晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

鹿島槍ヶ岳 幻のプレ冬山合宿① 2015.11.21

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  高千穂平から鹿島槍(あれ、雪は?)

 

<メンバー> サークル 8人

 

<山域、形態> 北アルプス ハイキング

 

<コース1日目> 大谷原(7:30)~西俣出合(8:55)~高千穂平(11:30)~冷乗越(14:15)
      ~冷池山荘(14:30)

 

<天候> 曇り

 

 今年はサークル初の試みとして11月下旬の後立山に雪山合宿を企てた。雪山装備一式を背負ってのテント泊。まだ寒さが厳しくない11月ならいい練習になるだろうと踏んだのだが・・。

 

 季節外れの暖かさが続き、せっかく降った雪も雨ですぐに溶けてしまうようだ。それでもやる気満々メンバーが集まったので予定通り決行。ただ、天気は日曜日が下り坂で冬型が強くなるとの事だったので、長い稜線歩きは避け、赤岩尾根で鹿島槍ヶ岳を目指す。

 

 大谷原の駐車場ではすでに数台の車が停まっている。流石に人気コースだ。さっそくザックを背負ってみると軽く20kgは超えてそう。通常のテント装備に加え、アイゼン、ピッケル、防寒着など。ほとんどのメンバーは自分史上最高の重さだっただろう。

 

 

 重い荷物に体を慣らすように林道をゆっくり歩いて西俣出合まで。堰堤の前に作ってあるトンネル通路を抜けて赤岩尾根の登山道に取り付く。いきなりの急登に体中の関節がきしむ。

 

 

 最初の取り付きが一番傾斜がきついが所々にハシゴが設置されているので問題なく登っていける。さすが整備された登山道は歩きやすいなあ。

 

 

 天気は余り期待していなかったが、稜線付近は晴れているようで高度を上げて行くと爺ヶ岳鹿島槍の稜線が見え始めた。雪は全くないなあ。

 

 

 

 

 高千穂平で大休止。ここから見ると稜線までほんの少しのような気がするがそんなに甘くなかった。みんな慣れない重荷と高度のせいかスピードが遅い。そのうち下の方から雲が湧いてきた。

 

 

 

 

 

 白樺平で小休止をしたら稜線まで後少し。ガレタ急斜面を落石に注意しながら慎重に登って行く。今回、雪が無いことをずっと嘆いているが、これで雪があったら歩くのはもっと厳しくなっていたかもしれない。

 

 

 

 ほぼ予定通りの時間で稜線に出た。西の方に目をやると剣・立山が灰色の空をバックに聳えている。ついている雪はまばらで、来年挑戦しようと思っている長次郎谷や平蔵谷がくっきりと見える。剣であれならこっちは全くなくても仕方ないなあという感じ。

 

 

 流石に稜線に出ると風が強く、エビのしっぽが出来ている。鞍部を登り返し冷池山荘に到着。既にテントが二張り、ちょっとだけ期待した冬季小屋の中にもすでに先客がいた。本来のテン場は少し距離があるので夏場はテーブルが出ている小屋前に小スぺースにテントを張る。

 

 

 

 鹿島槍方面も全く雪は無い。これなら明日は山頂まで行くのもたやすいような気がするが、雪の北アルプスでのテント泊は初めてだったのでちょっと残念だ。雲海がどんどん湧いてきて本当の海みたいだった。

 

 

 

 心配していた夕食も8人なら5テンで一緒に食べる事が出来た。仲間たちと鍋を囲んであーでもない、こーでもないと話をしていると雪が無い事なんてどうでもよいくらい楽しい。まあ、今回は歩荷トレーニングと思って雪のテント泊は次回へのお楽しみにとっておこう。

 

 

 

つづく