけど見えない・・

 

 頂上での視界は10m以下。吹き飛ばされないように何とか記念撮影をして早々に下山する。しかし、この後の下山が一筋縄ではいかなかった・・。

 

頂上で記念撮影(風強すぎ)

 

 鞍部まで降りたのはいいものの、視界は10m程で地形の把握もままならない。ついさっき歩いたトレースも全く無くなってしまっている。トラバースは方向を見失って谷に入ってしまうのが怖いのでとりあえず尾根芯を歩く。

 

 P1053を過ぎたあたりで滋賀県側に降りてしまうのを恐れて右折したが、右折するのが早かったようで気が付くと谷に向かっていた。

 

 ここで軌道修正をする為にいったん止まって方角を確認、しかしホワイトアウト状態で戻る方向がずれてしまう。急に目の前に竜ヶ岳が現れたので一瞬パニックになりかける。

 

 気を取り直し、GPSを取り出して現在位置を確認。再びP1053に登り返し、尾根芯をたどって県境三叉路にたどり着く。

 

 あとは金山尾根をひたすら下って宇賀渓まで一気に下る。駐車場に着いたのは今日竜ヶ岳に入ったパーティーで最後だったようなので、管理人に心配されてしまった。

 

山頂直下でホワイトアウト(プチ迷走) 

 

 今回、天候の読み違い、勝手知ったる山と思い吹雪の中登ってしまったこと、ちょっと反省すべき点が多かった。ホワイトアウトの状態では地図も磁石も当てにならず、GPSを持ってて良かったと初めて思った。

 

 参加のみなさんお疲れ様でした。次回からはもう少し慎重に行きますので、また参加お願いしますね。