晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

竜ヶ岳 残雪と強風の遠足尾根 2007.03.17

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藤原岳も再び雪化粧


<メンバー>

山仲間

 

<山域>

 

<コース>
宇賀渓-(遠足尾根)-竜ヶ岳-(表道)-宇賀渓

 

 藤原岳では福寿草がピークを終えようかという時期になって寒波がやってきた。東京では初雪を記録したらしい。鈴鹿山麓に住むD君から最後の雪を楽しみたいとのお誘いがあったので何処に行こうかと考えた。藤原、御池は既に行ったし、伊吹、霊仙は吹雪かれるときついし・・で、竜ヶ岳に行き先を決めた。

 

 コースはちょっとバリエーションを交えて遠足尾根を登ることに。上部の笹原が雪に埋まっていれば快適なスノーハイクが楽しめるだろうし、帰りはホタガ谷の源頭から一気にシリセードでも良いだろう。そんな目論見で出発。

 

 宇賀渓はひっそりと静まりかえっている。売店街を抜けて落合橋を渡った地点から尾根末端部の斜面に取り付く。急傾斜の植林の斜面を息を切らして登る。Ca520mのピークに出た後はなだらかな尾根道をのんびり歩くことになる。この辺りは古い植林帯なのか結構大きな杉の木が並ぶ。

 

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杉の遠足尾根

 

 大日向(P696.5)を過ぎる頃には景色にも段々飽きてきた。せっかく尾根を歩いているのだから展望がきかないかなー、なんて思っていたらようやく2次林帯に入る。左手には金山尾根の向こうに竜ヶ岳の山頂部が顔をだしている。

 

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ようやく展望が広がる

 

 今日は冬型の気圧配置なので、天気はどうかなと思っていたが、頭上には抜けるような青空が広がる。人にも全く会わず静かな山歩きが楽しめる。

 

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抜けるような青空

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眼下に広がる伊勢平野


 傾斜が緩やかになってくると県境稜線はもう間近だ。雪は思ったより少なく、笹が頭を出していた。新雪なので、当然ズボズボ膝までもぐってしまう。ワカンをつけようかと迷うが面倒なのでそのまま進む。御池岳は再び雪化粧している。

 

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遠足尾根上部の平坦地

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再び雪化粧した御池岳


 天気がいいのはいのだが、いかんせん風が強い。強風が木々をざわめかせる音が終始耳につく。吹き溜まりのところでは雪が美しい曲線を描いている。完全に稜線に出てしまってはのんびり食事も取れないだろうということで、近くのアセビの木の陰で大休止。

 

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風が強く、雪が吹き溜まる


 食事の後、新雪と笹薮のコンビネーションに少し苦労した後、ホタガ谷から上がってくる登山道に合流。登山道には踏み跡があり、何人かが上がってきているようだ。シリセード大滑降をもくろんだホタガ谷源頭部には雪はほとんどなく、ザックにくくりつけたヒップソリは全くの用無しになってしまった。

 

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壷足では結構苦労した

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稜線、東側(三重側)の斜面には雪はほとんど無い

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ホタガ谷源頭

 

 北の藤原岳もすっかり雪に覆われており咲いた花たちもすっかり雪の下だろう。こんな日でも藤原岳は賑わっているんだろうか?双眼鏡があれば展望丘の人がわかったかもしれない。

 

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藤原岳も雪化粧


 やっとの思いで竜ヶ岳山頂部へ取り付く。もう一分張り。しかし、ここまで何とか歩いてきたがどうも体の調子がおかしい。全身倦怠感に覆われ、すぐに息が上がる。ひょっとしたら風邪を引いているかもしれない。帰りのルートを色々考えたが、一番足元が安定していそうな表道で帰ることにする。

 

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竜ヶ岳山頂部

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竜ヶ岳山頂


 石グレ峠までの急降下は雪解けぬかるみ道で神経を使ったが、小峠から宇賀川沿いの道は快適な登山道でスピードを稼げた。長尾滝や宇賀川の流れを見ていると夏の沢登りに想いが飛んでしまう。

 

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重ね石

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長尾滝


 宇賀渓へ戻る頃には全身くたくた・・。これは本格的な風邪かもしれない、ということで早々に解散。体調不良もあり、なんだか消化不良の山行だった。やっぱりこの時期の竜ヶ岳は少し季節外れだったような気がする。来週は雪の無いところでのんびり陽だまりハイクといきたいものだ。

 

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今日のコース