晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

クラシ谷からイブネ 鈴鹿の冬はどこへいった? 2010.01.30

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 冬のクラシ谷

 

<メンバー>
単独
      
<山域>

 

<コース>
朝明-根の平峠-タケ谷出合-クラシ谷-イブネ北端-イブネ-佐目峠-(上重谷)  -コクイ谷出合-根の平峠-朝明

 

 天気予報を見るとチャンスは土曜日のようだ。今回は久しぶりの単独行、行き先は自由に決められるが、数日続いた高温と暖かい雨のせいで鈴鹿の雪はすっかり溶けてしまった様子。それでも滋賀県側の1000m超ならばひょっとして、という淡い期待を持ってイブネ・クラシを目指す事に。

 

 朝明の駐車場には一台の車も無し。なのでずっと奥まで車を進め、砂防学習ゾーンの少し向こう側に車を停める。伊勢谷への登山道は新しく整備されており、豪雨前に比べても歩き易くなった箇所もある。

 

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新しく整備された登山道

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9.2豪雨の傷跡

 

 ぶな清水への道標を見送ってすっかり笹の刈りはらわれた根の平峠にあがると、期待に反して愛知川の対岸の山なみにも雪は全く見えない・・。少々テンションダウンになりながらもタケ谷方面へ下っていく。タケ谷出合には1時間ほどで到着。

 

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根の平峠

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愛知川(タケ谷出合)

 

 雨(雪)が少ないせいか愛知川の水量も少なく、楽々対岸へ。オゾ谷の右岸尾根から取りつこうと考え、一旦北へ向かって愛知川左岸の道を歩くが、道標と時折現れる残雪とそれに残るトレースに誘われてクラシ谷へ入ってしまう。ま、いいか。

 

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クラシ谷へ

 

 谷に入るとさすがに雪が溶け残っている。両岸が次第に狭まってきて傾斜がつきだすと小滝が現れるが、凍るほど気温が下がっておらず、なんとも期待外れ。谷にはテープがベタベタとついており、よく歩かれている事がわかる。雪の付いた滝の巻きは少々いやらしいがそれ程の苦労も無く先へ進む。

 

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雪がでてきた

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だんだん狭くなる

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小滝が現れる

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凍っていない

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溶けかけの氷

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暖かいからなあ

 

 クラシ大滝が難所と言う事はわかっていたのでどこで尾根に逃げようかと考えていると、クラシ大滝についてしまった。中途半端に雪と氷が残り、谷中を進む気にもならないので大滝の右岸の尾根をシャクナゲにつかまりながらモンキークライム。すっかりお荷物となってしまったスノーシューが引っ掛かり、スムーズに動けないが何とか傾斜の緩くなると所まで登りきる。

 

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奥がクラシ大滝

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こっちへ逃げようか・・

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傾斜が緩くなってきた

 

 出たところはイブネ北端から小峠に通じる尾根のようだ。尾根を辿るとイブネ北端の道標。うーん、雪はさっぱりだ。クラシ、銚子方面はまるで残雪4月のような風景。樹氷も無く、青空も無く、トレーニング山行になりそうだ。西鈴鹿の重鎮、雨乞岳の雪もずいぶんと少ない。

 

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イブネ北端

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クラシ、銚子、方面パノラマ

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雨乞岳も雪が少ない

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雪庇も貧弱

 

 それでもお腹はすくので食事にする。御在所から鎌ヶ岳の大パノラマを眺めながらの贅沢な食事のハズだが、曇りで樹氷も雪も無く、イマイチの冴えない食事になってしまった。

 

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とりあえず飯でも

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御在所、鎌方面パノラマ

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イブネ

 

 モチベーションもすっかり下がってしまったので、最短で帰れるルートを探して地図を眺める。そういえば先週たくたくさんが佐目峠から直接谷を下っていたのを思い出して、跡を追う事に。テープも付いており、たくたくさんの物と思われる足跡もあってすんなり登山道へ合流。途中鉱山の鉱口のような穴を発見。 

 

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鉱口

 

 コクイ谷出合は相変わらず砂利で埋まったままで、ここでも徒渉は楽々。上水晶谷から神杉、根の代集落跡を経由して根の平峠まで。ここまで誰一人として会わない本当の単独行だ。

 

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コクイ谷出合

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神杉

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何を盛ったのだろう・・

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人工的な平坦地(根の代集落跡?)

 

 根の平峠を通過しようとする辺りできれいな青空になってきた。まあ、今日は大きな収穫は無かったが、冬のクラシ谷を歩けた事だけでも良しとしよう。うーん、もう一度寒波が来てくれるといいんだけどなあ。

 

f:id:ikuyayuuki:20201126220735j:plainきのこ岩遠望

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今回の地図