御在所 雪の本谷に挑戦 2008.02.02
急登~ ふうっ
<メンバー>
山仲間
<山域>
<コース>
湯ノ山温泉~御在所山の家~(本谷)~御在所~-国見峠~石門~国見峠~(裏道)~藤内壁出合~中道分岐~中道登山口~湯ノ山温泉
せっかく雪が降ったというのに週末の天気は雨模様・・。青空と樹氷の絶景は望めないので登る事が楽しいコースは無いものかと考えて、雪の御在所本谷に挑戦することにした。鈴鹿でめったに使うことの無いアイゼン、ピッケルを携えて湯ノ山温泉に向かう。
雪が降ったといってもまだまだ少なくて、湯ノ山温泉街から一の谷茶屋まではノーマルタイヤのFR車でも充分に上がることが出来る。ただ、奥の駐車地は大パーティーが出発の準備をしていたので満杯。少し下に車を止めて出発準備。
鈴鹿スカイラインにも雪は全く無くドライな状態。冬靴をガコガコいわせて御在所山の家の横から本谷コースに入る。地面には雪がうっすらと残り、たくさんのトレースがある。これならラッセルの心配もないだろうなと、すこしヨコシマな考えが頭を横切る。
しばらくは流れも凍っておらず、無雪期と同じ様相。ガイドさんに連れられた女性3人がアイゼンで滝を登る練習をしている。うーん、難しそうだな。
アイゼンの訓練中
やがて前方が騒がしくなってきたなと思ったら30人くらいの大パーティーが渋滞していた。メンバー構成は8割が女性で年令はわたしよりだいぶ上のように見受けられる。みんな元気だなーと関心しながら、時間がかかりそうなので追い越させてもらう。
大パーティーを追い抜く
やがて不動滝に到着。風も無いせいでずいぶんと暖かく感じるが、気温はそこそこ低いようで滝の中には大きなツララがたくさん下がっている。なんだか別世界に来ている風情。氷の世界も良いもんだ。後続の大パーティーが追いついてきたので、そそくさと出発。まだアイゼンは必要ない。
不動滝
不動滝 下から
不動滝を巻き、徐々に高度を上げていくと積雪量も増えてきたのでアイゼンを装着。同行のEちゃんは新調した12本爪だ。今日はいい練習になるだろう。途中、ナメ滝が半分流れながら氷結しているのを見る。水面が波上になったまま凍っていて、その下を水が流れている。これも凍りの芸術で美しい。
積雪量が増えてきた
流れながら凍結している
大黒滝の下では1mくらいの岩を乗り越す箇所があって少々厄介だ。うまい具合にハーケンが一枚打ってあるので、それに爪を引っ掛けてエイヤーと登る。いつもと違う筋肉を使うので後が心配だ。
少し高度を上げると大黒滝がきれいに氷結している。無雪期は気づかないくらいショボイ滝だが凍るとなかなか見事なものだ。
大黒滝?
大黒岩を過ぎると傾斜も緩くなり、積雪も増えてくる。三角岩は下を潜らず右側から越えたが、雪のつき方が中途半端で少し手こずる。この辺りからロープウェイとの距離もぐっと近くなり、時々おーいと声がかかるので、こちらもおーいと手を振る。いつもお世話になっているので、御在所の観光に一役買わなければいけない。
三角岩
つららとロープウェイ
東洋一の大鉄塔
最後の詰めは締まった雪にアイゼンとピッケルの爪を利かせながらグイグイと登る。雪は締まっており、ラッセルの必要は全く無い。巡視路の分岐で腰を下ろして大休止。本谷を見下ろし展望を楽しむ。ここでもロープウェイのゴンドラに何度も手を振り御在所観光に貢献する。
ロープウェイ山上駅が見えてきた
アイゼン、ピッケルも好調
雪の本谷
巡視路との分岐
鎌ヶ岳
大黒岩より
ロープウェイ山上駅
食事の後、一の谷新道を使って御在所山上公園へ。ようやく営業できるようになったスキー場はたくさのちびっ子であふれかえっていた。ただ、スキー客は少なくリフトに乗っている人もまばらだ。
山上公園はちびっ子でいっぱい
やっと営業できたスキー場
せっかくなので国見の方にも足を伸ばそうということで山上公園を横切り、国見峠へ向かう。山上公園内はうっすらと樹氷が出来ており、一眼レフをもったカメラマンがここぞとばかり写真を撮っていた。でも曇り空なんだよね~。
ロープウェイで上がってきた観光客の横をアイゼンをガチャガチャいわせて歩く。いつも思うが不思議な感じがする。
登山者と観光客の混じる独特の光景
9合目付近の展望台
国見峠からの道はトレースがしっかり着いていたがさすがに登ってくる人がいる時間ではない。無人の雪のスロープを見るとやっぱりシリセードをやってしまう。
やらずにはいられない
国見峠を越え、石門に向かうがここも無人。石門の上に這い上がって景色を楽しみながら休憩。スキー場から流れる音楽が途切れ途切れに聞こえるが後は静寂に包まれる。空は天気予報どおりどんどん雲が厚くなってくる。雨乞、イブネクラシ方面は雪が多いようだ。雪がしまったら是非行ってみたい。
雨乞、イブネクラシは雪が多い
帰路は御在所裏道に戻り、ゆっくりと下る。途中、藤内壁分岐から少し登って藤内沢の入り口を偵察する。一の壁(と思われる場所)から氷がバーンと張り出しており、迫力がある。近いうちに藤内沢にも挑戦してみようと心に誓った。
藤内沢の入り口を偵察
あまりにものんびり歩いていたせいで、車に戻ったのは17時を回っていた。空はどんより曇り、明日は雨であることはどうも確実なようだ。
貴重な休日の一日を天気が崩れる前に滑り込みセーフで遊べてよかった。青空には恵まれなかったがなかなかいい山行だった。