晴山雨読記 Vol2

沢登り、雪山、時々山登りの備忘録

国見岳 旧跡と奇岩めぐり山行 2007.04.29

国見岳 ゆらぎ岩

ゆらぎ岩

 

<メンバー>
単独

 

<山域>

 

<コース>
鈴鹿スカイライン~藤内小屋~岳不動~ゆるぎ石~国見岳~(御在所裏道)~鈴鹿スカイライン

 長時間連続勤務と2交代でヘロヘロになっていますが、シフトの都合で空いた半日を使って国見岳へ。徹夜空けの山行はキツかった~。

 

 眠気を堪えて高速を飛ばし湯ノ山温泉に向かったが、さすがにGW人が多いのなんの・・。東名阪は渋滞し、鈴鹿スカイラインも車が路肩に溢れている。でも到着が遅かった(午前11時)せいか、すでに帰る車もあり、蒼滝トンネル横のPに空きスペースを見つけ駐車。今日は御在所の裏道ルートから入山。

 

 しばらく歩くと小さな子供をつれた家族連れを追い抜く。さすがにGWだな~。
藤内小屋は既に下山してきた人、登るか引き返すか相談している家族連れその他いろんな人達で賑わっている。

 

 最初は鈴鹿に営業小屋?なんて思ったが、けっこう利用客はいるみたいだ。

 

藤内小屋

 

 藤内小屋から直ぐの分岐を右に入り、岳不動への道を進む。しばらく歩くと、土石にうもれた谷の中に、古い五輪の塔が現れる。昔このあたりにあった「三岳寺」の遺物だろう。なんだか結界を示しているみたいで少し気味が悪い。

 

五輪の塔

 

 せっかくなので少し道をそれて「三岳寺跡」を見に行く。谷沿いのなだらかな斜面に、戦国時代の末期まで寺があったといわれている。今は杉の植林の中に手洗い桶と崩れかけた石段が往時を忍ばせている。

 

手洗い桶

石段

 

 谷沿いの道を更に進むと「岳不動」が現れる。この辺りは修験者が山を開いたせいか、お不動さんがあちこちに見られる。その中でもこの「岳不動」は今でも地元の人がお参りしているようで、きっちり掃除されている。奥の滝が如何にも昔修行に使われていたような雰囲気を醸し出している。

 

 

 岳不動

 

 谷を右岸側に渡り、ザレた急斜面が現れると国見尾根への取り付きになる。浮石に注意しながら慎重に体を持ち上げる。巨石が多く、この辺りを歩いている時に地震にあったら、と思うとゾッとする。

 

巨石

 

 急斜面をぜいぜいいいながら尾根にたどり着くと、奇岩の並ぶ国見尾根の末端に乗った事になる。対岸は藤内壁が圧倒的な迫力で迫っている。目をこらすと豆粒のように小さいクライマーが、壁にへばりついているのが見える。

 

国見尾根

藤内壁

クライマー

 

 ゆらぎ石、天狗岩が近づいてくると人の声が聞こえ出す。さすがに鈴鹿屈指の名所だけに人がたくさんいる。この手の見晴らしがいい岩の上には必ずといって良いほど人がいる。ゆらぎ岩の上でも昼飯を食べている人が一人、天狗岩の上でも昼寝をしている若者がいた

 

天狗岩(下から)

昼寝

ゆらぎ岩(上に乗るとコトリと動くらしい)

 

 名所の奇岩群をこえると尾根はなだらかになる。朝明方面をみるとハライドへ伸びる尾根が見える。この尾根がピンクに染まる様を見にきたのだが、アカヤシオは中腹にちらほら見える程度。近くの木はまだ蕾が多かった。まだ、早かったようだ(がっかり)。

 

朝明方面

ハルリンドウ

 

 国見岳の奇岩群の1つ、「石門」に立ち寄った後、山頂でしばらく休憩。うぐいすの声を聞きながらしばらく、ぼーっとし、仕事の雑事を忘れる・・・。

 

石門

国見岳山頂より

 

 このままだと眠ってしまいそうになるので、下山する事に。御在所まで登りきる力もないので、御在所裏道で真っ直ぐに下りる。

 

 このルートは鈴鹿で一番の入門コースなので、ジーンズに運動靴といったいでたちの人を何組も見かける。若者が騒いでいるなと思ったら、なんとニホンカモシカに遭遇した。未だ、子供のようだ。

 

 

 鈴鹿を歩いて、もう200回近くになるが、野生のカモシカを見たのは初めてだ。アカヤシオは今1つだったが、これだけでも今日は収穫あり。あとはチラホラと咲くアカヤシオを眺めながら長く、単調な道をひたすら下っていった。

 

アカヤシオと藤内壁

アカヤシオタムシバ

 

 車についたのはスタートから4時間後。リフレッシュするにはちょうど良い時間だ。汗もかいたし、景色も良かった。これで仕事ももう少し頑張れそうだ。体力的にはきつかったがやっぱり来て良かった。そう思った今回の山行だった。