晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

北アルプス 毛勝三山縦走 ② 2020.05.30-31

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やっぱり剱岳はいいね

 

<メンバー>

鈴鹿ハイキング倶楽部 4名

suzuhaisecure.sakura.ne.jp

 

<山域・形態>

北アルプス・登山

 

<コース2日目>

モモアセ山(5:00)~毛勝山(6:30)~釜谷山(8:25)~猫又山(9:30)~猫又谷下降点(10:20)~猫又谷~釜谷出合(13:00)~林道(13:50)~片貝第4発電所(15:50)~片貝山荘(16:30)

 

 今日はロングコースなので3時に起きて5時出発。4時過ぎには明るくなっていたので撤収は楽でした。毛勝山までの登りは寝起きの体には堪えます。今日はアイゼンとピッケルを装着して登ります。

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朝一から急登

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そこそこの傾斜

 

 30分と少しで予定のテン場に到着。やっぱりロケーションはこちらの方が良かったかなあ。次来ることがあれば、ここか頂上でテント張りたいね。

 

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予定のテン場に到着(こっちの方が良かったなあ)

 

 毛勝山に向けての最後の登りはかなり急になります。天気は薄曇りで、ぼんやりとした太陽の下に後立山が見えます。まあ、視界があるからいいか、それに暑くないし。

 

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立山

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かなり登ってきました

 

 テンバから1時間半で毛勝山に到着。青空はありませんが、剱岳後立山連峰が一望です。やっぱりここからの眺めは格別です。次はここでテントだな。休憩の間に写真撮影会が始まります。

 

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毛勝山

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剱岳をバックに

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写真撮影会

 

 写真撮影が終わったら三山の縦走開始です。雪は前回に比べるとやはり少ないですが、何とかつながっている感じ。猫又山まで無事たどり着けるでしょうか。

 

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正面が釜谷山、向こうが猫俣山

 幸い、昨日のものと思われる単独の方のトレースがあったので、ルート取りに迷う事はありませんでした。それでも今にもずり落ちそうな雪庇を避け、ヤブコギをしたり微妙なトラバースをしたり神経を使います。毛勝山の南峰を経て釜谷山まで2時間近くかかってしまいました。

 

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辛うじて雪がつながっている

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時にはヤブコギ

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何とか雪をつないで歩いて行く

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釜谷

 

 釜谷山までくれば猫又山は目の前。山頂直下の雪が消えている箇所は切り開きがあったのでスムーズに頂上に立つことが出来ました。

 

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下りは慎重に

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辛うじてある切り開き

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猫又山

 

 猫又山で9:30 帰路の猫又谷から南俣谷は苦戦する事が予想されるので、まあいい時間に着きました。山頂から大猫山方面に回り込みます。途中、馬場島から登って来た地元の方2パーティー4人に会いましたがいずれも南俣谷で下山するというと、大丈夫?みたいな顔をされたので少し不安になります。

 

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いつかあっちにも行ってみたい

 

 一番傾斜の緩そうな斜面を選んで下りて行きます。幸い、雪は下までつながっていて、雪質も適度な柔らかさだったのでしっかりとステップ切って歩く事が出来ました。

 

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猫又谷に降りる

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一直線の雪渓

 

 ある程度傾斜が緩くなり、落石地帯をやり過したらお待ちかねのシリセードタイムです。標高1870mから1520メートルまで、350mを30分足らずで下りおりました。りーちゃんの100均で買ったヒップソリは材質が悪いのかボロボロに割れてしまいました。(破片は回収)

 

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シリセードで滑り降りる

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童心に帰るね

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こんなんなっちゃった・・(百均のヒップソリはやめましょう)

 

 しかし、予想より早く水の流れが出て来たので歩きに切り替え、下に落ちないように慎重に歩いて行きます。雪渓の下の水に流されてしまうほぼ助からないので神経を使いますが、川岸に咲いている花に癒されます。

 

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雪がなくなってきた

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雪割りイチゲ

 

 左岸の藪を漕ぎ下りながら何とか釜谷出合付近まで来ると堰堤が現れます。前回は堰堤を超えた記憶が無いので雪の下だったのでしょう。堰堤の下には作業道の痕跡があったので幾分か歩きやすくなりますが、それでもルートを探して右往左往しながら進みます。足元はニリンソウのお花畑が広がっています。

 

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ヤブコギに苦戦

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ニリンソウのお花畑

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堰堤を超える

 

 結局、釜谷出合から50分で林道に這い上がる事が出来ました。これで今日中に帰れる目処が着きました。南俣の林道をひたすら2時間歩いて片貝第4発電所まで。そこにザックをデポし、片貝山荘まで車の回収に向かいます。既に行動開始してから11時間が経過し、心が折れそうになりましたが空身なのと一人で無かったので何とか歩き通す事が出来ました。ふう~。

 

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片貝山荘まで空身で歩く

 

 後は車で滑川の町まで戻ってお風呂に入り(温泉施設が営業していたので助かりました)チェーン店の定食屋で夕食を食べて再び東海北陸道をすっ飛ばします。何とか日付が変わるまでに名古屋にたどり着く事が出来ました。

 

 今回、何とか最後に雪を踏んで置きたいという事で剱岳北方まで足を延ばしましたが、何とか滑り込みセーフで素晴らしい山行を楽しむ事が出来ました。何度も言いますが、この山域はお気に入り。次はもう少し早い季節に訪れたいなあ。そして剱岳を眺めながら仲間とのんびり飲みたいなあ~

 

今回の地図

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 参加の皆さんありがとうございました。