薙刀山 ほろ苦の新雪山スキー挑戦・・ 2010.02.21
スキー、ワカン、スノーシュー混成部隊は行く
<メンバー>
山仲間
<山域>
<山域>
<コース>
白山中居神社~和田牧場跡~薙刀山(ピストン)
山スキーを始めようと思ったのは3年ほど前。白く輝く嶺々に描かれるシュプールにあこがれて、兼用靴とショートスキーを購入。しかし、初挑戦の明神平は吹雪でスキーどころではなく、スキー靴歩行のつらさだけが印象に残った。初滑りは6月の御嶽山。靴と板を背負い山頂まで上がり何とか滑り降りたものの、登りで足の筋力を使い果たし、1回目のターンで足が痙攣するというこれまた苦難の山行となった。
で、去年は全くスキーをはかなかったのだが、Bやんから譲ってもらった板が倉庫で眠っている。今年は再挑戦してみようかなと思っていたところへヤブコギ仲間から山スキーのお誘い。もうこれは参加するしかないだろう。2週間前にシールを新調(カッティングに苦労した)し、前週にはゲレンデ訓練を行い準備這万端。期待と不安に胸を膨らませながら石徹白に向かう。
集合場所の白山中居神社はすでに多くのメンバーが集合、挨拶もそこそこに急いで準備をして出発。でもやっぱりスキー靴は窮屈だなあ・・。積雪はスタート時点ですでに2mを超えている。石徹白川沿いの林道に入ってすぐにスキーを装着。初めてのシール歩行は皆さんより歩幅が伸びないようで、思うように進めない。その内、右足の踵あたりが痛み出した。どうも靴擦れの予兆・。絆創膏を張ろうとしたらりゅうさんからテーピングテープをいただいた。
スタート、積雪は2m超
初めてのスキー歩行・・苦戦中
途中から林道をトラバースしダイレクトに和田牧場跡に向かう尾根に乗る。傾斜が増した途端に動きが鈍くなってしまう。足首固定はつらいなあ。それでも何とか台地に乗ると雲ひとつない青空に真っ白な山が出迎えてくれた。
視界が広がると和田牧場跡
文句なしの快晴
ここからは牧場跡の平坦地をシール歩行で進んでいく。余りの絶景にカメラを構える度にみんなから少しづつ遅れていくのでちょっと気持ちに余裕が無い。兎夢さんからは板を引き上げずに前に滑らすようにとアドバイスしてもらったのだが、どうもうまくいかない・・。その内、太ももの裏側がピクピク。
雪原を行く1
雪原を行く2
銚子ヶ峰
それでも何とか頑張ってついていく。野伏ヶ岳の裾を巻く林道に乗り、ゆっくりと高度上げる。惟高谷に入ると見事な曲線美に目を奪われる。
惟高谷に入る
混成部隊は行く
谷を途中まで詰めた後、先頭は尾根に乗り薙刀平を目指す。思い起こせばここが辛かった・・。ほぼ最後尾を歩いていたせいかワカン隊のトレースが凸凹でスキーの接地面積が狭く、シールが効かずにずるずると後退してしまう。
三歩進んで三歩半下がるの繰り返しでみんなから相当遅れてしまった。トレースを外れ傾斜の緩い所へ進もうとするが、新雪のラッセルは別の苦しさが・・。なんだか泣きそうになって来たがりゅうさんが最後尾でフォローしてくれたおかげで何とか薙刀平に。
牧場跡が遥か遠くに
薙刀平に到着
待ってくれている皆さん
樹林の中がベースキャンプ
やっと落ち着けると安心したのもつかの間、皆さん、どんどんと先へ進んでいく。傾斜はほとんどないはずなのに息が切れて仕方がない。大きなセッピの下を通過してようやくベースキャンプに到着。荷物を下ろし、板を外すと思わずへたり込んでしまった。皆さん、お待たせしました。
樹氷が美しい
ここからは荷物をデポして山頂へ向かうという。余りのバテさ加減に此処で待っていようかとも思ったが、ここまで来たら行くしかないよとの言葉に励まされ、再びスキーを装着。
さあ、山頂へ
稜線を登る
芦倉山?
高度を上げるに従って広がる絶景に此処までの苦しさをすっかり忘れてしまった。やっぱり来てよかった。雪に青空、今この場所にいる事を感謝したい気持ちでいっぱいになる。空身だと心なしか登るのも楽なような気がする。
何度も振り返る絶景
野伏ヶ岳
さあ、いよいよ頂上
やっと辿りついた頂上にはこれまでの苦労を忘れさせるほどの絶景が待ち受けていた。白銀に輝く奥美濃の山々、そして存在感たっぷりの真っ白な白山。きついきつい行程だったけどここまで登って良かった~。
頂上からの絶景1
頂上からの絶景2
頂上からの絶景3(パノラマ、クリックで拡大)
頂上からの絶景4 白山(パノラマ、クリックで拡大)
御嶽、乗鞍が見える
集合写真を撮った後はいよいよ緊張の滑降だ。いざ、斜面に向かい合うと喉がヒリヒリに乾く・・。気合いを入れて斜面に飛び込んだつもりだが、思い切りへっぴリ腰でスキー場での滑りはどこへいった?というくらいの体たらく・・。派手に前方宙返りを決め、雪だるま状になりながら何とかベースキャンプに帰着。
一度転ぶと(ふ~さん、提供)
もう起きれない・・(ふ~さん、提供)
この後、スノーテーブルを囲んで楽しく食事をしたはずなのだが、これからの滑走に思いやられており、何を食べたのか良く覚えていない。案の定、和田牧場までの滑走はとても滑走と呼べるものではなく、滑落、もしくは転落といったもの。ほうほうのていで和田牧場に到着。
いつの間にか夕暮れに・・
最後の林道も足がヘロヘロで何度も転倒、攣った足をなだめながら予定より大幅に遅れてゴールに到着。最後までフォローしていただいた兎夢さんにただただ感謝。