晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鈴鹿 御在所 打越日向谷~魚止谷~黒谷 沢登り 2013.09.08

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 御在所西面、黒谷の滝

 

<メンバー>
山仲間 2人

 

<山域、形態>

 

<コース:>
武平峠P(8:25)~打越日向谷遡行~御嶽大権現(9:45)~魚止め谷下降~コクイ谷・沢谷出合(11:05~11:30)~黒谷出合(11:40)~黒谷遡行~望湖台(13:35~14:00)~大黒岩(14:40~14:55)~峠道~武平峠P(15:55)
 

 

 晴天続きだったのはお盆休みの間だけ・・、8月の第4週、9月の第1週も雨で山行が流れ、今週末も雨の予報・・、さすがに3週続けての停滞はストレスが溜まるし体も鈍るので、小雨決行でmichi君と鈴鹿のマイナー沢探索に出かける事にした。

 

 鈴鹿スカイラインを武平峠に向かう。雨脚は強くは無いがワイパーは必要。この雨ではさすがの御在所でも登る人はいないだろうと思っていたら、合羽を着て準備している人が何人か。物好きもいるもんだ。

 

 武平峠Pで準備をしていると「沢登りですか?」と聞かれた。渓遊会の方だそうで、雨乞岳に登ろうとやって来たがこの雨では引き返すという。沢装備の我々を見て声をかけてくださったようだ。

 

 準備が終わる頃にはかなり小雨になってきたので歩いて3分の打越日向谷に向かう。この谷は2008年の鈴鹿豪雨で大規模な土石流を起こしているので果たしてどうなっているのだろうか?入口の堰堤は鈴鹿豪雨の後に作られたものだ。

 

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打越日向谷の出合

 

 堰堤を越えて入渓。下部は土石流の跡が残っており、荒れている印象だったが登っていくに従って花崗岩のきれいな滑床が現れる。豪雨で岩盤が洗われたようだ。

 

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押し出された土石

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滝が現れる

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水はチョロチョロ

 

 谷全体が傾斜の強い滑の様な感じで快適に登って行ける。昔の記録にある杉の大木は見当たらなかった。1時間程で峠道に合流。そのまま御嶽権現まで歩いて行く。

 

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傾斜のあるナメ滝

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それほど悪くない

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ちょっと難しかった

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御嶽大権現

 

 権現社の裏から群界尾根を少し歩いて魚止谷の源頭に降りる。谷はきれいに岩盤が露出していて登山道の様に快適、スムーズに高度を下げて行く。雨に濡れる樹林が美しく、秋はとてもきれいだろうなあ。

 

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魚止谷源頭

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幽玄の森?

 

 腰までつかるミニゴルジュや5~6mほどの滝が出てきたがロープを出す事も無くコクイ谷に到着、沢谷出合いの滝を眺めながら大休止。

 

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ミニゴルジュ

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腰まではいった

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クライムダウン

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見栄えのする滝

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これもクライムダウン

 

 今日三本目の沢は魚止谷の1本北に位置する黒谷。出合から少し歩き、2m程の滝を越ると左から岩盤の覆い被さった2段の滝が見えてくる。これは手強そうだ・・。

 

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黒谷最初の滝

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ん、ミニゴルジュ?

 

 こういう時はまずmichi君がトライ。右側のテラスを利用して中段まで上がり、ハーケンで支点を取ってそこから滝芯に乗り込む。流れの中はツルツルで苦労しているが、岩盤の僅かな凹凸を利用して上手く乗りこみ左側にカムを決めてクリア。私もセカンドで続いたが中々緊張させられた。

 

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難所、5m滝

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セカンドで登る

 

 その後も滝が3つ程出てくる。一つは中段がハングしており左から巻き。驚いた事にこんな谷にもトラロープはフィックスしてあった。懸垂で谷に復帰。

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簡単に直登

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上部はハング、左から巻く

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その上にも滝が

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これは簡単に登れた

 

 傾斜が緩くなってくると水も乏しくなってくる。源頭は長者池で湿地帯の様になって来たので進路を左へ振ると、三角点へ向かう遊歩道に出た。

 

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もうすぐ終わり

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山上公園の一角にでた

 

 幸い雨も上がったので望湖台、大黒岩の見物に行く。ロープウェイで上がって来た観光客がたくさんいて驚いた。大黒岩で休憩しているといつの間にかガスが取れ、晴れ間も出てきた。

 

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望湖台(ガスガス)

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大黒岩

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ようやく晴れてきた

 

 今回、遡下降した谷はどれも短く単独では遡行対象にはならないが、バリエーションルートとして使えそうな谷だった。新緑か紅葉の頃がいいかもしれない。

 

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今回の地図