晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

台高 宮ノ谷から風折滝 沢登り 納涼、名瀑探訪 2011.08.07

風折滝、水量が多くて風が吹いても折れない

 

<メンバー>
サークル(5名)
      
<山域>
台高

 

<コース>
宮ノ谷林道終点~犬飛び~宮ノ谷出合い~風折滝~(ピストン、帰路は登山道)

 

 愛知川の翌日は台高で滝見物。氷瀑で有名な風折滝まで沢ジャブジャブで行こうというK姉さんの企画だ。水越谷は風折滝の巻きが厳しいせいか余り遡行対象にはなっていないようだが、犬飛びのゴルジュを泳ぐというのを聞いて参加を決める。たまには他人の企画に乗っかるのもいいものだ。

 

 池木屋山への登山口になる宮ノ谷林道の終点から入渓。林道終点には既に他の車が止まっていた。ここはヒル天国なので真夏に来る人は少ないだろうと思っていたが、物好きも結構いるようだ。

 

最初は平凡

左手に支流を見送ると

 

 林道終点から植林の斜面を適当に下って入渓。最初は平凡な流れの中をチャプチャプと歩いていく。やがて両岸が狭まり正面から支流が滝になって入る所で谷は急角度で右に折れる。犬飛びのゴルジュだ。幅数メートル、高さは20m程の岩の割れ目に水が滔々と流れ、奥(出口)には小滝が見える。

 

 その昔、大蛇に追われた猟師が犬を抱えて飛び越え、難を逃れたという伝説からこの名が付いたという。ここは当然ながら泳ぎで通過する。幸い、側壁はホールドが豊富で泳ぎへつりながら進むことが出来る。ただ、日の差し込まない真っ暗な水路を泳いでいくというのは余り気持ちのいいものではない。

 

犬飛びのゴルジュ!

猟師が犬を抱いて飛び越えたと言う・・

 

 幸い、出口に構える小滝もスタンスがあり簡単に超える事ができた。後はロープを手繰って後続が泳いでくるのを待つだけ。

 

当然泳いで突破

ロープで引っ張る

 


動画で1

 


動画で2

 

 ゴルジュを抜けると谷は一旦明るく広がるがその先には大きな釜を持った樋状の10m滝が行く手を阻んでいた。ここは登山道から見えずK姉さんもノーマーク。右岸の岩棚の上には長い鎖がぶら下がっているが下まで届いていない。
 岩棚に上がろうにも取り付きは土砂が掘られてしまいハング状になっている。どうしたものかと考えていたが、滝の左側に何とか登れそうなスタンスがあるので取り付いて岩棚の上まで登る。後はロープを垂らして、後続にはゴボウで登ってきてもらった。

 

ゴルジュの先には

立派な滝が!(滝の左を直登)

ロープで後続を引っ張り上げる

滝を見下ろす

 

 その上からは大した困難な箇所はなく、ジャブジャブと遊びながら遡行していく。水の中にいる限りはヒルの心配も無い(はず)。高滝見物のハイカーが我々を不思議そうに見ていた。

 

岩のアーチ?

時には泳いで

蛇滝

ワイワイと登る

 

 やがて左岸に岩壁に取り付けられた遊歩道が出てくると水越谷との出合いは近い。出会いを左に入りそのままジャブジャブと遡行を続ける。

 

左岸に歩道が見える

出合い

 

 水越谷も小滝が出てくる程度なのでのんびりと進む。冬には苦労した箇所も濡れてもOKだと思うと何の困難も無い。ただ、増水の影響か小滝につけられた残置ロープが所々千切れていた。冬には苦労するだろうなあ。

 

小滝が時々現れる

チャレンジBやん

冬に苦労した滝

 

 釜を持った前衛滝(2m)を超えると緑の向うに風折滝が見えてきた。今日は水量が多く、少々の風では折れそうに無い。逆に落水で巻き起こる風と水飛沫で辺りには乾いた場所が無く、じっとしていると肌寒くなってくる。

 

 

前衛滝を越えると

なんか見えてきた~!

風折滝

 

 お昼の前に滝見物をする。滝の直下まで行くとすごい風と水飛沫だ。滝下に入りそれぞれポーズをとって写真撮影。水量はかなり多い方なのだが、やはり落差のせいか水は飛散してしまい、直下に入っても水圧は感じない。

 

比べるとその大きさが判る

 


動画で

 

下からのぞく

中に入って見る

 

 滝見物が終わればお楽しみの昼食だ。今日はK姉さんがいるので豪華具沢山のソーメンが楽しめる。豚肉、焼きなす、ハムに錦糸玉子、ゴマに葱に生姜に茗荷。デザートにはTやんが担ぎあげたグレープフルーツもあって本当に満たされた昼食になった。(ありがとう!)。

 

豪華ソーメン

デザートはグレープフルーツ

もう一度風折滝

 

 帰路は滝見用につけられた残置ロープなどを使って極力水に入らず時間節約。水越谷出合いからは登山道を使ってすばやく下山。最後に登山道が谷に下りるところでクールダウン。足元を見るとそれぞれの漏れなくヒルがくっついていた・・。沢用スパッツの中に潜り込むツワモノもいたが、幸い吸血の被害は無し。やっぱりココ多いわ。

 

帰りも慎重に

出合いからは登山道を使って

 

 下山は1.5時間と少しのお手軽コース。滝もすばらしく、遡行も思った以上に楽しめた。