晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御池岳 GWは鈴鹿高原ホテルで① 2007.05.03

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かたくり


<メンバー>

サークル

 

<山域>

 

<コース>
コグルミ谷-カタクリ峠-真の谷-白船峠-県境稜線-白船峠-真の谷(泊)
 
 なんとか2日続けて休めるようになったので、さっそく仲間たちと御池岳へテント泊へ出かける。

 

 もうしばらくするとヒルの山になる御池岳だが、GWの頃は新緑と花と鳥のさえずりに包まれる癒しの山となる。テントで泊まればさしずめ「鈴鹿高原ホテル」だ。行楽地のような喧騒とは無縁の贅沢なリゾートが楽しめる。

 

 コグルミ谷の入口は既に車でいっぱい。おまけにバス3台が乗り付けて200人の団体さんが出発するところだった。さすがGWだ。こんな団体さんの後では大変なので、やり過ごしてからぼちぼちと出発する。

 

 前回、御池岳は3週間前に歩いているが、この3週間で季節はいっきに進んでいる。コグルミ谷は新緑であふれんばかりとなり、若葉を透けてくる日の光はさながら緑のシャワーのよう。足下には前回とはまた違った花たちが咲き乱れている。

 

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新緑あふれるコグルミ谷 

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緑のシャワーを浴びて

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ニリンソウ

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ヒトリシズカ

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ヤマルリソウ

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チャルメラソウの仲間?


 久しぶりのテント泊装備は肩にぎっしり食い込む。強い日差しの中、汗をかきながらゆっくりと歩みを進めるが、時折吹く、心地良い風と鳥のさえずりに心が洗われる。ここ数週間で溜めたストレスが一気に解消されていくようだ。

 

 カタクリ峠が近づいてくると、次第にカタクリが現れる。紫の可憐な花びらを見ると、ああ今年も会えたなーとしみじみ感じる。

 

 カタクリ峠だからさぞかしカタクリが多いかと思っている人もいると思うが、実はそれほど多くない。ぽつりぽつりと現れる花は、それぞれがカールの具合や色が違っていて面白い。
 

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カタクリ①(やっと出会えました)

 

 カタクリ峠まで上がってくると、新緑もまばらとなる。新緑前線は6合目くらいまでのようだ。少し休憩した後、御池岳(丸山)へは向わず、今日のテン場になる真の谷に向う。

 

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真の谷へ

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飲み水補給

 

 真の谷のテン場では既に先客がいた。我々のテントも5張りあるので今日はにぎやかなテント泊になりそうだ。テント設営後、白船峠へ上がり県境稜線を散策する。

 

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テン場(既に先客が)


 県境稜線も花が多い。ヤマエンゴサク、ヒロハのアマナ、ミノコバイモを見ることができた。天狗岩まで行こうと思ったが、時間が無いのと、空がゴロゴロいいだしたので急いで引き返す事にする。

 

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ニリンソウ(咲きかけが美しい)

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ミノコバイモ

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ヤマエンゴサク

 

 引き返す途中で空が一気に暗くなり、小豆大の雹が降ってきた。今日は降水確率10%なのになー。走ってテントに戻ると雨はあがり、再び青空が顔をだした。

 

 ここからは楽しい夕食のはじまり。あるものは焚き火用の薪を集め、あるものは鍋を作り出す。

 

 今日のメニューは豆乳鍋とキムチ鍋。準備の合間に白馬大雪渓の雪崩から生還したべーやんの「雪崩からの脱出劇」と「山をなめたらあかん」話にみんな聞き入る。

 

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話も弾む

 

 夕食の後は焚き火を囲んでの楽しい歓談。話題はといえば、あの山はどうだった、この山へ行きたい、あの山行の時はキツかった、楽しかったなど、尽きる事がない。アルコールも程よく回り、まったく気持ちのいい時間が過ぎていく。

 

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やっぱり焚き火でしょう


 このところの疲れか、7時過ぎには眠くなってしまって、テントへもぐりこんだが、仲間の話し声がいつまでも尽きないので、なかなか眠れない。10時を過ぎたのでクギをさしに言ったら、自分も話し込んでしまった。

 

楽しい夜はいつまでも続いた。