晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

白山 残雪の南北縦断、神駆けの道② 2016.05.01

別山を越えて

 

<メンバー>
サークル 7人

 

<山域、形態>
白山 ハイキング

 

<コース>
三ノ峰避難小屋(7:00)~別山(9:20)~昼食~南竜ヶ馬場(13:00)~室堂(14:35)

 

<天候>
曇りのち晴れ
 
<前日の記録>

 

 朝起きても風は相変わらず強くガスも晴れていない。今日の行動予定は7時間ほど、天気は回復傾向にあるはずなのでギリギリまで出発を遅らせる事にする。他のパーティーは今日中に下山するとの事なので早々に出発していった。
 
 ゆっくり朝食を済ませて7:00に出発。こんな天気で2500mの稜線を歩くのは気が進まないがとりあえず出発する。別山へ向かったパーティーが撤退してきていないので大丈夫だろう。

 

元気を出して行くぞ!

でも外は寒い

 

 三ノ峰から見上げる別山は頂上部分が丁度ガスの中、時折雨もぱらついて来るがメンバーが明るく元気なのが救いだ。別山平を超えた辺りで別山から降りてきたパーティーからコースのアドバイスを貰う。風も寒さも何とか耐えられるレベルなので黙々と高度を稼ぐ。時折、ガスが晴れそうになり、おっと思うが直ぐに元に戻る。

 

別山はガスの中

元気なメンバーに助けられる

一瞬、ガスが晴れるが

厳しい登りが続く

別山平(まだガスガス)

 

 別山頂上直下は視界10m程、頂上の祠は海老の尻尾がびっしりとついている。まるで冬だ。祠の影で少し休憩し南竜ヶ馬場を目指して出発。大屏風と呼ばれる痩せ尾根は所々雪庇がついていて少し緊張する。

 

ついにガスの中に

別山頂上(まるで冬)

石室も雪に埋もれている

ガスの中出発

明るくなってきたかな

雪庇の残る尾根

 

 笹と雪の痩せ尾根のアップダウンを繰り返しているとガスが少しずつ晴れてきて視界が利くようになって来た。振り返ると別山がきれいに見える。油坂の頭から油坂を少し下りた所でYっさんの足が攣ったので昼食休憩。対岸には室堂へ続く雪渓が見渡せるようになって来た。

 

笹と雪の尾根

別山が見通せた

油坂の頭より

 

 南竜ヶ馬場のキャンプ場はひっそりとしていて何だかゴーストタウンのよう。ここから雪渓をひと登りすれば室堂だ。標高差は500m位か。
 

南竜ヶ馬場

 

 高度を上げると再びガスの中に入ったので黙々歩きモードになる。こういう無心になれる単調な登りはFFさんのスイッチが入ってしまい、あっという間においていかれる。少ししかゴハンを食べないのに何処にあんなパワーがあるのだろうか。リーダーの沽券に係わるので必死について行く。

 

黙々と雪渓登り

 

 とんび岩からは地形も緩やかになるので全員固まって歩く。地形に変化が無い状態でガスに包まれると何処を歩いているかさっぱりわからなくなりGPS頼り。ガスの中に室堂山荘を見つけた時には正直ほっとした。

 

ガスの中に小屋が現れる

 

 ガラッと扉を開けると暖房の利いた暖かい部屋にまたまたほっとする。受付を済ませ、宿泊練に行ってみるとほぼ満室状態だった。今日はオープン初日、明日は平日、しかもこの天候、正直ガラガラを想像していたので驚いた。

 

中は暖かいよ

 

 既に自炊スペースは場所取りがされていたのでロビーの大きなテーブルで夕食&宴会の準備。今夜は食担初挑戦のZみさんの五目あんかけうどんだったが、うどんに投入する具はとても五目に収まらず、十目ぐらいあったような・・。どうりでザックが重いはずだ。

 

美味しい夕食の準備

 

 食事が出来るのを待つ間、外に出たらガスが晴れてきた。眼下には今日歩いてきた別山からの尾根が見える。(昼間晴れてくれたらなあ)

 

晴れて来た

今日のコースが一望

あそこを歩いて来たんだねえ

 

 小屋に戻ったらうどんが出来ていたので、いつものように腹いっぱいになるまで食べる。小屋にビールも売っていたのでついつい飲んでしまう。明日からは晴天が約束され、下りがメイン。すっかり気持ちも緩んでしまい、いい気分で毛布に包まった。さあ、明日からが楽しみだ。
 
<翌日へ続く>