晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鎌ヶ岳 晴天の桃色回廊   H20.04.20 晴れ

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<メンバー> 山仲間

<山域> 鈴鹿

<コース> 湯の山温泉-馬の背尾根-鎌ヶ岳‐長石谷湯の山温泉


この時期、自身のステップアップの為にもアルプスなどの高所登山へ行こうかとも考えるが、やはり
鈴鹿の花だよりが気になる。鎌ヶ岳のイワウチワはそろそろ見ごろのようなので、もう5年連続になってしまうが、鎌ヶ岳の馬の背尾根にでかけてしまう。

登山口は湯の山温泉の中にある三岳寺から。廃墟になったかつての温泉旅館をいくつかやり過ごし、三岳寺の境内へ入る。桜が満開だ。



稜線に出るまでは急登りが続く。お花見山行なのでゆっくりと登って行くとほどなくイワウチワの群落が現れた。今年は花つきがいいようで、どの花も元気いっぱい。例によって這いつくばって写真を撮る。




稜線にでると白い花崗岩のざれた尾根になる。アカヤシオのやさしいピンクの花が青空によく映える。花と御在所が上手く写真に納まる場所を探しながら歩く。





気持のいい稜線歩きを楽しんでいるとなんだか空が騒がしい。見上げるとヘリが旋回している。最初はアカヤシオが満開なので取材撮影だよ、なんていってたらどうも様子がおかしい。何度も何度も旋回し、低空飛行で谷の中をのぞきこんでいるようだ。遭難者でも探しているのだろうか?




シロハゲを通過するとグッと展望が良くなり、ますます気持のいい稜線漫歩だ。標高は800m
あたりでもアカヤシオきれいだ。長石谷源頭部の斜面は白いタムシバがよく咲いている。









シロハゲを過ぎ、かずら谷から上がって来る登山道と合流すると一気に人が増える。道は急に割り堀状になり、展望もさえなくなるので黙々と歩く。雨乞岳を思わせる笹のトンネルを超えると岳峠にでる。
岳峠での休憩もほどほどに鎌ヶ岳の頂上を目指す。去年の4月15日はここで地震に遭遇した場所。今年は何も起こらなかった。




鎌ヶ岳の頂上はすごい人で腰を下ろす場所もないぐらい。仕方なく写真を撮って退散する事にする。
頂上南の広場では団体さんが道を間違って断崖の方へ歩いている。ツアーのようだが、いい加減なリーダーもいたもんだ。(みんなに間違っていると声をかけられてようやく引き返した)




お昼御飯の場所を探すがどこもいっぱいなので長石谷を少し降りたところで食べる事にする。のんびりお昼を食べていたら、再びヘリコプターが頭上に現われた。今度は地上監視員が下を覗き込んでいるのが分かる程の低空飛行。ここで明らかに遭難者の探索と知った。

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地面をなめるように飛ぶヘリコプター(遭難者探索)


こんなにいい天気でこんなにハイカーの多い山域で見つからないのはどういう事だろう・・と話ながら歩く。おそらく谷に落ちて怪我でもしているのだろう。元気だとすぐに分かるはずだ・・。谷沿いの道はイワウチワがきれいにさいていたが、気もそぞろで崖に人が引っ掛かっていないか探すように歩いてしまう。




犬星の大滝を過ぎると足が疲れてきてきた。渡渉を何度も繰り返しようやく湯の山温泉へ到着。蒼滝Pまでの温泉街を歩いて本当のゴール。お疲れ様でした。
今日は天気もよく、花もたくさん咲いていて申し分のない山行だったが、遭難者の事が気になってしまった一日だった。


※鎌ヶ岳の遭難者は無事発見されたようですが、同じ日に御在所でも遭難があったようです・・・。皆さん、山歩きは安全第一で行きましょう。