晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

屋久島 親子で縄文杉登山 もののけの森へ 2010.04.10

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もののけの森

 

<メンバー>
おかん
      
<山域>

 

<コース>
高塚小屋~縄文杉~大王杉~夫婦杉~ウィルソン株~大株歩道入口~楠川分岐~辻峠~ 白谷雲水峡



 朝、シュラフの中で耳を澄ますと雨が小屋の屋根をたたく音が聞こえる・・。まだ降っているのか。これで今日のコースは完全に決定。宮之浦岳をあきらめて下山する事にする。

 いびきの同宿者はまだ気持ち良さそうに寝ているが、山小屋で6時にゴソゴソしても罪にはならないだろう。Uちゃんの作ってくれたバターケーキとコーヒーで簡単な朝食を済ませ、早々に出発する。

 

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雨の中、出発

 

 歩いて10分の縄文杉に朝の挨拶。雨の煙る中に立っている縄文杉は荘厳な雰囲気すらする。今回は二日とも静かな対面ができ、おかんも十分に満足しているだろう。心配していた疲労も足の痛みも無い様で、大王杉、夫婦杉、ウィルソン株と順調に下っていく。ウィルソン株辺りで、朝出発したパーティーとすれ違う。

 

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大王杉

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ウィルソン株

 

 大株歩道入り口で大休止。ちょうど日帰りパーティーとのすれ違いがピークになったようで、トロッコレールの上で頻繁にすれ違う。みなガイドに連れられてきているようだ。中には中学生の遠足?のようなパーティーもいる。

 

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すれ違いが大変

 

 それでも楠川分岐に向けて30分も歩くと上がってくるパーティーもいなくなり、再び静かなトロッコ道歩きになる。いつの間にか雨も上がり、だんだん暖かくなってきた。時間的に余裕も出てきたので山桜などを眺めながらのんびりと歩く。

 

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はなごんさんが喜びそうな

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仁王杉

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山桜

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S字カーブ

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鉄橋

 

 小杉谷のバイオトイレで用足しをする。ふと横を見ると台所や風呂の後がコケに覆われて残っていた。なんだか鈴鹿の廃村跡にきたような気分になる。

 

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台所

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お風呂?

 

 トロッコ道を1時間ほど歩いて楠川分岐に到着。今日はここから辻峠を越えて白谷雲水峡に行く。楠川歩道は江戸時代から使われていた山道らしく、傾斜のゆるいところを選んでつけられた石畳が美しい。伐採された切り株の後に育った杉がなんとも不思議な造詣を見せている。整備された木道も無く、トロッコのレールの無い、今回歩いた中では一番雰囲気のいい道だ。いつの間にか雨とも霧とも付かない白いベールが辺りに漂い、周りの緑が一層色濃くなったような気がする。

 

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切株に生えた杉

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いい雰囲気

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おばけのような木

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石畳みが美しい

 

 辻峠が近づくと白谷雲水峡から入った登山者とすれ違うようになる。時間的に言って白谷雲水峡を起点とした日帰り客だろう。9割のパーティーがガイド連れだ。大岩が屋根のようにせり出した辻の岩屋を過ぎると辻峠に到着。ちょうど時間もお昼に近いので、たくさんの登山者がここで弁当を食べていた。なんだか一気に喧騒の中に放り込まれたような変な感じ。せっかくだからと太鼓岩に登ってみたが、ガスで何にも見えなかった。

 

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辻の岩屋

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辻峠

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太鼓岩からの眺め

 

 辻峠から白谷雲水峡の間は「もののけ姫の森」として有名な区間。コケに覆われた見事な原生林?が美しいが、たくさんの登山者が行き交い、ガイドがツアーの添乗員よろしくあちこちで説明をしている様子に少しうんざりしてしまった。バスの時間も気になりだしたので足早に通過する。

 

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白谷雲水峡へ下る

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苔の森1

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苔の森2

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苔の森3

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苔の森4

 

 疲れの見え始めたおかんを励まして、何とか発車時刻の15分前にバス停に到着。宮之浦行きの定期バスに乗って一泊二日の山旅は終了。お疲れ様でした。

 

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頭ぶつけないでね

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つり橋

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バス停に到着

 

 宮之浦港で周回バスに乗り換えて、今日の宿を予約してある島の反対側まで移動する。途中、海にかかる虹が我々を向かえてくれた。まるで今回の山旅が無事終わった事を祝ってくれているようだった。

 

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宮ノ浦港からの眺め

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海にかかる虹

 

続く