晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

立山 残雪の霊峰(1日目) 2008.04.29-05.01

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室堂の夕暮れ


<メンバー>

夫婦

 

<山域>
北アルプル

 

<コース>
室堂周辺散策


 今年は結婚10周年・・・。早いな~。もちろん記念を祝う気持ちはあるが、スウィートテン○イヤモンドなんていうのは柄じゃないしお金も無い。妻からは一度家族風呂のある宿に泊まってみたいと言われていた。しかし、今年のGWはぜひ残雪のアルプスに挑戦したい。

 

 悩みながらGWのアルプス情報を調べていたら、何とホテル立山は家族風呂があるらしい!!!。さっそく調べてみると、標高2450mまでバスで上がれるし、山スキーのメッカで穏やかな斜面が多いという。残雪アルプスと家族風呂の二つが一度に楽しめるのはここしかない。ということで速攻で予約。

 

 妻用のアイゼン、ピッケルを買い込んで慌ただしく準備を整え、GW前半の4月29日に特急しらさぎに乗り込む。

 

 お昼前に富山につき、地鉄富山に乗り換える。味のあるローカル線ではなごんさんなら喜ぶんだろうな~なんて思いながら列車に揺られる。春らしい田園風景の中を進んでいくと白い峰々がだんだん近づいてくる。

 

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地鉄富山 立山行き

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アルプスが見えてきた


 終点の立山駅からケーブルカーに乗り換えて美女平まで。静かな地鉄から一遍して観光バスで押し寄せる団体客の喧騒に巻き込まれる。半数以上が中国(台湾)からの観光客だ。日本に外国人がたくさん訪れるのはいい事だが、この喧噪はちょっと勘弁。ケーブルカーを一便ずらす事で団体客をやり過ごす。

 

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ケーブルカーへ乗り換え


 美女平からは高原バスに乗っていよいよ室堂へ。走り出してしばらくはブナやダケカンバの森の中を走るが、すぐに雪が現れる。くねくねと曲がる道を約1時間走って行く事になるが、時間を忘れ、車窓からの景色に見入ってしまった。

 

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バスからの眺め1

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バスからの眺め2

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バスからの眺め3


 約1時間と少しで室堂に到着。ここも団体客で大混雑。登山や山スキーヤーは少数派のようだ。乗継でお昼ごはんを食べ損ねたのでターミナルの立ち食いソバを食べる。標高と値段は高いが味はイマイチだ。チェックインにはまだ時間があるので、団体客に交じって雪の大谷の見物へと出かける。

 

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雪の大谷ウォークに出発

 

 雪の大谷はポスターやニュースでよく見たが、あんな雪壁がずっと続いているわけでは無く、特に積雪の多い箇所を500m程歩行者に開放している。弥陀ヶ原方面を眺めながら歩くパノラマコースと雪壁の中を歩く大谷コースに分かれており、パノラマコース → 大谷コースと歩く。

 

 パノラマコースではどこまでも広がる雪原と真っ白な高峰の雄大さに圧倒され、雪の大谷では積雪の多さに圧倒される。二人での記念撮影も行い、とりあえず室堂観光は終了。

 

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一面の銀世界(大日岳方面)

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今日の宿

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まずはパノラマコース

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雪原と大日連峰

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とりあえず記念撮影

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雪の大谷

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積雪は16mらしい


 雪の大谷ウォークは30分程度で終わったので、引き続きアイゼン歩行の練習をする。ターミナルを抜け、室堂高原の方にでるとそこも一面の銀世界。時間も無いので室堂山へに緩やかな斜面を登る。

 

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アイゼン歩行の練習

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きついなー


 妻は10本爪アイゼンに戸惑うこと無く、雪の斜面をかっちり掴んで登って行くが、いかんせん体力が続かない。寝不足と低酸素の為、数歩歩くことに息を切らしている。ガンバレー。

 

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室堂があんなに小さく

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なんだか砂漠にいるよう

 

 それでも一歩一歩足を進めていくと徐々に高度が上がり、いつの間にか室堂の建物がずいぶんと小さくなっている。稜線まで出たかったがガスが出てきた為、ホテルに戻る。

 

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室堂俯瞰

 

 ホテルでチェックインした後は、待望の家族風呂へ(夕食後は時間が空いていなかった)。妻は露天風呂をイメージしていたようだが、しっかりと部屋内にある。ここで露天風呂にするとすぐに雪で埋まってしまうと説明し、納得してもらう。

 

 お風呂から出た後は、夕食までのわずかな時間を利用して夕焼け見物。ちょうど富山湾を見下ろす方向に日が沈むところだ。あたりの景色がゆっくりと青から青紫に変わり、太陽はオレンジ色に滲んでくる。しばらく話もせずに眺めていたが、体が冷えてきたのでホテルに戻る。

 

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夕焼け見物

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残照

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夕陽をバックに

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夕日と飛行機雲


 夕食は少し張り込んで洋食にワインを頼んだりした。ろうそくの灯りが各テーブルに備えられ、とてもいい雰囲気。料理もおいしく、とても標高2400mとは思えないサービスに、とても贅沢な気分になる。妻も大満足のようだ(ほっ)

 

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夕食はちょっと豪華に


 夕食後はホテル主催のスライドショーがあったが、照明を落とされるといつの間にか眠ってしまった。部屋に戻る前に外の空気を吸いに行くと満天の星空。星が多すぎて星座が同定できない程。これで明日も晴天だと思うとわくわくしてきた。

 

 でも、部屋に戻ると移動の疲れとワインの酔いでバタンキュー・・。もう少しゆっくりしたいところだが、明日に備えて早めに寝ることにしよう。なにはともあれ、順調な滑り出しの10周年記念旅行。明日はどうなる事やら。

 

続く