晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御在所から鈴鹿の上高地(霧中山行) 2006.11.25

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ガスで何も見えない・・


<メンバー>

単独

 

<山域>

 

<コース>
武平峠~御在所~地獄谷~上水晶谷出会~上水晶谷左岸尾根~御在所~武平峠


 11月がもう終わろうというのに今月はまともな山行が1回しかない。週末になると天気が悪くなったり仕事が入ったりで全く巡り合わせが悪い。

 

 そうこうしているうちに2週間間隔があいてしまい、そのせいか体調がすこぶる悪い。やっぱり最低でも月に2回は山に行って思いっきり体を使わないとバランスが取れない・。

 

 そんな訳で、引越しを翌日に控えた土曜日、天気がイマイチにも関わらず、妻にお願いして山に出かけた。

 

 行き先は御在所から鈴鹿上高地鈴鹿上高地にあるという、大きなカツラの木を探しに行くのだ。武平峠に車を停め、峠道を上がって行くと前回と同じように雲がかかっている。展望は期待できない・・。
 

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伊勢湾は輝いているのだが

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鎌ヶ岳は姿も見えない

 

 モチベーションは上がらないが、2回続けての敗退は避けなければいけない。ガスの中を黙々と歩いて御在所山頂へ。頂上はガスの為、視界は10m以下。まだロープウェイが動いている時間では無いので、とても静かだ。

 

 藪がガサガサするなと思うと鹿が飛び出してきた。こちらも驚いたが向こうも驚いたようだ。

 

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無人御在所山上公園

 

 望湖台の下から地獄谷へ降りて行く。怖い名前の谷だが、道跡もはっきりしておりテープも多い為、それほどの難路ではない。でも以前に来た時よりもずいぶん荒れている感じがする。ガスで視界が利かず、紅葉も終わっている為、写真は無し。

 

 悪路歩きに飽きてきた頃に上水晶谷と合流する。二次林の落ち着いた雰囲気となるが、葉はすっかり落ちてしまい、少し淋しい。もう冬の景色になっている。

 

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冬枯れの林


 それでもタケ谷と上水晶谷の間の平坦地(通称、鈴鹿上高地)辺りに来ると紅葉が少し残っている。写真を撮るが日が差していないのでさえない。ここは鈴鹿でもお気に入りの場所。前回は紅葉にはまだ早かったし、今回は遅すぎた。最盛期に訪れたかった。

 

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僅かに残る紅葉
               

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僅かに残る紅葉②


 落ち葉をカサカサ踏みしめて、目的のカツラを探す。といってもこの辺りにあるというだけで、何の手がかりも無い。そう広くない場所なのでわかると思ったが、結局見つけられなかった。というよりも探す根気が無かったのだ。

 

 そのかわり、立派な炭焼き窯の跡を見かけた。石組みもしっかりしており、最近(昭和)まで稼動していたのだろう。近くに食器のかけらが落ちていて、当時をしのばせる。

 

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落ち葉の小道

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立派な炭焼き窯跡

 

 空は相変わらず曇り空。天気が良ければイブネ・クラシか雨乞岳へ足を延ばそうと思っていたが、もう引き返そう。帰路を思案したが、荒れた谷中歩きはいやだったので上水晶谷の左岸尾根を使うことにする。この尾根は御在所の西に派生する尾根で、そのまま頂上に続いている。東芝山岳会の標識のある辺りからえいやっと斜面に取り付く。

 

 千種街道を大きな食材を背負った大パーティーが通る。聞けば芋煮会をやるという。鉱山跡で泊まるのかもしれない。若い人は飛び入り歓迎と言われたが謹んで辞退した。

 

 尾根は最初は急登だが時おり現れる平坦地は落ち葉の絨毯に覆われていて気持ちがいい。天気の良い日に歩きたかった。
 

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落ち葉の絨毯

 

 尾根上の長く延びたピークを過ぎると御在所の頂上はすぐそこのはずだが、ガスで何も見えない。しばらくすると笹薮が現れ、あっと思う間に山上公園の見覚えのある石碑の裏に出た。

 

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ガスガスの稜線


 まだ、昼を少し過ぎたくらいだが、もう戻ろう。ガスは相変わらず山頂付近を覆っており、展望は全くなし。峠道を下り始める。おどろいたことにこの時間、この天気に登ってくる人がいる。ご苦労様です。

 

 鈴鹿の紅葉は中道登山口より下辺りが見頃になっていた。もう秋も終わりである。

 

 天気がイマイチでまたまた不完全燃焼気味の山行だったが、とりあえずいい汗をかけた。やっぱり定期的に山に入って体を動かしていないと調子が悪い。今日は体力維持の為の山行だったな、と自分に言い聞かせて帰路に着いた。

 

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今回のコース