西横川から宝剣岳 中央アルプス沢に挑戦 2009.09.13
青空から落ちる滝
<メンバー>
山仲間
<山域>
<コース>
今年の沢シーズンもいよいよ終盤に入ってきた。そろそろ来年の事を見据えなければいけない。そこで今回、北アルプス遠征に備え、高所の(高低差のある)沢登りを体験してみようという事で中央アルプスの西横川に挑戦する事に。
挑戦といっても事前にグレードは初級者向け、下山はロープウェイで楽々という事なので気負わずに行く事に。前夜、車を東に走らせて駒ヶ根IC近くの公園の駐車場でテント。
始発のバスは6時過ぎに出るという事なので5時半に菅平BCに向かうがバス停にはすでに順番待ちの列ができ始めている・・。混雑を避けるため、夏山と紅葉の間のこの時期を選んだのに目論見が外れたようだ。それでも2台目の臨時バスに乗り込む事ができた。
朝、5時半にこの行列
40分ほどバスに揺られしらび平駅に到着。ほとんどの乗客はロープウェイに向かうが、我々と同じ沢装束の人が何人かいる。聞けば同じく西横川に行くらしい。入渓点は車道を少し戻ったカーブにかかる橋の下から。
RW駅から少し戻って
この橋から入渓
橋の下では先行のパーティーが出発準備をしていたが、先に行かせてもらう事に。堰堤を二つ越えると東横川が右から入り込む。出合の滝は本流より立派に見えるが、記録に従って左を進む。最初はゴーロだったが次第に小滝が現れ始め楽しくなってきた。谷沿いはまだ花が咲いており目を楽しませてくれる。
東横川出合の滝
滝が現れた
シモツケソウ
入渓から1時間ほどで、この谷一番の30m滝が見えた。空は真っ青に晴れており、まさに青空から落ちてくるようだ。前衛の滝はフリーで登るには少し厳しそう。Eちゃん、C君が是非チャレンジしたいというので、私は巻いて滝上に。ロープで確保して二人を登らせる。ちょうどハングしていたので滝上から二人の姿は見えなかったが、シャワー全開で面白かったいう。私も行けばよかったか。
コース思案中
直登で遊んでいる間に後続のパーティーに追いつかれてしまった。続く30mの滝は左側を直登。高度感はあるがホールドが豊富なのでロープを出す必要も無い。
遊んでいたら追い抜かれた
30m滝は左から
滝が次々と現れるがたいていはスラブ状の岩溝を流れる滑状の滝。しかし、谷全体の傾斜が立っているのと、ホールドは全体的に外傾気味、おまけに水コケがつきやすいようで滑りやすく、注意のいる遡行が続く。滑ったら一気に2~30mは行くだろうなという箇所もいくつかある。
傾斜がきついなあ
ここは水の中を
滑ったらおしまい
二股ではその都度本流を選択しながらどんどん高度を稼いでいく。傍らにはトリカブトが鮮やかな紫の花を見せており、ああ、もう秋なんだな~と思う。
ドンドン高度を稼ぐ
奥の二股で休憩。遡行図では左側に多段30mとあるが、小滝が連続している程度だ。この辺りに来ると高度のせいか体を持ち上げる度に息が荒くなる。今年は高山をほとんど歩いていないからだろうか?
奥の二股を左へ
小滝の連瀑
やがて水がどんどん少なくなり、やがて完全に涸れてしまった。遡行を開始してから3時間余り。そろそろ登山道へ出てもいいころかなー等と思い始めると、やたらと長く感じてしまう。急傾斜の涸れ谷を息を弾ませながら登っていくとトラロープが現れた。登山道に出たようだ。終了地点にはわらじがぶら下げてあった。
水が減ってきた
完全に涸れる
ホタルブクロ
ようやく登山道
わらじがぶら下げてあった
ここで靴を履き替え、千畳敷へ向かう。時刻はまだ正午にはなっていないが帰りのロープウェイの混雑が気になるので、まだまだ元気いっぱいのC君に先行してもらう事にする。登山道は荒れていると言いいながら十分歩けるぐらいしっかりしている。尾根を一本回り込むと千畳敷カールが見え、ロープウェイのアナウンスが聞こえ始めた。
千畳敷が見えてきた
カールの遊歩道から少し外れた場所にある見晴らしのいい大岩まで来ると、先行した二人が待っていた。ようやく追いついたと思ったらC君はすでにRW駅まで行って戻ってきたという・・。混雑は始っていないので、まずはお昼ご飯にする。
絶景でお昼ご飯
青空に浮かびがる宝剣岳を眺めていると、二人は是非あそこに行ってみたいというので、ザックをデポして宝剣に向かう事にする。
浄土乗越へ
さすがに空身は足が軽く約30分ほどで浄土乗り越しへ。まだ沢山の人でにぎわう宝剣山荘の前を通って宝剣岳の鎖場へ取りつく。
鎖場を通過
去年歩いた空木方面
頂上にて
さあ、頂上ではお約束の頂上でのポーズ。C君は高度感に少々ビビりながらもささっと登ってしまい、ガッツポーズ。Eちゃんは若干腰が引けているがそれでもしっかりと立ちあがった。
お約束①
お約束②
帰りはRWの待ち時間、高速の渋滞で名古屋へ着いたのは20時を回っていた。それでも天気、メンバー、コースに恵まれ素晴らしい山行きだった。Eちゃん、C君、ありがとね。