晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御池岳テント泊 目指せ雪のテーブルランド ② 2012.02.04~05

雪の砂漠を遥々と

 

<メンバー>
サークル 4人+1人
      
<山域、形態>
鈴鹿、ハイキング

 

<コース:2日目>
テン場(7:30)~丸山(8:50)~ボタンブチ(9:40~10:10)~ボタンブチ(10:10)~東池(10:25)~青のドリーネ(10:45)~P1241(11:40)~テン場(12:20~13:20)~カタクリ峠(13:40)~コグルミ谷右岸尾根取り付き(14:40)~R306ゲート(16:00)
 
<その①の記録>
 日頃の不摂生か7時間に及ぶラッセルのせいか久しぶりのテン泊装備のせいかはわからないが体は休養を欲していたようで、テントの中ではほとんど目を覚ますことなく10時間近く眠ってしまった。7時出発を目標に準備をするがうっかり靴を凍らしてしまったのでもたついてしまう。テント場からの日の出は樹林越しだった。

 

 

日の出

 

 今日はテントをそのままにし、軽い荷でテーブルランドにアタックをかける。ゆるゆるとトラバースしながら真の谷に降り、丸山への登山道の右岸尾根に取り付く。
 
 取り付きは傾斜があり頭の高さ近くの雪壁をラッセルしなくてはいけない。ここはワカン装備で唯一の20代であるYさんを切り込み隊長に任命しルート開拓を図る。しかし、体重の軽い女性の付けたトレースでは私の体重は支えきれずいたずらに雪を崩すばかり。初っ端から消耗する。

 

登り返しは胸上ラッセルから

 

  樹氷が現れ雰囲気が良くなるが雪は深く重い。ほぼ5分で先頭を交代しながらラッセルをしていくがどうも調子が上がらない。スノシューになれたK姉さんはまるで雪の上に浮かんでいるようにパタパタと斜面を登っていき、2番手であるにも関わらずぶっちぎられてしまう事もしばしば。

 

樹氷が出てきた

雪のトンネルを行く

軽快なK姉さん

 

 高度を上げていくと、木の枝に付く雪の量も次第に増えてきてモンスターの中を歩いているようだ。傾斜がゆるくなってきたと思ったら丸山の西の小ピークに飛び出した。せっかくなので頂上を踏む事にする。

 

モンスター?
 
 山頂の道標は雪の上に30cmほど頭を出している程度。本体は2mほどの高さのある道標なので積雪は1.5m以上だろうか。山頂で記念撮影の後はいよいよテーブルランドに繰り出す。まずはボタンブチを目指し斜面を下っていく。

 

丸山頂上

記念撮影

さあ、奥の平へ

 

 当然、今日の御池岳は我々が一番のり。樹林帯を抜け、雪原にでると息を呑むような光景が目の前に現れる。真綿のような柔らかな新雪を敷き詰めた平原が広がり、テーブルの縁はたおやかなカーブを描いている。残念ながら空には雲が広がっていて雪原はモノクロの世界だがそれでも十分に美しい。

 

雪原が広がる

ちょっとはしゃぎすぎ?

ボタブチと幸助の森

 

 ゆるいカーブを描くようにテーブルの縁にそってボタンンブチに向かうと突然雲が切れて青空が広がる。雪面や木々に光があたると周囲の景色が一斉に立体感を持って浮かび上がる。目の覚めるような瞬間である。

 

突然青空が!

砂漠みたい

風の芸術

 

 フカフカ新雪の感触を楽しみながら天狗の鼻、ボタンブチへと歩いて行く。風も穏やかで太陽がでるとポカポカしてくる。もう水が切れてしまったのでボタンブチで休憩がてら雪を溶かして水作り。他のみんなは雪の上に寝そべってスノーリゾートを楽しんでいる。苦労して登って来たかいがあったなあ。

 

雪のテーブルランド

天狗の鼻

ボタンブチを目指す

日が差すとポカポカ

さあ、奥の平へ

 

<その③へ続く>