晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

三池岳から石榑峠 冬枯れの稜線散歩  2009.11.29

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稜線の向こうの竜ヶ岳

 

<メンバー>
サークル
      
<山域>

 

<コース>
宇賀渓~東海自然歩道~お菊池~三池岳~石榑峠~小峠~砂山~宇賀渓

 

 2009年も残すところあと1カ月。サークルの10周年企画としてスタートした鈴鹿大縦走も残すところあとわずかになって来たが、秋以降、参加者が激減・・。なんとも尻すぼみの悲しい状態になってきた。今回もリーダー以下二人の山行。このままでは年内完遂も危ういなあ。

 

 愚痴を言っていても仕方無いので山行記を進める。前日の土曜日とは打って変わってどんよりとした曇り空だが、夕方までは何とか持ちそうだ。宇賀渓からトンネル開通に備えて新しくなった国道421を少し上がり、登竜荘の少し上の路肩に車を停める。ここから東海自然歩道を歩いて牧場跡に向かう。ひっそりと静まり返ったキャンプ場を越え、整備された自然歩道を歩く。足元は落ち葉で覆われ、すっかり冬の景色になっているが、所々残っている紅葉が目を楽しませてくれる。

 

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ひっそりとしたキャンプ場

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東海自然歩道にかかる立派な吊り橋

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すっかり葉の落ちた東海自然歩道

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まだ残っていた紅葉

 

 目印にしていた牧場の建物は見つけられなかったが(取り壊されていたらしい)、道がヘアピンカーブになっているのを目安に思ったより容易に群界尾根への取りつく事ができた。

 

 このルートはエアリアにも載っていないが、しっかりとした踏み跡のある道だ。最初は穏やかだったが標高650mを超える頃には胸を突くような急登りになる。膝の保護のため、最近はダブルストックを愛用しているが、ストックが邪魔になるほどの急斜面をよじ登り、ようやく登山道へ合流。傾斜は徐々に緩くなりお菊池を見送ればすぐに三角点が現れる。

 

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急登の尾根

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遠足尾根が見えた

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登山道に合流

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お菊池

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竜ヶ岳

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三角点

 

 稜線に上がってみれば冬型特有の北西からの季節風とどんよりとした雲。あまり晴れやかな気分にはなれないが、しばし写真撮影を楽しむ。「三月に来た時は季節外れの雪だったね」なんて話をしていたら、釈迦ヶ岳方面で盛んにヘリが飛んでいるのを見つけた。どうやら遭難者のようだ。

 

 

 時間的にも余裕があるのでさっそく県境稜線を北に向かって歩き始める。石榑峠までは全体的には下りなのだがアップダウンを繰り返し、思ったよりも距離を稼げない。ただ、ガイドブックにある強烈な笹はすっかり勢いを失っており、大した苦労も無く冬枯れの稜線を歩く事ができた。

 

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県境稜線を北へ

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稜線の向こうの竜ヶ岳

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まだかな

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滋賀県へ向かう国道421

 

 小ピークを超えると目の前にNTTの鉄塔が現れた。石榑峠は目と鼻の先だ。三重県側は去年の豪雨以降通行止めのままだが、滋賀県側からは車で上がってこられるようだ。風を避けて荒れた国道421の途中で昼食とする。

 

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NTTの鉄塔

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名物のコンクリート

 

 帰路は砂山を経由するが、実はまだ言った事が無いので実は楽しみにしているのだ。小峠から一旦谷沿いに進み、山腹につけられた分岐を再び登っていく。途中、アカヤシオが一輪だけ咲いていた。

 

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名残の紅葉

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ひょっとしてアカヤシオ

 

 一旦下ってからの登りはもう勘弁してくれよって感じだったが、その内立派な道になりアップダウンをいくつか繰り返すと花崗岩が露出する小ピーク、砂山に到着。天気は徐々に下り坂のようなので、少し休憩したあと、そそくさと下山にかかる。

 

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砂山

 

 砂山は宇賀渓キャンプ場の遊歩道の一部として整備されているようで、石段の道がきれいについていた。また観賞用に植えられたものらしいモミジがきれいに色づいており、最後の紅葉を楽しむ事ができた。

 

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南斜面ではまだ紅葉が

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なかなかきれいなもんだ

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ホタル石採掘跡

 

 最後は網の目のように張り巡らされた遊歩道を歩いて国道421に飛び出すと車まではすぐだった。

 紅葉も雪も無い、冬枯れの稜線。天気も曇り空で見どころは余り無かったが、やっぱり自然の中に身を置いて体を動かすのは気持ちいい。今年も残り一か月、山行回数は過去最高を更新中だが、体調を崩す事無く最後まで山に行きたいなあ。

 

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網の眼のような遊歩道

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今回のコース