晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

入道ヶ岳から鎌ヶ岳(宮妻峡を拠点に周回) 2006.12.23

鎌尾根から見る鎌ヶ岳

鎌尾根から見る鎌ヶ岳


<メンバー>

単独

 

<山域>

 

<コース>
宮妻峡(7:50)~(宮妻新道)~入道ヶ岳(9:00)~奥の宮(9:15)~イワクラ尾根~イワクラ尾根分岐(10:10)~水沢峠~水沢岳(10:40)~鎌ヶ岳(12:20)~(かずら谷道)~宮妻峡(13:30)
 
 今年は12月に入っても暖かい日が多い。例年なら鈴鹿でも雪景色になるところが、今年はその気配すら無い。鈴鹿スカイラインは既に通行止めになっているのにである。それなら、展望のいいコースをと思い、鎌尾根を歩くことにした。冬場へのトレーニングを兼ねて、入道経由で周回してみよう。

 

 宮妻峡に車を止め、キャンプ場から宮妻新道に取り付く。最初から傾斜がきつく、いきなり息があがるが今日はトレーニングなのでスピード重視。背後の鎌ヶ岳、御在所、釈迦ヶ岳が見えてきたがどんより曇っていて景色は冴えない。1時間ほどで入道ヶ岳山頂の鳥居が見えてきた。

 

鎌ヶ岳、御在所、釈迦ヶ岳

鎌ヶ岳、御在所、釈迦ヶ岳

入道ヶ岳山頂部

入道ヶ岳山頂部

入道ヶ岳山頂の鳥居

山頂の鳥居が見えてきた

 

 入道山頂部は広々とした笹原となっていて、眼下には伊勢平野が見渡せるお気に入りの場所のひとつ。でも今日は雲がかかり陰鬱な雰囲気。景色はあきらめてさっさと奥の宮に向かう。

 

入道ヶ岳山頂の鳥居

鳥居の向こうには伊勢平野が見渡せるはずだった

 

 奥の宮は麓にある椿大神社の一部で、日本神話に登場する猿田彦が奉られている。祠に手を合わせ、今年一年の山行の安全を感謝する。時折うす日が差すが頭上には厚い雲が流れている。

 

椿大神社 奥の宮

椿大神社 奥の宮

奥の宮から入道ヶ岳

奥の宮より山頂部を振り返る

 

 奥の宮からイワクラ尾根に向かう。イワクラとは神が鎮座する場所として山中にある奇石が神聖視されたもので、イワクラが幾つかある尾根なのでイワクラ尾根と呼ばれる。重ね石と仏岩が両方ともイワクラである。

 

重ね岩

イワクラのひとつ「重ね岩」

仏岩

仏岩


 イワクラ尾根は距離こそ長くは無いがアップダウンの激しいやせ尾根である。1時間ほど歩いて県境縦走路に合流する。ここから右に折れて水沢岳(宮越岳)から鎌ヶ岳に向かう。いつの間にか入道ヶ岳がずいぶん遠くに見える。

 

磐座尾根分岐

イワクラ尾根分岐

入道ヶ岳を振り返る

 

 水沢岳から急登し、水沢岳に出る。ここは鈴鹿山系で最も南にある1000mを越える頂だが、ここだけを目標に来る人はほとんどいない地味なピーク。このピークの北面にきのこ岩と呼ばれる花崗岩のザレ場がある。すべるので気をつけて歩く。

 

水沢岳のキノコ岩群

水沢岳北側のきのこ岩

 

 きのこ岩を過ぎると、花崗岩の切り立った尾根のアップダウンを繰り返し鎌ヶ岳に向かう。ギザギザの尾根の向こうに鎌ヶ岳が徐々に近づいてくるのがこのコースの見所なのだが、曇り空ではイマイチ絵にならない。黙々と歩く。

 

鎌尾根と鎌ヶ岳

鎌ヶ岳とギザギザの鎌尾根①

鎌尾根と鎌ヶ岳

鎌ヶ岳とギザギザの鎌尾根②


 鎌ヶ岳に近づいてくると登山者とすれ違うようになる。反対側から歩いてきた人はよく見ると宮妻峡で会った人だ。私と反対周りで周回してくるようだ。私が天気をぼやくと、「完全な日を狙ってたら歩く時が無いからね~」とおっしゃられた。なるほど、そういうもんだろう。

 

鎌ヶ岳

だいぶ近づいてきた

 

 正午までに岳峠に着こうと思ったが、少し及ばなかった。ずいぶんばてたのでここで昼食。オニギリ2個をほおばるとすぐに出発する。やっと青空が顔を出し、ぽかぽかと暖かくなってきた。

 

岳峠の青空

岳峠でようやく青空が

 

 鎌ヶ岳の山頂では数人のパーティーが昼食をとっていた。鈴鹿スカイラインが通行止めなのでずいぶん静かだ。空は晴れたり曇ったりを繰り返している。もう下りよう。
 

鎌ヶ岳から鎌尾根

鎌ヶ岳頂上より鎌尾根

ギザギザの鎌尾根

ほんまにギザギザやな~

 

 帰りはかずら谷道を下る。なんの変哲も無い道で展望も無く退屈なので小走りで駆け下り、時間を稼ぐ。でもさすがに最後はバテて足がぴくぴくしてしまった。それでも何とか14時前には宮妻峡に到着。

 

 なかなかいいペースで歩けた。これならいつ雪が降っても大丈夫なんだけど、今年はいつ降るのかな~、なんて思いながら、片岡温泉につかりにいった。

 

今回のコース(クリックすると拡大)