晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

御在所 空振り樹氷ツアー  2006.01.29

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 すっかり雪の減った御在所山上公園

 

<メンバー>
サークル

 

<山域>

 

<コース>
湯の山温泉~御在所中道~御在所山上公園~一の谷新道~御在所山の家~湯の山温泉

 

 御在所の樹氷を仲間に是非見せたい。そう思って山行を企画した。1月9日には青空に樹氷という最高のコンディションの山行ができたが、果たして今回は上手くいくかどうか。

 

 気になるのは天気予報と当日の気温。幸い天気予報では29日は晴れ、夜半の気温も適度に下がっている。日中暖かくなるとのことで若干不安があったが、前日(28日)までは樹氷有りとの情報。満を持して湯の山温泉に向う。
 
 遠方から来る仲間の為、集合は湯ノ山温泉9:30とした。この時間では湯の山温泉奥まで車を進めることは出来ないので、ロープウェイ駅手前の蒼滝Pから歩きはじめる。

 

 ロープウェイ駅では山上へ上がるスキー客が列を成している。駅舎の向こうには御在所が毎度おなじみの姿を紺碧の青空を背にしてそびえている。湯の山温泉界隈は結構雪が残っていた。自然と期待は膨らむ。山上公園のコンディションは確かめようとロープウェイ駅の掲示板を見ると、気温は既に0℃を越え、「樹氷無し」の表示・・・。

 

 自分の中のテンションは一気に下がるが、今日は山行のリーダーでもあるのでとりあえず登山口へ歩き出す。

 

 

 中道登山口まで約40分かかった。アスファルトの上を歩くのは結構疲れる。気を取り直して中道を歩き始めると気温が高いせいで汗が吹き出る。負バレ石で振り返ると一片の雲も無い青空が眼下に広がっている。遠くには中央アルプスや御岳山などが霞の上に白い巨体を浮かび上がらせている。

 

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青空と負バレ石と遠くの山々

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御在所のいつもの勇姿

 

 やがて地蔵岩、キレットを順調に通過する。出発が遅かったせいかボツボツと下山者ともすれ違う。風は無く、暑くてたまらないのでヤッケをザックにしまい、シャツの袖をまくって歩く。
 

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地蔵岩

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キレットよりロープウェイ(いつもよりゴンドラが多い?)

 

 今日は雪道歩き2回目のSちゃんがいるが、慣れないながらも頑張って着いてきている。足取りは危なげが無い。難所と思ったキレットも順調にこなし、急登にさしかかる。左手には鎌ヶ岳も青空の中に融け込んでいるでいるかの様に見える。
 

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キレットもなんのその

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青空に鎌ヶ岳

 

 やがて、先週日の出を待っていた岩場に到着。北の鈴鹿主脈は霊仙山まで見渡せる。御池岳以南は斜面の木々が見えるが霊仙山は真っ白になっている。

 

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北に連なる鈴鹿主脈

 

 カニの横ばいを過ぎると山上公園まではひと踏ん張りだ。雪景色も少しは様になってきている。Sちゃんは息を弾ませているが後もう少しだ。ガンバレ。

 

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山上公園直下の斜面
(雪景色は美しいが樹氷は無い)

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 ガンバレ

 

 山上公園には予定より少し遅れて到着。予想以上にロープウェイで上がってきた観光客が多い。この山上での混雑は御在所ならではなのだが、3週連続ともなると静かな山歩きが恋しくなる。

 

 ロープエイ駅の近くで昼食にする。スキー場のゲレンデは雪が減っており、一部地面が見えている。まだ1月というのにこの暖かさは少し気味が悪い。12月はあれだけ寒かったのに・・
 

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御在所スキー場

 

 樹氷が無いとなれば、混雑する山上公園に長居する意味は無い。帰路は来た道を戻るのはつまらないので、一の谷新道を使うことにする。

 

 一の谷新道の下山口へはスキー場の子供用ソリゲレンデの横を通って行く。サークル一、シリセードの好きなEちゃんは御在所でもヒップソリを持参してきた。公園内の遊歩道、ちびっ子ゲレンデなど、適度な斜面を見つけると見境無くシリセードに興じている。
 

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公園内の遊歩道でも

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ちびっ子と一緒に

 

 一の谷新道は急傾斜の歩き難い道だ。雪に踵をぶつけるようにして下る。斜面の雪はすっかり緩んでズルズルになっている。滑らないように神経を使いながら歩いていると、大黒岩がいつの間にか頭上に見えている。

 

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慎重に

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大黒岩

 

 帰路はひたすら下るだけ。展望はあまりない道だがロープウェイをいつもと違った角度で見るのでなんだか新鮮だ。
 

f:id:ikuyayuuki:20200418234659j:plainロープウェイ

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融け行く雪

 

 軟雪の斜面をひたすら下ると御在所山の家の赤い屋根が見えてきた。鈴鹿スカイラインに降り立つと中道登山口は目と鼻の先にある。まっすぐ下ってきたつもりだが結局同じ位置に着いたようだ。

 

 スカイラインは上からたくさんの人たちが下りてくる。恐らく峠道か表道を下ってきた人たちか。

 

 何はともあれ、全員無事下山。雪焼けで鼻と頬が少しだけ赤くなった。これから蒼滝Pまでの舗装道路歩きを考えるとうんざりするが、天気にも恵まれ、まずまずの山行であったかな、と改めて感じた。

 

 やっぱり仲間と歩くのはいいもんだ。今日一緒に歩くことができた仲間たちに感謝。