奥七つ釜でもダイブ!
<メンバー>
山仲間
<山域>
台高
<コース>
大台ケ原-
日出ヶ岳-堂倉滝-奥七つ釜-地池谷出合(泊)
今年はもうずいぶん鈴鹿の沢で修行を積んだつもり。そろそろ憧れの台高の沢へ今年も出かけたいのだが、今シーズンは師匠のはなごんさんが東北へ行ってしまったので自力で何とかするしかない。
という事で、いつもおなじみになりつつあるBやん、Eちゃんを誘って一泊二日の遠征沢に出かける事にした。行先は去年9月にはなごんさん達と遡行して大感激した堂倉谷。さあ、どういう結果になる事やら。
金曜の夜、仕事を半ば強引に切り上げて車を西へ走らせる。途中でBやん、Eちゃんをピックアップし、大台ケ原の駐車場に着いたのは深夜1時頃。駐車場にはたくさんの車が停まっており、中にはまだ騒いでいる子供連れも(どんな集団だ!)。明日も早いので仮眠の支度をするが子供が騒がしくなかなか寝付けない・・。
それでも翌朝は時間通りに目が覚めた。期待と不安が入り混じる落ち着かない心境で準備を始める。極力時間を稼ぎたいので去年より1時間早い6時半に出発。
まずは気持ちのいい森の中を少し歩いて
百名山である
日出ヶ岳へ。山頂では公園にあるような展望台で景色を眺めるが、残念ながら太平洋は見えなかった。
山々が重なる近畿の屋根
ここからは大杉谷方面に向かって2時間半の大下り。荷物が重いので膝に負担がかからないように慎重に歩く。途中、堂倉小屋(避難小屋)で小休止。
堂倉小屋で小休止
堂倉小屋からさらに下ると沢の音が聞こえ始めてきた。堂倉滝まであと○○mという標識の数字が減って行くのを頼みにひいひい言いながら下りて行く。そういえば最近、沢の軽い荷物しか背負っていないので泊まり装備がコタエル・・。こんなんでテント泊縦走できるのかしらと少し不安になる。ほぼエアリアのコースタイムで堂倉滝に到着。
堂倉滝
堂倉滝は前回同様、堂々とした姿を見せてくれたが雨が少ないせいか水量がずいぶん乏しい。まあ、我々パー
ティーはその方が助かるんだけど。
入渓は、いったん
発電所の方へ少し歩き、階段状の通路を登ってモノレールの停車場へ。モノレールのレール沿いに歩いて古いフィックスロープがある場所から谷に降りたった。
さあ、入渓
谷に降りるとそのスケールの大きさに圧倒される。緊張からか呼吸が若干浅くなりなんだか息苦しい。顔を洗おうと思って眼鏡を外すと眼鏡に小さなカエルがいっぱいよじ登ってきた。なんだか小人の様でかわいく、眺めているうちに緊張も少し和らいだ。
ちいさいカエルがいっぱい(写っているのは眼鏡のつる)
最初の幅広7M滝が釜を泳いで右から越える。水量が多いとビビってしまうが今回は少ないので泳ぐのも気楽だ。さすがに水温は低く、火照った体が一瞬で引き締まる。
堂々の7m滝とその奥の30m滝
いきなりの泳ぎ
30m滝は右手にしっかりとした踏み跡があるので簡単に巻く事が出来た。滝の上は傾斜が緩くなり穏やかな渓相になる。それでも釜は広く深く、泳ぎを交えながら奥へ進んでいく事になる。
30m滝は右手を巻く
いったん穏やかに
でも釜は思い切り深い
そのうち、家ほどの大きさの岩がごろごろ転がる巨岩地帯になる。まるで迷路のようでやっと岩の上によじ登ってもそこから前に進めないこともしばしば・・。
転がる岩も大きい
アザミ谷出合手前の10m斜瀑で初めてロープを出す。登攀隊長のEちゃんは残置ハーケンにランニングを取って無事突破。後続はフィックスしたロープを掴んでらくらく突破。Eちゃんありがとね。
10m斜瀑
右手に残置あり
E登攀隊長のルート工作
あざみ谷出合でお昼御飯にした後、いよいよ初日のハイライト奥七つ釜へ。門のように狭まった箇所を上から越えると巨大なたこ焼きの鉄板が現れました。
極度に狭まった岩の門を抜けると
奥七つ釜が現れる
今日は水量が少ないので水流は右手の釜が連続しているところを流れているだけ。さっそくBやんが見本を見せるでとばかり手前の釜へダイブ。Eちゃんも飛び込んだが私は少し怖いので写真撮影に専念する。
見本を見せるで
とりゃー!
七つないけど七つ釜
憶七つ釜より上は巨岩も無くなり穏やかなナメ地帯に変わる。つるつるの岩質にもようやく慣れてきて少しペースが上がってきた。15m斜暴は右手を直登。ここは去年は巻いたなー。
15m斜瀑は右手を直登
流れはだんだん穏やかになってきて最初の緊張も和らいできた。途中、ここで泊まりたいなと思わせるきれいな釜を従えた小滝があったが、増水すると怖いので予定通り先へ進む。
泳ぎも交えて
プライベートビーチにしたい釜と河原
サクサクっと行きましょう
やがて、堰堤が見えて来たので左から巻きあがる。堰堤の上は広いゴーロになっているのでそのまま林道に上がり、林道を歩いて地池谷出合を目指す。
堰堤が現れた
林道を歩いていると空がだんだん暗くなってきた。遠くからザーっという音が聞こえてきたと思ったら、夕立ちに降られてしまった。途中立派な造林小屋があったので雨宿りしていこうかとも思ったが、どうせ濡れているのでそのまま進むことにした。
立派な造林小屋が
林道が地池谷に沿って奥に入るところが今日の泊地。焚き火もうまい具合についたので濡れた体を乾かす。寝不足の上にハードな遡行で体はクタクタのはずなのだが、焚火を囲んで話をしていると時間がたつのを忘れてしまう。結局、ツェルトに潜り込まず、焚火のそばで寝てしまった。
地池谷出合上の林道で泊
焚火の夜は更けて行く・・
続く