晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

黒部五郎~双六縦走① 雨の幕開け 2006.07.28

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ニッコウキスゲ


<メンバー>

サークル

 

<山域>

 

<コース>
1日目:名古屋~(JR利用)~富山~(バス)~折立~太郎平小屋(泊)

 

 北アルプス3泊4日縦走。サラリーマン(現在の私)にとっては限界とも思われる連続休暇をつぎ込んで、ついに念願がかなった!!。当然いろんな不安が胸の中をよぎる。4日間連続歩行に体力はもつのか?、高山病にはやられやしないか?、食料はこれで足りるか?、山行中は風呂に入れないが臭くはないか?

 

 そんな期待と不安で胸をいっぱい、テントと食料でザックはいっぱいの状態でいよいよ始まった。

 

 集合は前日(7月27日)の名古屋駅夜10時。夜行列車で富山に向かうのだ。待ち合わせの時間でも名古屋駅は人がいっぱい。快速で米原まで向かうが、帰宅する人たちで車内は混雑。まだいくらも歩いていないのに汗だくになってしまった。

 

 米原で大阪発の急行きたぐにに乗り換える。寝台車も連結した豪華列車だが、我々は一般自由席。大阪で乗り込んでいるメンバーが何とか座席を確保してくれたので座る事ができた。

 

 寝ないとバテルと思いながら、狭い座席と効かない空調に難儀しながら富山駅に到着。プラットホームに下りると、同じような登山者がちらほら見える。

 

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早朝のJR富山駅

 

 折立まではバスで2時間弱。これはほとんど寝ていた。バスを降りると既にたくさんの登山者でいっぱい。(平日なのに・・)。これがアルプスの登山口なんだなー、と思う。

 

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登山者が続々と


 歩き始めは樹林帯の中を急登りする。まだ、ザックの重さが体に馴染んでいないのと、夜行列車の疲れで体が思い。今日は半日の行動予定なので何とか頑張ろう。

 

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有峰湖が見えてきた


 樹林帯を抜けるとお花畑が広がる高原状の場所にでた。ニッコウキスゲチングルマが咲いている。今年は天候が不順だったせいか、開花の時期が少しずれているそうだ。しかし、そらは曇天。晴れていたらなー、と何度も思う。

 

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チングルマ

 

 登山道はきれいに整備されどこかの街道のようだ。おまけに常に人が往来している。道迷いの心配はほとんど無い。これがアルプスの人気コースなんだなー、と思う。
雲がだんだん近づいてきた。なんだか、雲の天井の下を歩いているようだ。

 

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道の先は雲の中

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雲が下がってきた


 目的地の太郎兵衛平には予定通りの時間に到着。既にあたりは濃いガスに包まれ、確実に雨が降ってくるようだ。本来、テント泊の予定だったが、初日から雨中撤収はきついなー、と言うこともあり、思い切って小屋泊まりに変更。

 

 小屋は非常に立派で、百人単位で収容できそうだ。これも驚いた。おもったより混雑はしておらず、運のいいことに我々のグループで1室をもらうことが出来た。これで、夜行列車の疲れを取ることが出来る。

 

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太郎兵衛平に到着

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小屋は濃いガスの中

 

 とりあえず寝床が確保できたので、小屋の周りを散策。お花畑がきれいだったが、やっぱりガスの中だった。

 

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小屋の周りはお花畑

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雨に濡れるチングルマ

 

 食事(自炊)の後、ビールをのみ、しばし歓談。パーティー山行はこれが楽しい。
天気予報では明日は一日雨の様子、まだ梅雨は明けない。テレビの前に集まった多くの宿泊客からため息が漏れる。

 

 明日は一日濡れながら歩かなければいけない。体力を温存するために早く寝よう。
何だか修学旅行のような雰囲気に、いつまでも話をしていたいところだが、すぐに眠ってしまった。Z君のいびきにも気付かないまま。
 

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小屋の中は静です

 

明日から本格的な縦走。何が起こるか楽しみだ。

 

続く