晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

上谷尻谷からイブネ 鈴鹿深部探訪 2015.11.07

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上谷尻の紅葉

 

<メンバー>
サークル 12人

 

<山域、形態>
鈴鹿 ハイキング

 

<コース2日目>
朝明P(7:35)~中峠(8:45)~大瀞(9:10)~お金明神(10:00)~上谷尻谷(10:35)~上谷尻大滝(11:40)~昼食(12:20~12:50)~イブネ(13:40)~佐目峠(14:05)~千草街道(御池鉱山)(14:40)~コクイ谷出合(15:20)~根の平峠(16:10)~朝明P(17:00)

 

<天候>
曇り

 

 サークル恒例行事の鈴鹿秋のテント泊。今年はちょっと足を延ばしてイブネ辺りを計画していたが、天気予報では土曜日の夜から雨の予報・・。仕方が無いので日帰りでイブネに向かう事にした。

 

 せっかくなのでコースはチョット欲張って鈴鹿深部秘境探検コース。朝明に集合すると岳連関係の行事と重なっていたようで驚くほどの車が停まっていた。空は生憎の曇り空だが明るいうちは雨の心配はなさそうだ。

 

 まずは最短ルートで愛知川へ向かう為に中峠への急登を詰める。先が長いのでがんばって歩いたら汗でベトベトになってしまった。中峠は真っ白なガスに包まれていた。

 

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中峠への急登

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ガスの中峠

 

 大瀞に向けて高度を下げていくとガスの下に出たようで明るくなる。愛知川までは2次林の紅葉が美しく、いい雰囲気の道だ。

 

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愛知川へ下降

 

 大瀞の鉄橋はもう完全にアウト。最後に渡ったのは何年前だろうか。河原に下りて渡渉するが、登山靴でツルツルの石の上を歩くのはとてもやっかいだ。岩に這い蹲るように渡るメンバーもいる。やっとの事で全員渡渉を終えるとぐったり疲れてしまった。

 

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大瀞鉄橋(もう渡れない)

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大瀞を渡渉

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けっこう難所だ

 

 愛知川左岸の道は登山道というより昔の杣道といった感じで、ここもいい雰囲気。数十年前までは稼動していたような新しい窯跡をいくつか超えてお金谷に入る。

 

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気持ちのいい愛知川左岸の道

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立派な窯跡

 

 お金谷は赤テープと道型を頼りに右岸の尾根に取り付き、お金明神にお参りする。自分が初めて見たときは感動したものだが、メンバーはふ~んと言う感じでちょっと悲しい。お金峠を越えて上谷尻谷に向かう。

 

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お金明神

 

 上谷尻谷も随分と久しぶり(7年ぶり)降りた場所はコリカキ場よりも少し上流だった。ゆったりと広がった空間に色着いた広葉樹が佇んでいる。そこかしこにレールやトロッコの車輪などが転がり、ここが上流の鉱山の物資輸送経路だった事が分かる。こんな山奥に多くの人が働いていたのかと思うと不思議な感じだ。

 

 

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ロッコ車輪

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上谷尻谷の紅葉

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静かないい雰囲気

 

 谷を詰め、両岸がせり出してきてちょっと厳しくなってきたかな?という辺りで上谷尻大滝が目の前に現れた。今までの小川のような流れからは想像できない落差の滝。初めて見た時はずいぶんと驚いたものだ。ここは滝上に鉱山があり、鉱山からの物資を輸送したはずの道があるはずなのだが、今回もそれらしい痕跡は見つけられなかった。もっと緩やかに大きく巻いているのかもしれない。

 

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上谷尻大滝

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左岸から巻き

 

 滝の巻きは左岸の急斜面をフィックスロープで巻き上がる。結構厳しいと思ったがみんな簡単に登ってきた。滝を巻き上がったところでいい時間になったので昼食にする。

 

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ナメコ

 

 昼食ポイントから少し登ると右岸に鉱口が見える。9年前は一人でこの辺にテントを張ったっけ。覗いてみると人が屈んでようやく入れる程の大きさ。中には水が溜まっている。当時の過酷な労働だったんだなあ。そこから更にひと登りでイブネ、クラシの台地に飛び出した。生憎の曇り空だが視界はある。

 

 

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 鉱口があった

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覗いてみる

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見学中

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あと一息

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イブネクラシの台地へ

 

 昔は背丈を超える笹で覆われ鈴鹿の秘境と呼ばれたらしいが、今は苔で覆われた明るい台地でその面影も無い。イブネで記念撮影をしたらいい時間になってきたので佐目峠からまっすぐ千草街道に降りるルートで下る。谷筋なので少々荒れているがテープも多く、迷う事は無い。御池鉱山跡の大きな石段の上にでる。後は落ち葉の積もった千草街道をサクサクと歩いて根の平峠を経由して朝明。までたっぷり8時間良く歩いた。

 

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昔は背丈以上あったという笹はもうない

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集合写真

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佐目峠

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紅葉の千草街道を歩く

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根の代の神杉

 

 今回、久しぶりに鈴鹿の奥深さをたっぷりと堪能できたいいコースだった。紅葉もちょうどいい感じ。次回は上谷尻谷辺りでまったり焚火テントもいいなあ。参加の皆様お疲れ様でした。