八ヶ岳 石尊陵リベンジ 2020.03.14-15
石尊稜、雪稜を行く
<メンバー>
鈴鹿ハイキング倶楽部4名
<コース>
1日目
美濃戸・手前(13:30)~赤岳鉱泉(16:30)
2日目
赤岳鉱泉(5:30)~下部岩場(7:30)~稜線(14:30)~地蔵尾根~行者小屋~赤岳鉱泉(17:00~17:45)~美濃戸(19:30)
<登攀具>
50mロープ、カム、アックス
2月に欲張り過ぎと痛恨のミスで敗退した石尊陵にリベンジです。今回は土曜日移動、日曜日アタックという自分たちの身の丈にあった計画にしました。
<1日目>
しかし、土曜日は生憎の雪。「赤岳鉱泉までなんで何とかなるでしょ」ということで出発しましたが、まず車(4WD+スタッドレス)がスタックして美濃戸までたどり着けず、1kmと少し余分に歩きます。
スタック・・
溶けた雪がカチカチに凍ったうえ新雪がつもった道はすこぶる歩きにくく、しんしんと降る雪に気持ちはどんどん沈んできます。美濃戸から赤岳鉱泉へは今まで何度も歩きましたが今回が一番長く感じました。
雪の中を歩く
やっと赤岳鉱泉
さっさとテントを設営し、早めの食事にそこそこのお酒。明日の登攀に備えて早く寝ます。
<2日目>
天気は上々、前回の反省を踏まえ5時半にはテントを出発します。取りつきへの道は幸いにもトレースがあり、ラッセル敗退はなさそう。思ったよりも順調に取りつき点に到着です。
幸いトレースあり
石尊稜が見えた
油断するとこうなる
尾根を詰めて
下部岩場(こうやって見ると寝て見えるんだけどなあ)
取りつきでは先行Pがちょうど登り終わったところ。待ち時間なしでスタートです。今回も「なべ&いさお」チームと「たろー&なお」チームに分かれての登攀。前回、下部岩壁をクリアーしているなべちゃんチームはスムーズに登っていきます。
いよいよ我々の番。気合を入れて取りつきましたが、実際登って見ると下から見る以上に立っており、しかも所々に草付きのあるスラブのような岩壁。まともなホールドは無く、アックスの刃先にすべてを委ねなくてはなりません。
さらにシングルアックスだったのでホールドが限られ思い切り腕力に頼る登りになってしまいました。何とか立木の終了点にたどり着いたものの、この時点で腕がパンパンになってしまいました。
2ピッチ目、なんとなくフリーで取りついてしまい、一旦降りて仕切り直しというミス。1ピッチ目で精魂尽き果ててしまい、なんかグダグダな感じになってしまいました。
簡単だけどグダグダ
景色は最高
中山尾根が隣に見える
下部岩壁と上部岩壁をつなぐ雪稜ゾーンはロープを外して各々が歩いていくつもりでしたが、事前の意思疎通がうまく取れず、なおちゃんがロープを引いて雪稜を登っていってしまいました。中途半端なスタカットになってしまいここでも大幅に時間ロス。
先行するなべちゃんチームは影も形も見えません。とても素晴らしい景色だったのですが、正直、景色を楽しんでいる余裕はありませんでした。
雪稜を登攀中
美しい(それどころじゃなかったけど)
下部岩壁にとりついた時間は予定では稜線に上がっているべき時間。うーん。しかし、ここで引き返す訳にも行かないのでなおちゃんリードで登攀開始。なかなか苦労しているみたいでロープが伸びていかない。そんなに難しいとか書いてなかったけど・・。
と待っているうちに天気がどんどん崩れてきます。やっと合図があり、フォローで登り出す頃にはガスが出てきました。登攀自体は1か所、勇気のいる所がありましたが、そこさえ超えてしまえばホールド豊富で快適な登り。なおちゃんはココゾという所でしっかり支点を取っていたのはさすがだなあ。
終了点からリードを代わり、一応ロープを引いていきましたが、トレースをたどって簡単なルンゼルートを選んだので基本ロープは必要なし。あとはコンテで傾斜の緩いルンゼを詰めて何とか稜線に辿りつきました。
最後の詰めはガスガス
ガスガスの稜線を何とか歩いて地蔵尾根を下ります。雪で視界が悪く冷っとする場面もありましたが何とか行者小屋に到着。緊張が解けたのか急にお腹が空いてきました。
残った行動食を全部食べ、赤岳鉱泉に向かいます。先に降りているなべちゃんたちはテント畳んでおいてくれてるかなあ・・なんて談笑しながら歩いていましたが、待っている方は余りにも遅いと思ったみたいで、あと5分到着が遅ければ救助要請するつもりだったそうです。(すいません・・反省)
全員笑って帰る事が出来ました
何はともあれ、テントを撤収し美濃戸への道を急ぎます。途中からヘッデンが必要になりましたが、何とか車に辿り着き、風呂も入らずに帰路に着きました。
結局家に着いたのは午前様。長ーく、濃い二日間、本当にありがとうございました。
精進して、またトライしましょう。